目次
- プレグナンツの法則って何?
- プレグナンツの法則とは
- 脳の情報処理における法則
- プレグナンツの意味
- ゲシュタルト心理学の中核
- ゲシュタルト崩壊とは?
- デザインを見やすくする効果がある
- プレグナンツの法則の別名
- プレグナンツの法則
- 近接の要因
- 類同の要因
- 閉合の要因
- 良い連続の要因
- 良い形の要因
- 狭小の要因
- 空間方向の要因
- シンメトリーの要因
- プレグナンツの法則が応用されている場所
- リモコン
- 注文のタッチパネル
- POP広告
- アンケート結果の表示
- パソコンのキーボード
- ユーザーインターフェイス設計に応用
- ゲシュタルト心理学とは
- ゲシュタルト心理学の概要
- マックス・ヴェルトハイマー
- クルト・レヴィン
- ヴォルフガンク・ケーラー
- クルト・コフカ
- ゲシュタルト心理学の実験
- ルビンの壺
- 仮現運動
- 認知心理学とは
- ”情報処理”が鍵となる
- ゲシュタルト心理学と認知心理学の違い
- ミュラー・リアーの図
- プレグナンツの法則は様々な場面で応用されている
ゲシュタルト心理学の実験
via pixabay.com
ここでは、ルビンの壺と、仮現運動(見かけ上の運動)という、主に2つの実験に関してご紹介いたします。これらは、どれも有名で、一度は見たことがあるものです。特に後者に関しては、身近なところで活用されています。
ルビンの壺
via pixabay.com
有名な図で、見方によっては「顔に見えたり壺に見えたりする図形」をご存知でしょうか?壺の両サイドのシルエットが、横向きの顔に見えるもので、同時に知覚することはできないと言われています。顔を見ようとすると壺が消え、壺を見ようとすると顔が消えていますのです。
人間は2つ同時には認識できないのです。ちなみにこの図は「ルビンの壷」と呼ばれています。人間は自分が興味を示す対象を「図」と認識し、それ以外を「地」として認知します。これがゲシュタルト心理学の実験の1つです。
ちなみに、雑学ですが、なぜルビンの壺というネーミング化と言いますと、1915年頃、デンマークの心理学者であるエドガー・ルビンが考案した多義図形だからです。ルビンとは人の名前だったのです。
人間は2つ同時には認識できないのです。ちなみにこの図は「ルビンの壷」と呼ばれています。人間は自分が興味を示す対象を「図」と認識し、それ以外を「地」として認知します。これがゲシュタルト心理学の実験の1つです。
ちなみに、雑学ですが、なぜルビンの壺というネーミング化と言いますと、1915年頃、デンマークの心理学者であるエドガー・ルビンが考案した多義図形だからです。ルビンとは人の名前だったのです。
仮現運動
via pixabay.com
ファイ現象とも言われているものですが、これは、「実際には動いていないのに、次々と類似の刺激を与えられることで、運動しているように感じる現象」のことです。映画はこの現象を応用したもので、見かけの運動とも言われています。
たとえば、パチンコ屋などのイルミネーションなども、電球の一つ一つは点滅を繰り返しているだけですが、それがたくさん並んでおり、規則的に点滅することで、まるで光自体が動いているように見えるものがあります。そのような現象のことを意味します。
他の例を追加でご紹介しますと、果物が書かれた絵を見て、それが線や点の集合ではなく「みかん」であるように見える事であったり、映画やアニメを見て、複数の静止画のコマが映写されているのではなく、動いているように見えるなど、パラパラ漫画にも見られる性質は、ゲシュタルトの働きを示しています。
たとえば、パチンコ屋などのイルミネーションなども、電球の一つ一つは点滅を繰り返しているだけですが、それがたくさん並んでおり、規則的に点滅することで、まるで光自体が動いているように見えるものがあります。そのような現象のことを意味します。
他の例を追加でご紹介しますと、果物が書かれた絵を見て、それが線や点の集合ではなく「みかん」であるように見える事であったり、映画やアニメを見て、複数の静止画のコマが映写されているのではなく、動いているように見えるなど、パラパラ漫画にも見られる性質は、ゲシュタルトの働きを示しています。
認知心理学とは
via pixabay.com
ここまでゲシュタルト心理学と関連付けて説明してきましたが、関係性のある認知心理学についても解説いたします。また、認知心理学とゲシュタルト心理学の違いについてもご説明していきます。
英語では「cognitive psychology」と表記し、cognitiveは認知を意味します。コンピューターのように、情報処理の観点から、生体の認知活動を研究する学問であり、20世紀の後半から、現代心理学の主流の座にあると言えます。
勉強に関しても、インプットやアウトプットが大切だという言葉が最近ではよく言われています。このインプット(入力)とアウトプット(出力)は、コンピューターで使われていた用語であり、人をコンピューターのように捉えるたとえとして身近にある典型的な例とも言えます。
英語では「cognitive psychology」と表記し、cognitiveは認知を意味します。コンピューターのように、情報処理の観点から、生体の認知活動を研究する学問であり、20世紀の後半から、現代心理学の主流の座にあると言えます。
勉強に関しても、インプットやアウトプットが大切だという言葉が最近ではよく言われています。このインプット(入力)とアウトプット(出力)は、コンピューターで使われていた用語であり、人をコンピューターのように捉えるたとえとして身近にある典型的な例とも言えます。
”情報処理”が鍵となる
via pixabay.com
