2019年7月16日 更新

冤罪事件で死刑が執行された事例は?日本の冤罪時の賠償額・補償額も

冤罪にもかかわらず死刑を執行された事例は残念ながら存在しているのが実情です。日本で起きた冤罪事件を中心に、事件の概要や冤罪が認められた場合の賠償金・補償金を見ていきましょう。また、死刑が執行された件数を国別にご紹介していきます。

目次

Pyramid Egypt Pharaonic - Free photo on Pixabay (485203)

エジプトでは43人以上が死刑を執行されて死刑判決を受けた人は717人以上もいます。死刑判決や執行が急増している国だと言えます。

2014年には一度に529人が死刑判決を下されました。判決理由は大統領失脚後の暴力行為に関与した疑いでしたが審理が行われたのは1回のみです。

エジプトは死刑執行の件数を公表していませんがNGOが調べたところ2011年は123件、2012年は91件、2013年は109件の刑が執行されました。

【7位】アメリカ

Chicago Usa America United - Free photo on Pixabay (485204)

アメリカでは5人以上が死刑を執行されました。2018年時点では50州のうち12州で死刑が廃止されていて州単位で死刑を廃止する流れがあります。

同じ凶悪犯罪を起こした時にニューヨークでは死刑にならないけれどダラスだと死刑になるという事態が起こりうるのです。

先進国で死刑制度を廃止していないのは日本とアメリカだけで度々廃止についての議論が増えていますが犯罪の絶えない都市では受刑者で溢れていて脱獄者も多いという問題があります。

【8位】日本

Mt Fuji Volcano Mount - Free photo on Pixabay (485205)

日本では15名の死刑が執行されました。2018年はオウム真理教の元信者13人の死刑が執行されたため人数が例年に比べて多くなっています。

2015年は3人、2016年は3人、2017年は4人の刑が執行されていたので通常の3倍以上ということです。3人以上殺害すると死刑の可能性が高まりますが被害者が1人でも死刑が言い渡された事例があります。

被害者遺族の処罰感情を重要視していていまだに死刑は廃止されていません。

冤罪の賠償金・補償金とは

Euro Coins Currency - Free photo on Pixabay (485206)

冤罪では補償金が支払われることがあります。賠償金・補償金の違いや実際の冤罪で支払われた金額について見ていきましょう。

賠償金・補償金の違い

Question Mark Why Problem - Free photo on Pixabay (485209)

賠償金とは違法行為による損害を償うもので補償金とは適法行為による損害を補うものです。日本国憲法第40条には「何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。」と定められています。

冤罪の場合に支払われるのは補償金で拘束された年数が長いほど高額の補償金を受け取ることができます。しかし過酷な取り調べに耐えた上で自由のない生活を送っているので割に合うとは言えません。

補償金は拘束1日あたりにつき1,000円~12,500円

Money Profit Finance - Free photo on Pixabay (485211)

無罪となった場合は拘束1日あたり1000円から12500円の補償をすると刑事補償法で定められています。最高額の12500円を受領したとしても時給は500円程度で、弁護士費用などが差し引かれればさらに安い金額となります。

刑事補償法とは別に国家賠償法により補償金が支払われることもありますが公務員の不法行為が立証できなければなりません。

2009年に発生した障害者郵便制度悪用事件では国家賠償法が適用されて3800万円が支払われました。

足利事件では補償金8,000万円が支払われた

Money Euro 100 Eur - Free photo on Pixabay (485212)

足利事件では補償金8000万円が支払われました。1日当たり12500円で逮捕から釈放までの17年半の金額を算定したものです。

一部は再審を支援してきた日弁連に寄付しています。8000万円支払う決定書を受け取った菅家利和さんは「額については妥当だと思っている。地道に暮らしていきたい。」と語りました。

弁護団が刑事訴訟法に基づいて請求していた弁護費用については約1200万円の支払いが決定しました。

免田事件では補償金9,000万円が支払われた

Dollar Currency Money - Free photo on Pixabay (485213)

免田事件では補償金9000万円が支払われました。拘禁された日数は12599日にもおよび年数に換算すると31年7か月となります。

刑事補償金の半額以上を弁護団や支援団体に謝礼として渡しましたが拘置所にいた間は年金に加入していないため年金を受け取らずに生活しました。

2014年からは国民年金が給付されています。出所後は地元で歓迎を受けましたが多額の補償金を受け取っていることから平穏に暮らせず他の市に引っ越しています。

布川事件では賠償金7,600万円が支払われた

Bills Money Euro - Free photo on Pixabay (485214)

冤罪により29年間自由を奪われていた桜井昌司さんが茨城県と国に対して1億9000万円の賠償を求めていた訴訟で7600万円の支払いが命じられました。

警察が法廷で偽証したことや検察が証拠を出さなかったことが違法と判断されたのです。補償金は1億3000万円受け取っています。

布川事件では桜井さんの他に杉山さんも冤罪の被害者となりましたが国家賠償訴訟請求は行いませんでした。杉山さんは2015年に死去しています。

アメリカでの冤罪事件の結末

Taxi Cab Traffic New - Free photo on Pixabay (485215)

アメリカで起きた冤罪事件では補償金が3億5000万円支払われたものがあります。事件の概要や大金が支払われるようになった理由を見ていきましょう。

冤罪で17年服役をした男性

6 / 8

関連する記事 こんな記事も人気です♪