目次
- 残虐なシリアルキラー「勝田清孝」
- 勝田清孝事件の概要
- 10年間にも及んだ連続殺人事件
- 勝田には傷害事件の前科があった
- 強盗などを含めた犯罪件数は300件にも及ぶ
- 勝田清孝の連続殺人事件
- 強盗及び強姦の事件が最初
- クラブママを強盗殺人
- ホステスを強盗殺人
- 空き巣後に玄関先で遭遇した人を絞殺
- 連続殺人の期間中はクイズ番組に出演
- 美容師指導員の女性を殺害
- 男性を強盗しその後銃殺
- 銃で脅し24万円を奪い逃走(強盗のみ)
- スーパーで商品券などを奪い男性射殺
- その他にも銃や車を盗む等の事件がある
- 逆上や抵抗をされ殺人することが多い
- 警察官を襲撃した113号事件
- トヨタ・セリカを盗む
- 偽名をなのり警察署へ電話
- 警察官を襲撃、拳銃を奪う
- 警察官は失明寸前の大けが
- 勝田清孝逮捕の過程
- 男性を襲撃したが失敗、現行犯逮捕
- 113号事件と養老事件の犯人と断定
- 強盗致傷・窃盗の罪で起訴
- 再逮捕後、その他の罪も起訴
- 刑事裁判の経過と結果
- 33の罪状で起訴
- 1983年に初公判
- 弁護人の発言
- 22人の殺害を自供
- 1985年の論告求刑公判
- 1985年の弁護人の発言
- 死刑判決が言い渡される
- 控訴審公判の流れ
- 弁護人が勝田を説得後、控訴
- 弁護人の主張
- 1987年控訴審初公判
- 死刑制度の違憲性を主張するが申請却下
- 被告人と弁護士の控訴を棄却
- 上告審の流れ
- 上告をする
- 検察側は棄却を求める
- 逮捕から11年ぶりに死刑確定
- 判決の訂正を求めるも棄却
- 死刑執行までの勝田
- 腰痛などで寝たきり状態
- 20世紀最後の死刑執行
- 勝田のかいた遺書
- 勝田の遺骨
- 勝田清孝の生い立ち
- 裕福な家の長男として生まれる
- 売店荒らしなどの犯罪を行っていた
- 高校時代に逮捕の経験も
- 女性との結婚を考えるも両家から批判
- 駆け落ちし結婚
- 消防職員採用試験に合格
- その間にホステスを中心に事件を起こす
- 消防副士長となる
- 借金を清算するもスグに借金がかさむ
- 消防士を罷免
- 全国競技大会出場の頃に殺人がなかった理由
- 勝田清孝の手記「冥晦に潜みし日々」
- 犯行の状況などを赤裸々に記した本
- 本の中では偽りなく全てを語っている
- 最悪で残虐なシリアルキラー
勝田のかいた遺書
via pixabay.com
勝田は、死刑判決が正式に出る前、死刑判決反対派の支援者の来栖宥子の実母(藤原姓)と養子縁組していました。そうした事で「藤原清孝」となり、来栖は勝田の義理の姉となっていました。
そして、勝田は死刑執行当日、死刑執行を伝えられたあと、僧侶らから遺言を書いてはどうかと勧められます。しかし勝田は、初めは遺書を書こうとしませんでした。しかし、僧侶らに説得され、刑場の隣の部屋で2つの遺言書を書きました。
そのうち1通は、実の両親に対して感謝の言葉などが書かれており、もう1通には義理の姉に対して、自らの遺骨・所有物は全て残さず、拘置所で焼却処分して欲しいというものでした。
そして、勝田は死刑執行当日、死刑執行を伝えられたあと、僧侶らから遺言を書いてはどうかと勧められます。しかし勝田は、初めは遺書を書こうとしませんでした。しかし、僧侶らに説得され、刑場の隣の部屋で2つの遺言書を書きました。
そのうち1通は、実の両親に対して感謝の言葉などが書かれており、もう1通には義理の姉に対して、自らの遺骨・所有物は全て残さず、拘置所で焼却処分して欲しいというものでした。
勝田の遺骨
via pixabay.com
勝田の遺言では、遺骨・所有物については、拘置所で焼却処分して欲しいとの事でした。しかし、カトリック信者の義姉は死刑執行後に勝田の遺体を引き取ります。そして、教会にてキリスト教式の通夜を行いました。
そして、勝田の葬儀は2000年12月2日に名古屋市内の斎場で執り行なわれ、義姉の他にもキリスト教会の関係者ら約20人が参列しました。勝田の遺体はその後火葬され、遺骨については岡山県内にある義姉の実家の墓に納骨されました。
