2020年12月25日 更新

バンドワゴン効果とは?日本人は無意識にはまっている?具体例もご紹介!

バンドワゴン効果について解説いたします。マーケティングや日常、恋愛などのシーンにおいても作用しているため、日本人は無意識にこの効果にはまっている事があります。広告にも使われる心理効果のため、本来の価値に見合った評価を自分で下せるように学べる記事となっています。

新しい物好きな日本人はハマっている?「バンドワゴン効果」とは

Shopping Supermarket Merchandising - Free photo on Pixabay (376841)

「バンドワゴン効果」とは、行動心理学の用語です。商品やサービスなど、沢山の人がそれを支持している場合、その商品の人気がより一層高くなるという現象のことを意味します。

もともとバンドワゴンとは、パレードの行列の先頭を歩く楽隊車の意味があり、「バンドワゴンに乗る」というと、時流や流行に乗る、多数派に与する、勝ち馬に乗るなどの意味になります。

流行っていると分かると、良いものだと思い、自分も並びたくなる心理です。流行が好きな日本人にとって、「バンドワゴン効果」の心理が日常的に作用してます。みんなが買っていると、安心するのです。

社会的証明との違い

Escalator Stairs Metal Segments - Free photo on Pixabay (376840)

社会的証明の原理という言葉があります。実は、バンドワゴン効果は、この社会的証明にまつわるものなのです。では、社会的証明とはどういうものかといいますと、「自分が迷った際に、多数派の意見は正しいものと判断して、それに合わせる」という人間の習性を意味しています。

社会とは世間一般の多数派であり、それが正しさを証明しているというわけです。「赤信号みんなで渡れば怖くない」といったものです。みんな信号無視していたら、同様に真似する人が増えます。選挙で優勢と報道されていれば、その人が良い人だと判断し、応援してしまうのです。

これは、アイドルの総選挙や、ニュースやメディアを通じて、日常的に利用されています。つまり、「大勢の他人の判断を元に自分の判断を下してしまう思考の手抜き」とも言えます。そしてバンドワゴン効果は、その思考をもとに、「売れ筋No.1」など、売れているものを欲しくなる効果です。

アンダードッグ効果との違い

Blur Hanger Clothing - Free photo on Pixabay (376839)

アンダードッグ効果とは、同情心から劣勢を強いられている人を応援したくなる効果です。条件としては、真面目に取り組んでいるけれど、不遇にも劣勢を強いられている、という前提が必要です。これが同情心を誘うのです。アイドル総選挙で、必死で頑張ったけれど負けて泣いている子を応援する例もあります。

このように、アンダードッグとバンドワゴンは劣勢を応援したいか優勢を応援したいかの両極端の状態で効果を発揮します。中途半端は効果がありません。これらの2つの効果を合わせて「アナウンスメント効果」といいます。アナウンスととは、「発表」という意味があります。

アンダードッグは負け犬効果とも言われます。悲劇のヒロインであったり、どん底から這い上がる賢明なアイドルなんていうのも、メディアは意図的にそれを放送して、人気を集めようとします。実際は、客観的に見ると、戦略の一部なのですが、優しい人ほど、同情して応援したくなってしまう傾向があります。

スノップ効果との関係性

Shopping Cart Supermarket - Free photo on Pixabay (376838)

スノッブ効果とは、「他人とは違うものが欲しい」という心理が働くことです。希少性に惹かれる効果です。みんなが手にし始めたり、流行りだすと、興味がなくなります。個性や差異化をしたい願望がある人が、限定性や希少性に価値を見出しやすいのです。

先述したバンドワゴン効果は、「人が持っているから自分も欲しいし、流行に乗り遅れたくない心理」が作用しています。今年の流行ファッションや、話題の商品などを試す事で、みんなとの会話に取り残されたくない心理で、仲間外れを恐れ、人と違うことを不安に思う傾向がある人に多いです。

さらに、「ヴェブレン効果」もあります。これは、顕示効果ともいい、米国のヴェブレンが、昔の米国の「見せびらかし」の消費として提唱し、高額ブランドを購入することで周囲にアピールしたい心理効果として作用します。スノップ効果もヴェブレン効果も、人と違うことを望む効果なのです。

