2019年10月28日 更新

何故事件は起こった?土浦連続殺傷事件の犯人の心理や警察の対処

土浦連続殺傷事件は、金川真大という犯人が起こした通り魔事件です。今回はこの事件の被害者についてや当時の警察の捜査状況、動機について紹介します。他にも生い立ちや逮捕のその後、死刑執行までの裁判の様子なども紐解いていきます。

目次

父親は学力を追求していた

Father Son Hope - Free photo on Pixabay (708471)

真大の父親は、真大が幼い頃は子供との時間をしっかり確保していました。しかしそのうち仕事が多忙となり家族と触れ合う時間が無くなっていきます。

触れ合いの時間が無くなった原因としては、小学3年生頃から真大に対する期待とあまり勉強が出来ないギャップに悩むようになったからといいます。

この向き合わなかった行動が真大を孤独にし、このような事件を引き起こす事になってしまったのでしょうか。子供と新進に向き合うことは重要なのでしょう。

母親は人間性を伸ばす子育て

Mothers Child Mummy - Free photo on Pixabay (708472)

学力を重視する父親とは真逆で、母親の方は生きる力、人間力を伸ばすことが重要だと考えて、子育てを重視していました。母親のおかげで真大は、荒れていた対人関係も徐々に改善してゆき、人間的な成長もしていきました。

しかし、最初は子供達に真摯に向き合っていた母親も、父親が家族そのものに興味を失ったかのように仕事に没頭し始め、家のことは全て妻に任せるようになっていきます。それにより、家族がバラバラになっていきます。

中学生はおとなしめの生活

Soccer Middle School - Free photo on Pixabay (708475)

家族関係は完全に冷え切っており、互いに会話のない家族の中でした。そんな中でも真大は成長し中学生になります。真大の中学時代はおとなしく控えめな性格で、反抗期はありませんでした。

真大は私立高校に進学し、学校では特に目立たない存在だったのでしょう。しかしこの頃には、ゲームが好きでよくやっていたそうです。今後ゲームとおとなしい性格、あとは良くない家族関係が原因となり、真大の思考はどんどん良くない方向に向かっていくのでしょうか。

高校生の時は部活でNO.2の腕

Student School Back To - Free photo on Pixabay (708478)

中学生は、おとなしい子供で聞き分けのよい子供でした。高校生になると、周りの評価が一変します。なんと、高校時代では、真大への評価は高く、弓道部に入った真大は熱心に稽古に励み、全国大会にまで出るほどに腕を上げたのです。

また、学校での成績も常に平均以上で、高校3年間で欠席 は1回だけ、遅刻も1回だけと、学校に通う態度も非常にまじめでした。

当時の友人の話では、優等生で人の悪口を言うタイプではなく、先輩から可愛がられていたそうです。しかし、頑固な面もあり、弓を放つ時の型を注意すると、自分はこれでいいと聞く耳を持たない事もあったといいます。

ただ、学校や周りの評価は良かったですが、人付き合いに関しては極めて悪く、いつも一人だったそうです。

高校の修学旅行の感想文の”攻撃性”

Skull Dark Pirate - Free photo on Pixabay (708481)

高校2年生の時に、金川は沖縄に修学旅行に行きます。その時に書いた沖縄での修学旅行の感想文では、人類への敵意をむき出しにした内容を書いて学校に提出します。それをみた学級担任からは、あまりにひどい内容だったので、書き直しを命じられます。

金川も言われたので、渋々書き直しをしますが、敵意や中傷は半分位までしか減らなかったそうです。金川は学級担任に注意された際、「心のままに書いただけ」と答えたそうです。

父親から買い与えられた本

Book Reading Love Story - Free photo on Pixabay (708482)

さらに高校2年生のときには、父親から永井均などが作者で書いた「子どものための哲学対話」という本を買い与えられます。そこには、当時の真大が求めていた事が沢山書かれており、大きな衝撃を与えました。

あんなに父親に反抗していたのに、素直に全部読んだのは、まだ父親に対する情が残っていたからなのでしょうか。それとも、買い与えた事が嬉しかったのでしょうか。この本を読んだ事により、真大の他の人にない特殊な思考が今後全面に出てくることになります。

就職時の出来事

Handshake Hand Give - Free photo on Pixabay (708487)

金川は高校3年に進級した頃は、私立大学文系への進学を希望していました。もちろん、学力では十分に合格しうる状態ででしたが、急に9月頃になった頃に「大学には興味が無くなってしまった」と、就職希望に転換します。

その後、教諭の紹介で和菓子会社に応募し面接を受けにいきますが、まさかの面接まで進まず、当然採用されずに衝撃を受けます。また、実際には和菓子会社より採用を断られましたが、金川は「自ら面接を受けるのを止めた」、といい続けていました。

その事で、残りの高校生活でも卒業に必要な単位が揃わない可能性が出てきて、リポートの提出でかろうじて乗りきる始末でした。

また、金川のいた高校は、就職率100%の高校でした。大学に進学せず、就職もしない卒業生は皆無に近かったのです。その出来事は、プライドの高い真大にとって堪えられないものだったのでしょう。

子が不登校になるも父は非協力的

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自分の息子が不登校の状態に陥ってしまっているのに、相変わらず真大の父親は家族と向き合おうとせず、無関心な状態でした。

父親は、大学に進まない・就職も失敗し、その後改善もしようとしない息子を父親は許せなかったのでしょう。本当であれば、ここで父親として、息子を勇気づけたり良い方向になるように導くことができれば、真大もこんな凶悪な事件を引き起こすことはなかったかもしれません。

しかし、この無関心な態度が真大をさらに追い詰めていくことになったのです。

家族との会話は筆談

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高校卒業後は、特にやることもなかったので、テレビゲームやマンガを読んだりして、引きこもりの状態で日々を過ごしていました。そして、同じころには妹や弟も不登校になっており、母親は自分の子育てについて迷う時期が続いていました。

真大は、自分の現状は辛い状態だというのに、自暴自棄を起こして、母親には相談することはなく、母親も対応に困り、関係性はさらに悪化の一途を辿ります。

さらに、母親との関係だけではなく、兄弟姉妹間でも会話をすることはほとんどなく、上の妹に至っては母親に声を聞かせたくないと筆談で行うという状態でした。真大も例外ではなく、家族とは筆談でのコミュニケーションをとっていました。

バイトをしてはやめる生活

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高校を卒業してからの金川は、ゲームを買う為の小遣いが必要になるとアルバイトを始め、お金がたまると辞める。という生活を送るようになります。バイトの勤務態度は、どこの職場でも評価は良かったようです。

この時の金川はバイト代が70万円ほど溜まると、お金が溜まったので、まだバイトを辞めたと父親に答えていました。その事によって、父親には、定職につけと𠮟られました。父親は、自分の思い通りにならないと、物に当たる事があり、この時も近くにあったものに当たったそうです。

この引きこもりの状態の時に、2003年8月に行われたゲームの大会で準優勝になったこともあったそうです。しかし、それで、本人にとって生きる希望になる訳ではなく、生きる希望も失っていき、どんどん死を望むようになっていきます。

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