2019年7月16日 更新

冤罪事件で死刑が執行された事例は?日本の冤罪時の賠償額・補償額も

冤罪にもかかわらず死刑を執行された事例は残念ながら存在しているのが実情です。日本で起きた冤罪事件を中心に、事件の概要や冤罪が認められた場合の賠償金・補償金を見ていきましょう。また、死刑が執行された件数を国別にご紹介していきます。

目次

Guy Man People - Free photo on Pixabay (485216)

1988年9月にアメリカニューヨーク州に住んでいたマーティン・タンクレフさんは両親を殺害したとして当時17歳の時に逮捕されました。

父親が昏睡状態から目覚めていないにもかかわらず警察は、「父親が目覚めて犯人はタンクレフさんだと言っている」と嘘をつき記憶喪失で両親を殺したと信じ込ませたのです。

さらに供述書もねつ造して、タンクレフさんは供述内容について否定していましたが1990年に殺人罪で有罪判決を受けることになりました。

日本円にして約3億5000万円を支払うことで和解

Coins Banknotes Money - Free photo on Pixabay (485217)

服役して17年後に新しく見つかった証拠により無罪が確定しました。自白の強要により服役し権利を侵害されたとして州政府に対しタンクレフさんは訴訟を起こし、ニューヨーク州が3億5000万円を支払うことで和解しました。

和解についてタンクレフさんは「私の見方でいてくれた家族と友人に感謝したい」と述べています。捜査チームを率いた刑事と地元のサフォーク郡に対しても今後訴訟を起こすことを検討していると言います。

冤罪により死刑となったアメリカの死刑囚

Architecture New York City - Free photo on Pixabay (485219)

冤罪により死刑が執行されてしまった死刑囚がいます。執行後に真実がわかることもあり、改めて冤罪の怖さを感じます。冤罪により死刑となったアメリカの死刑囚について見ていきましょう。

ルーベン・カントゥ

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1984年にアメリカテキサス州南部で工事中の家屋に強盗が押し入り、寝ていた作業員2人を撃つ事件が起こりました。作業員のうち1人は死亡しましたが生き残った被害者の証言から当時17歳のルーベン・カントゥが逮捕されます。

無実を訴えたものの死刑が確定して1993年に死刑が執行されました。しかし死刑執行から12年後に事件を知る目撃者が「ルーベン・カントゥは事件に関わっていなかった」と語り冤罪が発覚しました。

クロード・ ジョーンズ

Bullet Cartridge Ammunition - Free photo on Pixabay (485221)

1989年11月にアメリカテキサス州の酒店に押し入り店主に向けて発砲、酒と金を盗んだとして3週間後にクロード・ジョーンズが逮捕されます。

ジョーンズは銀行強盗の罪でも逮捕されて2000年に死刑が執行されました。60歳で処刑されるまで無罪を主張していて被害者家族に「自分はやっていないが死刑になることで遺族は気持ちにけじめがつくだろう」と語っています。

死刑執行から10年後にジョーンズのものとされていた証拠の毛髪が殺された被害者のものである可能性が高まり冤罪が発覚しました。

デビット・スペンス

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1982年にアメリカテキサス州で3人の若者を拷問して殺害したとしてデビット・スペンスが逮捕されました。検察側はスペンスを若い女性の殺害を依頼された殺し屋で、ターゲットと間違えて別の女性を殺害し目撃者の2人も殺したと主張します。

スペンスは無罪を主張していましたが1997年に死刑が執行されました。拷問を行ったことも3人を刺殺したことも最後まで否定していました。2000年に証拠不十分として無罪になっています。

キャメロン・ウィリンガム

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1991年にアメリカテキサス州で自宅に放火して子ども3人を殺害したとしてキャメロン・ウィリンガムが逮捕されました。無罪を主張しましたが2003年に死刑が確定し2004年2月に執行されています。

しかし2004年末に新聞社が捜査の誤りを指摘する記事を掲載して、捜査を再検証する特別委員会が設置されました。その後放火と断定する科学的根拠はなかったことが明らかになります。

報告書が委員会に提出される予定でしたが知事が直前になって委員長ら4人を解任したため報告書は宙に浮いたままとなっています。

レオ・ジョーンズ

Police Security Safety - Free photo on Pixabay (485226)

1981年にアメリカフロリダ州で警官を殺害したとしてレオ・ジョーンズが逮捕されます。裁判では自白を強要されずっと暴力を受けていたと証言しましたが裁判所は受け入れませんでした。

控訴でも自白は有効だとして死刑判決が下されました。1998年に死刑は執行されましたが同年に警察が虚偽の自白をさせて暴行を加えていた事実が明らかになります。

ジョーンズは電気椅子による刑罰についても異常だと訴えていました。しかし訴えは退けられて電気椅子で刑が執行されています。

世界の死刑執行方法

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国によって死刑の執行方法は異なり、日本では絞首刑ですが他の国では薬殺刑が多く選択されています。執行方法を国別に見ていきましょう。

日本

Neck Black And White Beauty - Free photo on Pixabay (485228)

日本では絞首刑が選択されています。死刑執行当日まで本人に知らされることはなく、朝食を済ませて独房で過ごしている死刑囚は「教誨師の先生がまっていらっしゃるよ」や「出房」と告げられて刑場へ連れて行かれます。

その後エレベーターに乗せられて教誨室へ入り所持品をどう処分するか等の確認を受けます。遺書を書いたり果物を食べたりすることも可能だと言われています。

最後はアイマスクをして体の前で手錠をかけられ、執行室で両足を縛られた後に足元の踏み台を開くボタンが押されて刑が執行されます。

ベトナム

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