2019年10月23日 更新

東大阪集団暴行殺人事件とは?犯人の小林竜司への判決は重過ぎる?

東大阪集団殺人事件をみなさんご存じでしょうか。若者のリンチにより残虐な殺し方で2人の若い命を落としました。その犯人は、9名に上り、うち1人は暴力団組員です。そんな事件の主犯格の小林竜司とは一体どういう人物だったのか、事件の全貌を検証していきたいと思います。

目次

個人では思慮深い人であっても、群衆に紛れることによって、無意識のうちに自身のアイデンティティが低下してしまい、モノの見方や考え方が単純になってしまいます。

そのことで、結果的な考え方や行動が顕著になってきます。

感情的になりやすくなる

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集団に混じると、感情の動揺が強くなり、興奮状態に陥りやすくなります。

音楽ライブなどは、このような集団の興奮しやすい性質をうまく利用している例と考えられています。

感情的になると、冷静な判断もできなくなり、今回のような集団殺人事件になったのではないでしょうか。

暗示にかかりやすくなる

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集団になると暗示にかかりやすくなり、正確な判断が失われてしまう上に、心理的な感染が顕著になってきます。

多くの人が集まる場所で火事などが発生すると、一斉にパニック状態になって、非常口がいくつかあるにも関わらず、同じ出口にみんなが殺到したりするケースなどがこれに該当しています。

大阪集団暴行殺人事件は集団心理が引き起こした事件なのか?

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さて、今回の集団殺人事件は、果たして集団心理が原因で起こったものなのでしょうか。

詳しく検証していきたいと思います。

小林竜司の証言「暴行しているうちに歯止めがきかなくなった」

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小林竜司の供述によれば、「暴行しているうちに、興奮して歯止めがきかなくなった」と語っています。

他の仲間も「そこまでやるとは思わなかった。」と供述しています。

小林竜司は暴行しているうちに、感情の動揺が強くなり、興奮状態に陥り、歯止めがきかなくなったと思われます。

徳満と佐藤は暴行をためらっていたが一度暴行を始めると止まらなくなった

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リンチの際、徳満と佐藤がためらっているところへ小林がバットを持って、「おめーらもやれ!誰のためにやっとると思うとうねん!」と言い、徳満にバットを差し出します。

バットを受け取った徳満が、まだ迷っていましたが、小林は徳満に「やれ」と声を掛けます。

徳満は思いっきりバットで藤本の顔を横殴りにしました。

次に、小林が倒れている岩上を抱え起こし、佐藤にバットで殴るように命令します。佐藤もためらいはしたものの、岩上の顔面をバッドが直撃しました。

これで、最初は迷っていた徳満と佐藤であったが、これ以降は相手側の2人を凶器でメッタ打ちにし始めています。

2人は、初めは暴行に抵抗がありました。しかし、みんなと一緒に暴行することにより、どんどんの道徳性の低下が起こり、暴行がとまらなくなってしまいました。

小林竜司が仲間に暴行をするように発破をかけていた

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瀕死の状態になっている藤本を引きずり起こし、穴の横に立たせた小林は、藤本達の仲間である会社員に警棒を渡し、「こいつを殴れ。手加減したらお前も殺す」と脅しています。

次に、突き落せと更に小林は命じています。

仲間の会社員は躊躇しますが「穴もう1つや」と仲間にもう1つ穴を掘るように命じています。

「お願いやから殺さんといて・・。」と、藤本は涙ながらに会社員と小林たちに訴えるが、それも無視され、再度の小林の命令に、会社員は藤本の背中を突き飛ばしました。

この仲間も、小林に脅されて、無意識のうちに個人としてのアイデンティティが低下してしまい、このような結果になってしまいました。

徳満と佐藤はこれ以上やったらまずいと思っていたが言い出せなかった

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藤本への暴行時、徳満と佐藤もだんだんと不安になっていきます。

「やり過ぎなんじゃない?」「このままじゃマジでしんでしまう」と2人で囁きあっていた時に、小林は重機を穴が掘らし始めています。

重機で穴が掘られ始めた時、徳光と佐藤が驚いて、「小林、まさか埋める気なんじゃ?」と聞くと「ああ」と返答がしています。

集団でいると、どうしても自分の意見を言えなくなってしまいます。そして、理性が効かない仲間たちの悪循環に流れて行ってしまいます。

東大阪集団暴行殺人事件が社会に与えた影響

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今回の東大阪集団リンチ殺人事件で、世間には大きな衝撃を与えることととなりました。

一体それほどの影響力があったのでしょうか。ここから詳しく解説していきたいと思います。

集団心理の怖さを再認識させた

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集団心理が悪く作用してしまうと、興奮状態で善悪を判断する思考ができなくなり、間違った方向であろうと修正することなく、そのまま突き進んでいってしまいます。

それが、災害・戦争時に起きる集団パニックや暴徒化、集団リンチといった事に発展します。

集団心理が作用している中で、自分自身を保つというのは、どんなに意思の強い人でも非常に困難と言われています。

過去に集団心理による苦い経験がある人は、余計難しいでしょう。それほどまでに、集団というものは恐怖を感じるほどの大きな力を持っており、取り扱いが難しいものだと思います。

井筒和幸監督がこの事件を元にして映画を作った

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