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スペインを漢字で書くと?
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日本では外国の名称をしばしば漢字で表記します。中国や韓国のように歴史的・文化的な結び付きが強い国は漢字表記が一般的ですが、それ以外の国は片仮名表記が一般的であり、漢字表記があまり知られてい国もあります。
例えばスペインという国を知らない人はまずいませんが、スペインの漢字表記を知らない人は珍しくありません。知らなくとも困ることはありませんが、日本人であれば主要な国の漢字表記ぐらいは頭に入れておきたいものです。
今回は、スペインを始めとした世界の国の漢字表記について、詳しく解説します。
例えばスペインという国を知らない人はまずいませんが、スペインの漢字表記を知らない人は珍しくありません。知らなくとも困ることはありませんが、日本人であれば主要な国の漢字表記ぐらいは頭に入れておきたいものです。
今回は、スペインを始めとした世界の国の漢字表記について、詳しく解説します。
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スペインの漢字表記
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スペインの漢字表記は「西班牙」です。実際にメディアなどで「西班牙」と表記することはほとんどなく、片仮名で「西班牙」と表記するか、後ほど詳しく解説する「西」という略称が使われています。
スペインに限らず、国の漢字表記はほとんどが当て字です。当て字とは、漢字の読みをその字の意味を無視して当てた漢字表記のことです。「目出度い(めでたい)」「出鱈目(でたらめ)」「出来る(できる)」などが代表的な当て字です。
しかし、「西班牙」はどう見ても「スペイン」とは読めません。なぜスペインの漢字表記が「スペイン」になるのでしょうか?
スペインに限らず、国の漢字表記はほとんどが当て字です。当て字とは、漢字の読みをその字の意味を無視して当てた漢字表記のことです。「目出度い(めでたい)」「出鱈目(でたらめ)」「出来る(できる)」などが代表的な当て字です。
しかし、「西班牙」はどう見ても「スペイン」とは読めません。なぜスペインの漢字表記が「スペイン」になるのでしょうか?
スペインの漢字の由来は?
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実は「西班牙」という漢字表記は日本語ではなく、中国語に由来する漢字表記です。昔の中国では、スペインを「ヒスパニア」と呼んでいました。「ヒスパニア」とは、スペインのラテン語読みに近い発音です。この「ヒスパニア」に中国語読みの漢字を当てて「西班牙」と表記されるようになりました。
現在の日本では「スペイン」という呼称が一般的ですが、江戸時代の日本では「イスパニア」と呼んでおり、中国と同じく、ラテン語に近い発音でした。そのため、漢字表記も中国のものをそのまま輸入して使うようになり、それが現在まで続いているのです。
現在の日本では「スペイン」という呼称が一般的ですが、江戸時代の日本では「イスパニア」と呼んでおり、中国と同じく、ラテン語に近い発音でした。そのため、漢字表記も中国のものをそのまま輸入して使うようになり、それが現在まで続いているのです。
「西」だけでもスペインって読むの?
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先に少しだけ触れましたが、現在の日本で「西班牙」という表記が使われることはほとんどなく、片仮名で表記するか、略称の「西」と表記することがほとんどです。
「西」の読みは基本的に音読みで「せい」ですが、「せい」だと分かりづらいことから、一文字で「スペイン」と読む場合もあります。
例えばスペイン語を漢字で表記すると「西班牙語」ですが、これを「西語(せいご)」と略す場合があります。スペイン語の辞典は「スペイン語辞典」としている出版社と、「西和辞典(せいわじてん)」「和西辞典(わせいじてん)」としている出版社があります。
「西」の読みは基本的に音読みで「せい」ですが、「せい」だと分かりづらいことから、一文字で「スペイン」と読む場合もあります。
例えばスペイン語を漢字で表記すると「西班牙語」ですが、これを「西語(せいご)」と略す場合があります。スペイン語の辞典は「スペイン語辞典」としている出版社と、「西和辞典(せいわじてん)」「和西辞典(わせいじてん)」としている出版社があります。
スペインってどんな国?
