2019年9月6日 更新

殺人ピエロ・ジョンウェインゲイシーの生い立ちや最期の瞬間

ジョンウェインゲイシーという名前を聞いたことがなくても「ピエロの殺人鬼」と言えば思い当たるフシがある人は少なくないでしょう。子供たちを楽しませるためのピエロを恐怖のイメージに塗り替えてしまうほど身の毛もよだつ殺人事件を起こしたジョンウェインゲイシーに迫ります!

目次

殺害方法

Handcuffs Law Enforcement Cuffs - Free vector graphic on Pixabay (590368)

お金が欲しくてジョンの会社に面接に来た弱い立場の少年は、手錠マジックに挑戦しますが、もちろん手錠は全く外れません。

少年がハッと気がついたときにはもう遅く、手錠をかけられた状態で自分のネックレスや首にかけられたロープの端にボールペンなどの棒をまきつけられ、ギリギリと回しながら締められていきました。

この手口には相手の苦しむ姿を見るという目的がありました。ジョンは少年らの首を絞め、ほとんど意識がなくなる寸前にロープを緩め意識を戻させ、それを何度も繰り返すことで殺人を楽しんでいたのです。

ジョンウェインゲイシー逮捕までの経緯

Psycho Shower Stabbing - Free vector graphic on Pixabay (590366)

結婚して妻子もいたジョンは、いかにして家族に知られることなく33件の殺人事件を繰り返し、何がきっかけで逮捕されることになり、逮捕後の死体分析により何がわかったのでしょうか?

まず、社会の成功者であったジョンにとって同居している妻や周り近所の人達をを騙すことくらい容易いことでした。警察も、まさかこんなに恐ろしく残虐的な犯罪が身近で行われているなどとは想像もしませんでした。

ここではジョンウェインゲイシー逮捕までの経緯を時系列で解説していきます。

15歳の少年の行方不明事件

Back View Beanie - Free photo on Pixabay (590370)

1978年12月11日、エリザベス・ピーストはドラッグストアのカウンター席に腰掛けて15歳の息子『ロバート・ピースト』を待っていました。ロバートは、姉と一緒にここでアルバイトしており「今日、ある建設会社に来年の夏休みのアルバイトの登録に行くので、ここで待ってて」と母に伝言していたのです。

真冬のシカゴは、夜は0度を下回るほど凍てつくような寒さで、母は息子を徒歩で家に帰させる気にはならずに辛抱強く待っていました。しかし、遂に待ちきれなくなった母は、その店で働いている娘に「ロバートが戻ったら連絡するように伝えてほしい」と伝言して、ドラッグストアを後にしました。

車を運転しながらも、母は46回目の誕生日で、ロバートが戻ってから家族でバースデー・パーティーを始める予定でしたから、ドラッグストアの店主に「ジョン・ゲイジーという男の建設会社に面接に行った」と聞いた母はプレーンズ警察に捜査願いを出し、翌日警察はロバート・ピースト少年の捜査に着手しました

麻薬不法所持の現行犯で逮捕

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ジェームス・ピックウェル刑事は、さっそくシカゴ警察にジョンの人物照会を行い、数分で「未成年男性への同性愛行為で服役したことがある上に、非常に暴力傾向が強い」「1975年7月に、この男が経営している建設会社の従業員だった若者が行方不明になった件で100回以上の事情徴収を受けている」回答を得ました。

コンザック警部補はジョンに、任意の出頭を求めましたが、ジョンは「今すぐには行けない」と拒否しました。重要参考人とされたジョンは次第にいらだち、尾行していた警官2人を自宅に招き入れました。ロバート・シュルツ巡査は、暖房の効いた部屋に入った瞬間、明らかに異様な甘酸っぱい死体の匂いに気が付きました。

前回の家宅捜査では、暖房が入っていなかったため捜査人は匂いに気が付かなかったようなのです。12月21日、警察はジョンの車を囲んで包囲し、マリファナ所持の容疑で身柄を拘束しました。ジョンを逮捕するために再び尾行していた警官の前で、駐車場の係員にマリファナを渡すところを目撃したのです。

ジョンウェインゲイシーの家宅捜索

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麻薬捜査で自宅に入ってこられたと思っていたジョンは、警察から「今から床板をめくって床下を捜査する」と聞かされ「そんな事する必要はない!」と血相を変えました。捜査チームをガレージに案内し「以前正当防衛で男を殺してしまい、床下に埋めコンクリートを打った床に十字架を書いた」と告白しました。