バンドワゴン効果の心理学的な効果

Clothing Store Shop Boutique Men'S - Free photo on Pixabay (376837)

では、バンドワゴン効果が心理的にどのような効果をもたらすことによって、上述したような作用をもたらすのかを、解説していきます。大きくまとめると3つに絞り込むことができます。どれも、人間の本能に訴えかける作用であると言えます。

人は普段、無意識レベルで毎日たくさんの判断を下していると言われています。つまり、脳は判断する事にめんどうくささを感じやすくなっているのです。そのため、評価を他人に任せてしまう習性があります。テレビ、ネット、友人などn評価を当てにして判断してしまう傾向があるのです。

特に、テレビやメディア、流行などは、意図的に作られたものであることが多い為、本来の評価とは異なる場合があります。そこで、自分で考えて判断をするという事が重要になってくるのですが、ここでは、広く使われているバンドワゴン効果の心理的な側面についてご紹介いたします。

安心感を与える

Bananas Fruits Food Grocery - Free photo on Pixabay (376836)

日本人は、保守的な考え方の人が多い傾向があります。新しい事に率先してチャレンジするリスクを背負いたくない人がほとんどです。誰かが先に試したのを見て、良さそうであれば安心して自分も試す事ができるのです。つまり、慎重なのです。

口コミを頼りにお店を探すのもその要因の一つと言えます。これは、1人の意見を参考にするよりも、大勢の意見を参考にして、多数派の意見に従った方が間違いないという、ある意味合理的な判断とも言えます。

しかし、売り込む側やメディアとしては、そこを上手くマーケティングや営業、宣伝に折り込んで、巧みに仕掛けてきます。それは、意図的に用意されたものです。映画の宣伝でも「全米が泣いた」などというキャッチフレーズが流行ったのも、この効果です。

購買意欲を掻き立てる

Woman Shopping Lifestyle - Free photo on Pixabay (376835)

美味しいものや、ショッピングが好きな人にいかにアピールするかが売り上げに直結します。ですので、行列ができているお店や、数量限定で朝から並ばないと手に入らない商品などがメディアで宣伝されることで、欲しくなってしまうのです。

そして、並んで買ったものほど、並んだ甲斐があったと思いたがる傾向もあります。美味しいといっても、目をつぶって食べたら違いが分からないようなものでも、「おいしかった」と思いたいバイアスが働くのです。

このようにして、儲ける側とお金を使わされる側の構図が意図的に作り上げられます。流行のカラーも、来年は何色でいくか戦略を練って、仕掛けてきます。常に「なぜだろう?本当だろうか?」と疑う必要があります。

同調圧力をかける

Hustle And Bustle Woman Face - Free image on Pixabay (391509)

多数決をとる事も、バンドワゴン効果が作用しています。匿名であれば良いのですが、挙手性の場合は、とりあえずみんなが手を挙げたものに自分も同調して手を挙げておこうと思う人たくさんいます。もちろん中には、1人だけでも気にせず挙手する人もいますが、稀です。

ですので、自分の価値観や明確な軸がない場合や、考える事がめんどうくさい人などは、操作されやすいとも言えます。このように、日常においても、自分で選んでいるように思わせておいて、実はバンドワゴン効果の心理学的な効果を利用し、選択肢を絞り込まれているのです。

バンドワゴン効果の例【日常編】

Woman Girl Young - Free photo on Pixabay (391506)

それでは、より具体的に、いかにバンドワゴン効果が身近に使われているかを知る為に、事例をシチュエーションごとにご紹介いたします。まずは、日常における効果の使われ方から説明していきます。

基本的には、やはり自分でいかに考えずに、人の評価を参考に自分も同じ行動や思考をしてしまうかというところがポイントとなります。無意識で気づいていない事が多いですし、分かっていても、自分で全て考えるのはめんどうくさい事が多く、判断を委ねてしまいがちです。

他にも利用されている場面はたくさんありますので、みなさんも探してみましょう。自身でも使えるようになれば、さまざまなシーンで活用することができるようになりますので、参考にしてください。

多くの人が来ている服が欲しくなる

Beautiful Fashion Female - Free photo on Pixabay (391507)

1 / 3

関連する記事 こんな記事も人気です♪