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スペインは、ヨーロッパ南西部のイベリア半島にある国家です。イベリア半島にある国家はスペインとポルトガルですが、領土の大半はスペインが占めています。
イベリア半島は7世紀後半からイスラム王朝の支配下にありましたが、レコンキスタ(キリスト教徒による反乱)によって15世紀に現在のスペインの母体となる王朝がイベリア半島を支配しました。16世紀から17世紀にかけて中南米(ラテンアメリカ)を始め、全世界に植民地を築いて繁栄しましたが、その後衰退していきました。
イベリア半島は7世紀後半からイスラム王朝の支配下にありましたが、レコンキスタ(キリスト教徒による反乱)によって15世紀に現在のスペインの母体となる王朝がイベリア半島を支配しました。16世紀から17世紀にかけて中南米(ラテンアメリカ)を始め、全世界に植民地を築いて繁栄しましたが、その後衰退していきました。
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1931年に王政を廃止して共和制になりましたが、1975年に再び王政(立憲君主制)になり、現在に至ります。世界屈指の観光立国であり、首都のマドリードを始め、多くの観光スポットを有しています。世界初の近代的な小説であるセルバンテスの「ドン・キホーテ」や闘牛など、スペイン発の文化が数多くあります。
かつては世界中に植民地を持っていたことから、スペイン語はスペインのみならず、世界中に話者を持つメジャーな言語です。
かつては世界中に植民地を持っていたことから、スペイン語はスペインのみならず、世界中に話者を持つメジャーな言語です。
スペインの発音は英語だった?
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日本でのスペインの呼称は「スペイン」が一般的ですが、スペイン語では「España(エスパーニニャ)」という呼称が一般的です。
実は日本で広く知られている「スペイン」という読み方はスペイン語ではなく、英語(Spain)の発音に近い読み方です。先に解説した通り、江戸時代の日本では「イスパニア」というラテン語に近い呼称でしたが、明治維新後に英語圏の文化が輸入されるようになり、英語読みが一般的になりました。
しかし、なぜか漢字表記はラテン語読みに近い「西班牙」のままなので、日本語の読み方と漢字表記がかけ離れたものになってしまったのです。
実は日本で広く知られている「スペイン」という読み方はスペイン語ではなく、英語(Spain)の発音に近い読み方です。先に解説した通り、江戸時代の日本では「イスパニア」というラテン語に近い呼称でしたが、明治維新後に英語圏の文化が輸入されるようになり、英語読みが一般的になりました。
しかし、なぜか漢字表記はラテン語読みに近い「西班牙」のままなので、日本語の読み方と漢字表記がかけ離れたものになってしまったのです。
スペイン以外の主な国の漢字表記は?
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先に解説した通り、スペインに限らず世界のほとんどの国には、漢字表記があります。
以下で主要な国の漢字表記やその由来について、詳しく解説します。
以下で主要な国の漢字表記やその由来について、詳しく解説します。
アメリカ
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アメリカの漢字表記は「亜米利加」で略称は「米(べい)」です。日本での呼称「アメリカ」に漢字を当てたものであり、略称の「米」が広く用いられています。
現在でも非常によく見られる表記であり、「米国(べいこく)」「米軍基地(べいぐんきち)」「日米関係(にちべいかんけい)」など、さまざまな言葉で使われています。
また、アメリカ英語を「米語(べいご)」と表記する場合もありますが、あまり一般的ではなく、単に英語と呼ぶ場合がほとんどです。
現在でも非常によく見られる表記であり、「米国(べいこく)」「米軍基地(べいぐんきち)」「日米関係(にちべいかんけい)」など、さまざまな言葉で使われています。
また、アメリカ英語を「米語(べいご)」と表記する場合もありますが、あまり一般的ではなく、単に英語と呼ぶ場合がほとんどです。
イギリス
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イギリスの漢字表記は「英吉利」で略称は「英(えい)」です。ポルトガル語由来の読み方である「エゲレス」に漢字を当てたものです。「イギリス」という呼称もポルトガル語由来であり、英語では「England(イングランド)」という呼称が一般的です。
略称の「英」はアメリカの略称「米」と並んで幅広く用いられています。「駐日英国大使館(ちゅうにちえいこくたいしかん)」「日英同盟(にちえいどうめい)」「日英修好通商条約(にちえいしゅうこうつうしょうじょうやく)」など、さまざまな語に「英」を使われています。
「英語(えいご)」は字義通りに解釈すると「イギリス語」という意味になりますが、イギリス英語のみならず、世界中で話されている「英語(English)」のことを指します。
略称の「英」はアメリカの略称「米」と並んで幅広く用いられています。「駐日英国大使館(ちゅうにちえいこくたいしかん)」「日英同盟(にちえいどうめい)」「日英修好通商条約(にちえいしゅうこうつうしょうじょうやく)」など、さまざまな語に「英」を使われています。
「英語(えいご)」は字義通りに解釈すると「イギリス語」という意味になりますが、イギリス英語のみならず、世界中で話されている「英語(English)」のことを指します。
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