しかし、ジョンの言葉を真に受けるほど警察は甘くはなく、技官の到着と同時に床下の捜査を開始しました。ガレージの床のコンクリートの下からも死体は発見されましたが、ジョン・ブッコビッチの遺体を含めて1体ではなく3台もありました。

床下から凄まじい異臭のする黒い水をポンプで吸い出し、堀削機で泥をかき回しました。やがて、人間の腕の部分と思われる骨が堀削機の先端に引っかかりました。堀削にあたった技官のダニエル・ジュンティはコゼンクザック警部補を呼び「これでようやくジョンに殺人容疑を追加できますよ」と告げました。

死体の捜索と分析

Technology Police Car Roof Blue - Free photo on Pixabay (590375)

ジョンの家の床下の遺体から出てくる有毒ガスと汲み上げ続けても湧き続ける地下水と、シカゴの冬の寒さのせいで、遺体の採掘作業は凄惨を極めました。採掘チームには、ガスマスクと使い捨ての作業着が渡されるほど危険な作業でしたが、それでも気分が悪くなったり倒れたりする作業員があとを絶ちませんでした。

傷口から有毒ガスや細菌が入って感染するのを防ぐため、電気ヒゲ剃り機を持っていない作業員は「ヒゲは作業を終えてから夜に剃るように」と命令されました。夜にヒゲを剃ると、ウッカリ切ってしまっても朝には傷が治っているからでした。作業終了後には消毒液で体を清めるのが義務付けられました。

警察は「遺体が見つからなくなるまで掘り続ける」と声明を発表し、ジョンの家の床下、ガレージ、庭から計29名の遺体が発見され、デス・プレーンズ川からは1979年4月末にイリノイ川のドレステン・ダムで発見されたロバートの遺体を含む計4名の遺体が発見され、合計33人にも及ぶ前代未聞の殺人が明るみになりました。

ジョンウェインゲイシーの4人の人格

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ジョン本人が言うには「自分の意識障害は、ある種の健忘を伴って現れるようになったもの」で「道化師ポゴを始めた理由は、ポゴに変身しているときには安らぎを得ることができたから」ということでした。

ジョンは、精神鑑定のためにシカゴのセルマック精神病院の犯罪精神科病棟に移送されました。そして「私の中には4人のジャックがおり、全員のことを詳しくは知りません。家で起こった事件はすべて4人目のジャック『ジャック・ハンリー』が行ったことです」と証言しました。

1人目のジャック

Urban Clown Evil - Free photo on Pixabay (590379)

ジョンは「1人目のジャックは、酒と麻薬をやってから少年を漁りに出かけ、少年を車に連れ込んでセックスをする時に出てくる人格だ」と説明しました。

ジョンの好みの少年は、あからさまに社会的弱者であることがわかるような貧しく力のない少年でした。まるで、ジョンの少年時代だった頃のような少年を、ジョン自身で探し求めたのでした。

自分の子供の頃のような少年を見つけては、究極に痛めつけてなぶり殺しにする寸前で止めては繰り返すことで、性的快感を得て気持ちよくなることができました。

2人目のジャック

Color Clown - Free photo on Pixabay (590381)

ジョンは2人目のジャックについて「酒と麻薬をやってから少年を漁りに出かけ、自分の子供の頃のような少年を見つけては、車に連れ込んでセックスをし、究極に痛めつけてなぶり殺しにする寸前で止めては繰り返す中で、2人目のジャックが現れ、行為が終わると裸のまま車外に放り出しそのまま逃亡しては楽しむ」と説明しました。

さらにジョンは「2人目のジャックは「俺は殺人課のベテラン刑事である」とジョンに語っていた」とも説明しました。

3人目のジャック

Circus Clown Artist - Free photo on Pixabay (590382)

酒と麻薬をやってから少年を漁りに出かけ、自分の子供の頃のような少年を見つけては、車に連れ込んでセックスをし、究極に痛めつけてなぶり殺しにする寸前で止めては繰り返す中で、2人目のジャックが現れます。

行為が終わると裸のまま車外に放り出しそのまま逃亡すると、3人目のジャックが現れるとジョンは説明しました。引っ掛けた少年を、自宅まで無事に届けるのが3人目のジャックで、心優しい警察官でもあるというのです。

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