2019年9月30日 更新

川俣軍司の事件詳細と現在!犯人の生い立ちや祖父の奇妙なエピソード

昭和の日本中を震撼させた通り魔事件「深川通り魔殺人事件」 犯人のインパクトが強く、大地康雄さんが主演のドラマも非常にリアルで反響を呼びました。 彼の現在はどうなっているのでしょうか。生い立ち、そして軍司の祖父と被害者の関係とは。

目次

電波とは?

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川又軍司が度々言っている「電波」とはどのようなものなのでしょう。裁判の時に裁判長が電波の内容を聞いたことがありました。軍司の証言は以下になります。

「たとえば私の体の部分部分にですね、目・鼻・口・耳に寸刻の休みもなく流れる電波、男女の異常きわまる声。具体的に申しますと、さきほど言ったホモ行為、同性愛に関することに終始しているわけです。

そして言葉、行為に関連する、異常なしつこい心理的方法によって、私の体の部分部分に異常にしつこい電波、たとえばフラッシュですね、フラッシュ。
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それに類似したものによって意識を、その男女の行為に合わせ、鼻ですと電波によって意識をそこに集中させ、フラッシュに類似した方法によって閃光がですね、22回パッパッと意識させられる。

その22回が突然ストップ状態になり、その言葉に関連して自分が息を吸うたびに、逃げられないつらい立場に追い込まれる。さらに電波が強制的にメソメソさせたり、苦しい状態を持続させたりする。

これが目であれば瞬きするたび、口・歯・舌であれば食事をするたび話すたび、耳であれば人の声を聞くたび物音を聞くたび、そして頭の内部と脳に対して意識をフラッシュに類似する方法により、脳の状態を想像させられる。男女の声は物を考えるたび、執拗に刺激的に考えさせられる。
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これは洗面中に歯ブラシを使っているとき頭・顔、そして私があらゆるものを使用しているとき、同種の心理方法により伝えられ、日常私が器物をつかんだり触れたり、足元に触ったとき、歩いているとき、寸刻の休みもなく異常な男女の声、その声に関連する妄想状態が、昼夜の区別なく続くのです」

気の滅入るような意味不明な発言ですが、長い間軍司はこのような幻覚や幻聴などに悩まされていました。

覚醒剤が原因ではないという意見

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川又軍司のおかしな言動や凶暴性、そして「電波」という概念。これは覚醒剤が原因ではないという意見もあります。劣悪な環境で常に怒鳴られて育ち、友達もおらず職場でもいじめられて仕事も決まらない。

日に日にストレスが溜まることで精神障害になっていたのではないかと言われています。

軍司が事件を起こした当時は「精神分裂症」と言われていました。現在は「統合失調症」と言われています。覚醒剤を使用する前から軍司の中で「電波」という現象は存在していたようです。ですので事件の直接の関係は統合失調症ではないかとも言われています。

川俣軍司の祖父

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ところで川又軍司の祖父はどのような人だったのでしょうか。事件の時には既に故人となってはいるのですが。

「この事件に故人である祖父は何の関係が」と思うかもしれません。軍司本人も、もしかしたら知らなかったのではないでしょうか。少なくとも、事件を起こした時には間違いなく知らないはずです。

軍司と祖父と被害者の関係、そして軍司のいう電波との関係もまことしやかに囁かれています。その因果関係とは一体何なのでしょうか。

川俣軍司と長野るみ子の関係

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深川通り魔殺人事件で最初に被害にあった長野親子。母親である長野るみ子の祖父と、川又軍司の祖父は大きな関係がありました。

事件の数十年前、軍司の祖父は長野るみ子の祖父に殺害されていたのです。それも殺害された現場は事件現場周辺から小名木川を挟んだ地域で森下と言うそうです。しかもその森下という地域、事件の当時軍司が住んでいた場所なのです。

現在は高齢者や生活保護受給者が住んでいるところですが、江戸時代から生活環境が悪く、明治にはスラムとなり、戦後にはドヤ街として姿を変えた場所です。若い女性が1人で歩けるような場所ではありませんでした。

東京の人口を考えるとこの偶然と因果関係はゾッとするものがありますよね。

「電波」は祖父の怨霊?!

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警察は捜査のうちにこのことに気づいていましたが、最初は被害者の人権のこともあり、公表されることはありませんでした。

このことを国民が知るようになると、軍司が仕切りに言っていた「電波に操られた」いうのは祖父の怨霊なのではないかと囁かれるようになったのです。祖父が殺害され、下町で育った軍司の父は茨城でしじみ漁を始め貧しい暮らしを始めたとしたら…。

偶然そこに居合わせて無差別に1億分の4人の確率で殺されたというには確かに不気味な感じもします。

世間の反応

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深川通り魔殺人事件が日本中で報道された時、判決が無期懲役になった時、世の中の反応はどうだったでしょうか。

ショッキングな姿で連行され失笑を買い、4人の死者が出たにもかかわらず覚せい剤による心神耗弱状態が理由で無期懲役の判決に納得のいかない人も多かったでしょう。

しかし、意外にも同情の声も多かったのです。それはこの時代の背景にありました。覚醒剤の流入がピークだった昭和56年。人々はどのようにこの事件を見ていたのでしょうか。

中毒患者による事件が社会問題化

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川俣軍司が事件直前までに過ごした「タバコハウス」と呼ばれる家の周辺は、明治以降スラムから戦後ドヤ街を経て東京オリンピック以降は労働者たちで溢れかえっていました。治安は非常に劣悪で、若い女性が歩けるような場所ではなかったと言います。

戦中に流行したヒロポンが違法薬物となるとヤクザのシノギとして闇取引で売買されます。その覚醒剤がドヤ街に蔓延していたのです。

高度経済成長の中、みんなが豊かになっていったと言われてはいたものの、そうではなかった人もいてこのドヤ街にあふれていました。当然軍司と同じ境遇の人もたくさんいたのではないでしょうか。
この薬物問題は非常に社会問題になっており、覚醒剤が原因とされる通り魔や殺人事件が頻発していました。検挙者は25000人にもなると言われています。

支援を希望する人も

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深川通り魔殺人事件での軍司の判決理由が読み上げられていた時のことです。

傍聴席から「その通りだ!俺にも電波が聞こえる!」と叫ぶ男がいました。その男はすぐに強制退廷させられましたが、取り調べで男からも覚醒剤反応が出ており、その後男から軍司を支援したいという話があったそうです。

軍司を支援したいという人はこの人だけではありませんでした。ですがどこの誰なのかというのは秘守義務のため完全非公開となっています。

ドラマで主演を務めた大地康雄

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