2019年10月23日 更新

東大阪集団暴行殺人事件とは?犯人の小林竜司への判決は重過ぎる?

東大阪集団殺人事件をみなさんご存じでしょうか。若者のリンチにより残虐な殺し方で2人の若い命を落としました。その犯人は、9名に上り、うち1人は暴力団組員です。そんな事件の主犯格の小林竜司とは一体どういう人物だったのか、事件の全貌を検証していきたいと思います。

目次

「ヒーローショー」という映画は、2人の人間が壮絶な暴行の末、瀕死で生きたままの状態で穴に落とされた凄惨な東大阪集団リンチ殺人事件を基にした井筒監督により制作されました。

主演は、お笑い芸人のジャルジャルの2人になり、凄惨な事件の内容を描いた作品であるため、子供が見ることができないR指定の作品になっています。

最初は、正義の味方と悪者が登場するヒーローショーのバイトが舞台となっていますが、バイト先の先輩が彼女を奪ったことにより、事件に発展していきます。

自分の彼女が寝取られたことで反省してもらうために、少し暴力を奮いましたが、この些細な暴力が大きな殺人事件へと発展していきます。

映画の設定と、東大阪集団リンチ殺人事件の人間関係の相関図の違いは、映画はバイト先の先輩後輩設定、本来は友人同士ということから、この点が本来の境遇とは異なっています。

しかし、恋人を巡るトラブルからリンチ殺人事件へ発展していった経緯は東大阪集団リンチ事件そのままの経緯で再現している作品となります。

死刑判決は重過ぎるという意見

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この死刑に関して、世間では様々な意見が飛び交っています。死刑は重すぎるという同情的な意見がある一方、その殺害方法は残虐非道で、死刑は妥当だという意見もあります。

この事件は、加害者側にも被害者側にも同情できる余地があるため、そのどちら側につくかで、意見が分かれているようです。

そもそも、事件の発端となったのは、藤本側による加害者側への一方的な集団リンチと恐喝であるため、被害者側にも非があるとして、死刑判決は重いと感じる方が多いようです。

小林竜司らへの同情の意見がある一方で、その犯行はかなり残虐なものだったため、死刑を妥当と考える方もいます。

きっかけは、些細な恋愛トラブルであり、被害者側もやり過ぎたところはあるものの、2人の若者に死を至らしめてしまった罪は大きく、死刑という判決には納得との声も多数ありました。

現在でも、小林竜司の死刑という判決に対して、考えさせられることが多いようです。

小林竜司と文通していた岡崎正尚が「慈悲と天秤」を出版

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小林竜司は、死刑囚として収監されてから、岡崎正尚という人物と手紙でやり取りをしています。

岡崎正尚はこの事件を知り、小林竜司に対して興味や同情心が芽生え、手紙を送り2人の文通が始まったそうです。

小林竜司と文通をしているうちに、岡崎正尚は死刑を減刑できないかと思い始め、小林竜司に関する本を出したいと考えたそうです。そして出版されたのが、「慈悲と天秤」です。

「慈悲と天秤」の内容は、小林竜司を死刑から救いたいという想いから書かれた本だとされています。

今までの事件で、小林竜司が起こした事件より凶悪なもので無期懲役の判決を下された件や、死刑を求刑されたけど無期懲役になった件などが載せられています。

ほかには、小林竜司が反省して改心していことや、死刑は無意味といった意見が書かれています。

世界では、死刑の廃止への流れとなっていて先進国で死刑を存置しているのは、アメリカと日本だけです。そして、死刑が犯罪の抑止力を持たないことを考えると、死刑は廃止するべきなのかもしれない。

もし、家族が何の落ち度もなく殺されたりしたら、「死刑にならないのなら早く世に出して欲しい、自分の手で殺すから」という人もでるかもしれません。

死刑のシステムについて、いまいちど一歩踏み込んで、誰もが考えていかなければならないと思える1冊になっています。

東大阪集団暴行殺人事件のような事件を二度と起こしてはいけない

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小林竜司が主犯となった東大阪集団暴行事件は、犯罪史に残る残虐な事件でしたが、、そのような内容の事件でも同情する人が多いという少し変わった事件です。

様々な意見が出ている小林竜司の死刑ですが、すでに判決は下され拘置所で死刑の執行を待つ身となっています。

小林竜司の生い立ちを振り返ると過酷な生い立ちや、それによって生じた学校でのイジメ問題など、本当につらい人生だったかもしれません。

でも、だからこそ、なぜ負の連鎖を止められなかったんでしょうか。自らも力で気に入らないものを叩き潰す方法を選んでしまったのでしょうか。

同情できる点や、反省し改心する余地もあったかもしれませんが、犯した罪は取り消せませんし、残酷な行為だったのは、間違いありません。

今後、このような事件が二度と起きないように祈りましょう。

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