そして、勝田の葬儀は2000年12月2日に名古屋市内の斎場で執り行なわれ、義姉の他にもキリスト教会の関係者ら約20人が参列しました。勝田の遺体はその後火葬され、遺骨については岡山県内にある義姉の実家の墓に納骨されました。
勝田清孝の生い立ち
via pixabay.com
ここでは、勝田清孝の生い立ちについて紹介します。勝田清孝は、どういう人間だったのか見ていきましょう。
裕福な家の長男として生まれる
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勝田清孝は1948年8月29日に、京都府相楽郡木津町鹿背山(現・木津川市鹿背山)の集落で、農家の長男として生まれました。生まれた家は比較的裕福な家庭だったといいます。
両親は共働きで忙しく、多忙であったために、孤独と感じることは多かったようです。そのため、近所の人のお手伝いをしたりしていて、近所では評判の良い子供時代でした。しかし、この際にお手伝いをした対価として駄賃をもらったりして、金銭に対する執着を養ったようです。
両親は共働きで忙しく、多忙であったために、孤独と感じることは多かったようです。そのため、近所の人のお手伝いをしたりしていて、近所では評判の良い子供時代でした。しかし、この際にお手伝いをした対価として駄賃をもらったりして、金銭に対する執着を養ったようです。
売店荒らしなどの犯罪を行っていた
via pixabay.com
勝田清孝は、高校時代にはもうすでに素行は荒れていたようです。高校(京都府立木津高校農業科に通っていました)では吹奏楽部に所属しており、お小遣いの多い部員と張り合うために、校内食堂で食券を盗んで友人らにおごったりしていました。
また、他にも車両の窃盗や、盗品の販売、バイクを走行中の女性に対して、頭を竹の棒で殴打して金品を奪うなどのひったくり、車上荒らし、売店荒らしなどの犯罪を働いたりしていました。
また、他にも車両の窃盗や、盗品の販売、バイクを走行中の女性に対して、頭を竹の棒で殴打して金品を奪うなどのひったくり、車上荒らし、売店荒らしなどの犯罪を働いたりしていました。
高校時代に逮捕の経験も
via pixabay.com
高校在学中には、すでに女性に対するひったくりの現行犯で逮捕の経験があり、大阪府の和泉少年院に送致されました。それと同時に高校は退学処分となりました。この事件のときで、高校2年生でした。
また、逮捕される際には、警察の家宅捜索が入り、家の屋根裏部屋より盗品数十点が発見されました。それにより、普段からひったくりや強盗をしていたのが明るみに出ることになりました。
この事件により、今まで自分に無関心だと思われた父親が面会にきます。その父親が田畑を売り、被害者への弁済にあてたことを知って全うに生きようと決意します。
また、逮捕される際には、警察の家宅捜索が入り、家の屋根裏部屋より盗品数十点が発見されました。それにより、普段からひったくりや強盗をしていたのが明るみに出ることになりました。
この事件により、今まで自分に無関心だと思われた父親が面会にきます。その父親が田畑を売り、被害者への弁済にあてたことを知って全うに生きようと決意します。
女性との結婚を考えるも両家から批判
via pixabay.com
少年院には約7か月間いました。仮退院後は、父親に紹介された自動車部品会社に就職し、父親の面子を潰してはいけないと懸命に働いたそうです。
しかし、会社の同僚の財布がなくなるという事件があり、この事件で勝田は犯人扱いを受けてしまいます。その後この窃盗自体の罪は晴れますが、同僚からいじめを受けるようになり、退職してしまいます。
その後も少年院の経歴がいじめの原因になり、職に就いては長続きしない時期が続きました。そんな時、1歳年下の女性と付き合い、結婚を考えます。
しかし、女性の両親には「少年院帰りのやつとは一緒にはできない」と断られ、自身の両親も「家の格が違う」と反対されます。
しかし、会社の同僚の財布がなくなるという事件があり、この事件で勝田は犯人扱いを受けてしまいます。その後この窃盗自体の罪は晴れますが、同僚からいじめを受けるようになり、退職してしまいます。
その後も少年院の経歴がいじめの原因になり、職に就いては長続きしない時期が続きました。そんな時、1歳年下の女性と付き合い、結婚を考えます。
