2019年9月22日 更新

ハイコンテクストとは?ローコンテクストとの違いや長所とは

ハイコンテクストという言葉がありますが、その意味をご存知でしょうか?何となくは分かるけど、詳しくは分からないという人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、ハイコンテクストの意味をはじめ、長所や短所、例文、ローコンテクストとの違いなどをまとめてみました。

目次

ドイツもローコンテクスト傾向が強いと言われています。ドイツはEU加盟国では人口が一番多く、世界でも上位に位置しています。人口のうち、移民の割合はおよそ23%となっており、多種多様なコンテクストが存在しています。

ドイツの公用語はドイツ語ですが、低ザクセン語やデンマーク語など少数言語として公認されている言語もあり、移民が多いことから、トルコ語、クルド語、ロシア語、ギリシャ語、ポーランド語なども使われています。

ドイツ国民の67%が2つ以上の言語を話すことができると言われており、コミュニケーションを取る時には、まず握手から始まり、相手の目をしっかりと見て、自分の意図をはっきりと伝えることが好まれます。

スカンジナビア

Port Architecture Row Of Houses - Free photo on Pixabay (641838)

スカンジナビアもローコンテクスト傾向が強いと言われています。主にスウェーデン、ノルウェー、デンマークの三国を指してスカンジナビア諸国と言いますが、ドイツ語圏ではフィンランド、英語圏ではさらにアイスランドを含みます。

スカンジナビアの気候は、スカンジナビア山脈を隔てて東西で全く異なり、西部が温暖な気候であるのに対し、東部では冷涼な気候となっています。また、ノルウェーとデンマークは古来より海洋国家として海との繋がりが深く、スウェーデンは大陸国家として陸との繋がりが深くなっています。

スカンジナビア諸国では使用されている言語もそれぞれの国のよって異なります。このように、共通するコンテクストが少ないことから、ローコンテクスト傾向が強い国として分類されています。

アメリカ

New York City Urban - Free photo on Pixabay (641843)

アメリカもローコンテクスト傾向が強いと言われている国の一つです。アメリカは北アメリカ大陸に広がる広大な国であり、世界で最も民族的に多様かつ多文化な国と言われています。

多民族国家であるアメリカでは、使用されている言語もさまざまです。また、国土も広いため、気候も極めて多様で、年間を通じて冷涼な気候の地域もあれば、温暖な地域もあります。降雨量も地域によって大きく異なります。

このように、アメリカでは地域によって言語や文化や環境などが異なるため、共通のコンテクストが少なく、コミュニケーションを取る時には、言葉そのものを重視する傾向があります。

フランス

Eiffel Tower Long Exposure Lights - Free photo on Pixabay (641846)

最後にフランスです。ここではローコンテクスト傾向が強い国として分類していますが、イギリスと同様に、ハイコンテクスト傾向が強い国として考えている人もいれば、ローコンテクスト傾向が強い国として考えている人もいます。

つまりはどちらとも取れる国であり、他の国のようにはっきりと分類できるほど傾向が強くないということなのでしょう。ただ、地方によってかなり異なった文化を持つ国なので、ここでは、ローコンテクスト傾向の強い国として紹介しています。

ハイコンテクスト傾向が強くなる理由

Question Mark Important Sign - Free image on Pixabay (633362)

ここからはハイコンテクスト傾向が強くなる理由について解説していきます。ハイコンテクスト傾向が強いとされる国にはそれぞれ共通するものがあります。まとめてみましたので、見ていきましょう。

経済状況がある程度一致している

Money Profit Finance - Free photo on Pixabay (641853)

ハイコンテクスト傾向が強くなる理由として考えられているのが、経済状況がある程度一致していることです。貧富の差が激しい国では、裕福な家庭で育った人と貧しい家庭で育った人では生活環境が違うため、価値観や考え方に差が出てきます。

そのため、共通するコンテクストも少なくなります。一方で、貧富の差がなく、経済状況がある程度一致している場合には生活環境が似通っているので、同じものを見たり、同じものを食べたり、同じことを体験することができます。

そうやって同じ環境で生活していると価値観や考え方が共通認識となり、コミュニケーションを取る時に、言葉を尽くさずとも意思疎通を図ることができるようになります。

移民が少なく使用言語が多くない

Welcome Words Greeting - Free image on Pixabay (641855)

移民が少ないこともハイコンテクスト傾向が強くなる理由の一つです。移民が多ければ多いほど、多民族国家となり、国で使用される言語も増え、地域によって文化も異なってくるからです。アメリカがいい例でしょう。

一方で、日本のように、単一民族であり、単一言語であれば、他国の影響を受けることなく独自の文化を築き上げることができ、コンテクストも近い状態になります。このことから、移民が少なく、使用言語が少ない国はハイコンテクスト傾向が強くなると考えられています。

作法や文化が周知されている

Incense Indian Aromatic - Free photo on Pixabay (641868)

作法や文化が周知されていることもハイコンテクスト傾向が強くなる理由の一つと考えられています。ハイコンテクスト傾向が強い国では、その国特有の作法や文化が広く知れ渡っており、暗黙知として深く根付いているからです。

そのため、「言わなくても分かる」ことが多く、言葉を尽くして説明しなくても、意思疎通を図ることができると考えられています。その一方で、ローコンテクスト傾向が強い国では、話し手と聞き手の間に作法や文化が共通認識とないため、はっきり具体的に伝えないと相手には伝わらないのです。

ハイコンテクストの長所

Lightbulb Concept Cork - Free photo on Pixabay (641942)

ここからはハイコンテクストの長所について解説していきます。ハイコンテクストなコミュニケーションにはどのようなメリットがあるのかまとめてみましたので、見ていきましょう。

気が利く

And Cherries Red Fruit - Free photo on Pixabay (641969)

ハイコンテクストには気が利くという長所があります。ハイコンテクストなコミュニケーションができる人は、その場の空気を読むのが得意です。周りが良く見えているので、相手が何を望んでいるのかを察することができます。

そのため、言われなくても、行動することができ、「あの人は気が利く」と評価されることが多いです。一緒に仕事をしていると心地が良く、仕事もスムーズに進むので、周囲から好感を持たれやすいというメリットもあります。

あうんの呼吸

Two Girls Good Friends Meadow A - Free photo on Pixabay (641908)

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