認知心理学とは何かと言いますと、「人の認知について研究する心理学」のことを指します。情報処理というと、学校の授業でもコンピューターを使いますが、認知心理学では、人の認知というものを、コンピューターと同じようなものとして考えるのです。
コンピューターは非常に複雑な作りをしていますが、その中では数々の情報処理がされています。例えば、インターネットを使い、検索をする場合でも、短時間でかなりの情報処理が実際におこなわれています。人間もコンピューターと同じように、何かを認知する際は情報処理がされていると考えます。
例えば、包丁を見たら「これは危ないから丁寧に扱おう」と認知する際、過去の情報を引っ張り出し、目の前の物事に対して情報処理をおこなっています。人が何かを認知する時は、必ずこのような情報処理がおこなわれています。この情報処理について研究するのが「認知心理学」なのです。
コンピューターは非常に複雑な作りをしていますが、その中では数々の情報処理がされています。例えば、インターネットを使い、検索をする場合でも、短時間でかなりの情報処理が実際におこなわれています。人間もコンピューターと同じように、何かを認知する際は情報処理がされていると考えます。
例えば、包丁を見たら「これは危ないから丁寧に扱おう」と認知する際、過去の情報を引っ張り出し、目の前の物事に対して情報処理をおこなっています。人が何かを認知する時は、必ずこのような情報処理がおこなわれています。この情報処理について研究するのが「認知心理学」なのです。
ゲシュタルト心理学と認知心理学の違い
via pixabay.com
認知心理学の研究が活発になったのは、1960年頃ですので、ゲシュタルト心理学の後です。認知という言葉は、非常に幅広く、奥深いものなので、認知心理学では人の「知覚や記憶、理解、学習、問題解決、意識状態」などを研究しています。これらは、基本的には人の「情報処理」を研究しているということです。
つまり、認知心理学にはコンピューターのエッセンスも入っているということです。これは、認知心理学というのがコンピューターの発展時期と重なっているからです。そのため、認知心理学を勉強していると、コンピューター分野の専門用語のようなものがたくさん出てくるのです。
つまり、認知心理学にはコンピューターのエッセンスも入っているということです。これは、認知心理学というのがコンピューターの発展時期と重なっているからです。そのため、認知心理学を勉強していると、コンピューター分野の専門用語のようなものがたくさん出てくるのです。
歴史としては、「部分でバラバラに研究する時代」「ゲシュタルト心理学(分割せず、心身一如で、全体を見ることを重視する時代)」「認知心理学」というように受け継がれています。つまり、ゲシュタルト心理学は、現在の心理学に大きな影響を与えているということになります。
心理学というのは、その時代によって考え方の傾向などが、かなり異なってくるのです。心理学と哲学が密接な関係があったとも言えます。そして、時代の流れとともに成長してきたのです。そして、今の心理学があるのは、まさにゲシュタルト心理学のおかげといっても過言ではないでしょう。
心理学というのは、その時代によって考え方の傾向などが、かなり異なってくるのです。心理学と哲学が密接な関係があったとも言えます。そして、時代の流れとともに成長してきたのです。そして、今の心理学があるのは、まさにゲシュタルト心理学のおかげといっても過言ではないでしょう。
ミュラー・リアーの図
via pixabay.com
「<---->」
「>----<」
上記のような図は見た事はないでしょうか?「下の方が長く見えるが、実際は同じ長さである」という図です。これがミュラー・リアー錯視(Müller-Lyer illusion)です。ミュラー・リアー(またはミューラー・リヤー)が、1889年に発表した錯視のことを指します。
「>----<」
上記のような図は見た事はないでしょうか?「下の方が長く見えるが、実際は同じ長さである」という図です。これがミュラー・リアー錯視(Müller-Lyer illusion)です。ミュラー・リアー(またはミューラー・リヤー)が、1889年に発表した錯視のことを指します。
プレグナンツの法則は様々な場面で応用されている
via pixabay.com
ここまでさまざまな角度からプレグナンツの法則について深堀りしてきました。シンプルさを重視し、近接の要因など、どれも個をバラバラに捉えるのではなく、全体を捉える認知のパターンとして、体験できたとともに、身近にすでに存在しており、活用もされていることがわかりました。
つまり、プレグナンツの法則は、ゲシュタルト心理学の中核となるものなのです。心理学というのは、一般的には、恋愛テクニックであったり、精神医療としてのイメージが根強くありますが、実生活をよりよくするため、機械や広告など、デザインとしても実用的に活かされています。
このような法則を知ることで、身近なものが違った見え方で感じることができます。また、認識しづらいものに関しても、なぜ認識しづらいのかを、プレグナンツの法則に当てはめて検証することで、もっと見やすくする方法を閃く可能性もあります。ぜひ、実生活に活かしてみてください。
つまり、プレグナンツの法則は、ゲシュタルト心理学の中核となるものなのです。心理学というのは、一般的には、恋愛テクニックであったり、精神医療としてのイメージが根強くありますが、実生活をよりよくするため、機械や広告など、デザインとしても実用的に活かされています。
このような法則を知ることで、身近なものが違った見え方で感じることができます。また、認識しづらいものに関しても、なぜ認識しづらいのかを、プレグナンツの法則に当てはめて検証することで、もっと見やすくする方法を閃く可能性もあります。ぜひ、実生活に活かしてみてください。
4 / 4