しかし、女性の両親には「少年院帰りのやつとは一緒にはできない」と断られ、自身の両親も「家の格が違う」と反対されます。
駆け落ちし結婚
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結婚を反対されましたが、どうしても一緒になりたい2人は、大阪府へ駆け落ちしました。その後、結婚をするにあたって新しい仕事を探していた勝田は、当時給料の良かった運送会社への就職を決めます。当時、免許のなかった勝田はトラックの免許を取得し、長距離運転のドライバーとして働き始めました。
奈良県の運送会社で働き始めた後に両家の承諾を得て結婚し、男の子が二人生まれました。勝田は、結婚をした妻に楽をさせたいという思いと、運送屋として独立するという夢があったそうです。
しかし、一生懸命働いていた矢先、隣町で女性が暴行・殺害されてしまうという事件が起きてしまいます。当時の警察は、少年院に入院上がりの勝田に容疑をかけて、会社に事情聴取に訪れます。
最終的には勝田は犯人ではないことが証明されましたが、会社に少年院にいたという過去が全社員に知られてしまい退職を余儀なくされ、クビになってしまいます。
奈良県の運送会社で働き始めた後に両家の承諾を得て結婚し、男の子が二人生まれました。勝田は、結婚をした妻に楽をさせたいという思いと、運送屋として独立するという夢があったそうです。
しかし、一生懸命働いていた矢先、隣町で女性が暴行・殺害されてしまうという事件が起きてしまいます。当時の警察は、少年院に入院上がりの勝田に容疑をかけて、会社に事情聴取に訪れます。
最終的には勝田は犯人ではないことが証明されましたが、会社に少年院にいたという過去が全社員に知られてしまい退職を余儀なくされ、クビになってしまいます。
消防職員採用試験に合格
via pixabay.com
就職先を再び失ってしまったことを心配した父親が、自らのコネを利用して、消防士の試験を受けてみないかと話を持ってきます。しかし勝田は地元で就職することに、抵抗を持っていました。
しかしその心配をよそに、23歳で受けた消防職員採用試験に合格してしまいます。ただ、父親のコネでの採用の為、同僚からの目は冷たかったそうです。勝田は以前の会社ように同僚からのいじめを恐れ、日々同僚に奢ったりなど恩を売って人間関係を作ろうとしました。その為、すぐにお金には困る事になりました。
仕事ぶりは真面目で、救難救助訓練の東近畿大会に連続で出場を果たし、全国大会にも3年連続で出場するなど、高く評価されていました。
しかし、愛人や車などでも金遣いが荒く、借金の穴埋めのために長距離輸送のアルバイトを始め、空き巣も始めるようになっていました。
しかしその心配をよそに、23歳で受けた消防職員採用試験に合格してしまいます。ただ、父親のコネでの採用の為、同僚からの目は冷たかったそうです。勝田は以前の会社ように同僚からのいじめを恐れ、日々同僚に奢ったりなど恩を売って人間関係を作ろうとしました。その為、すぐにお金には困る事になりました。
仕事ぶりは真面目で、救難救助訓練の東近畿大会に連続で出場を果たし、全国大会にも3年連続で出場するなど、高く評価されていました。
しかし、愛人や車などでも金遣いが荒く、借金の穴埋めのために長距離輸送のアルバイトを始め、空き巣も始めるようになっていました。
その間にホステスを中心に事件を起こす
via pixabay.com
昼間は真面目で頼りにされる消防士、夜は空き巣なども繰り返す犯罪者の生活を続けていました。消防士で良い成績を上げても劇的に給料が上がるというわけではなく、常にお金が足りなかった勝田には、空き巣は不可欠で頻繁に繰り返していました。
そんな時、勝田はホステスなどの水商売の女性のバッグには、大金が入っていることが多いことに気づきます。それに目を付けた勝田は、クラブのホステスを狙い、ひったくりを繰り返すようになります。
そんな時、勝田はホステスなどの水商売の女性のバッグには、大金が入っていることが多いことに気づきます。それに目を付けた勝田は、クラブのホステスを狙い、ひったくりを繰り返すようになります。
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