2019年9月5日 更新

精霊馬の作り方と正しい飾り方!地域・宗派ごとの違いや飾る期間は?

お盆になると精霊馬を作る地域も出てきます。この精霊馬の作り方や飾り方、宗派によって違いはあるのかを特集します。この精霊馬は食べることはできるの?など人には聞きづらい疑問や、各地に伝わる珍しいお盆の風習などもまとめてみました。

日本人の風習「精霊馬」とは?

Lanterns Japan Tokyo - Free photo on Pixabay (596203)

お盆が近づくと、きゅうりやナスを使って動物に見立てたものをお供えしているのを見かけたことはありませんか?これは、精霊馬と言ったお盆に伝わる古くからの風習です。

今回は精霊馬とは一体何なのか?作る目的とは?なぜきゅうりやナスなどを使っているのか?などを紹介します。

地域によって精霊馬を飾る時期やお盆の風習そのものも変わってくるので、事前に知っておくと安心です。今では精霊馬のアレンジ方法も多く投稿されています。

精霊馬とは?

Question Marks Punctuation Symbol - Free image on Pixabay (596212)

精霊馬(しょうりょうま)とは、お盆の時期にご先祖様をお出迎え・お見送りするための乗り物として見立てて作ったお供えものです。

きゅうりとナスに爪楊枝などを刺して動物に見立てて作ります。基本的には8月13日の迎え盆の時にどちらもお供えし、送り盆の際に供養します。

ご先祖様が迷わず家に帰って来られるように、そしてのんびりと帰路につけるようにと故人に対する思いが込められた日本ならではの風習です。飾り方や飾る時期は、地域・宗派によって違いがあります。

精霊馬の目的

God Religion Cross - Free photo on Pixabay (596217)

精霊馬はご先祖様の乗り物として作るのが目的です。迎える時には迷わず速やかに家にこられるように、馬に見立てて作っています。

逆に帰りはお供え物をたくさん乗せてのんびり帰れるように牛に見立てて作ります。牛に見立てて作られたものは、精霊牛(しょうりょううし)と言われています。

地域によってはお出迎えを精霊牛に、お見送りを精霊馬にしている所もあるようです。どちらにしても、ご先祖様のことを思った風習に違いはありません。その地域の風習にならって、お盆のお出迎え・お見送りをしましょう。

きゅうりとナスを使う理由

Vegetables Market Tomatoes - Free photo on Pixabay (596218)

精霊馬・精霊牛にきゅうりやナスを使われているのはなぜでしょうか?一番は、夏に大量に採れる野菜ということ、また夏の収穫の報告も兼ねているという理由もあります。

馬や牛に見立てやすいということで、夏野菜の中でこの2つが選ばれることが多いようです。地域によっては野菜ではなく、藁を使って作るところもあります。

また沖縄地方では杖に見立てて、精霊馬にサトウキビを使っています。使用する野菜なども、地域・宗派によって違いは出てくるようです。

精霊馬の作り方

Cucumbers Salad Vegetables - Free photo on Pixabay (596223)

お盆が来てから慌てて精霊馬の準備をすることが無いように、事前に作り方や必要なものをチェックしておきましょう。お盆の風習は一見難しく考えてしまいますが、見てみると簡単に行うことができます。

初めてお盆を迎える人だけではなく、子供でも簡単に作れるので精霊馬の意味を話しながら準備をしてみてはいかがでしょうか?

精霊馬・精霊牛、どちらも自宅にあるもので作れます。ご先祖様への想いを馳せながら、綺麗なものを準備して作りたいものです。

用意するもの

Matches Match Head - Free photo on Pixabay (596229)

一番一般的な精霊馬・精霊牛の作り方を紹介します。必要なものは、きゅうりとナスを各1本と爪楊枝かマッチ棒を8本、もしくは割り箸を2膳です。

きゅうりとナスは、反りがあるものを選ぶとより動物らしく見立てられます。馬に見立てるきゅうりはスラッとした早く走れそうなもの、牛に見立てるナスは大きめのどっしりしたものを選びましょう。

割り箸を使う際には、カットしなければならないのでカッターやはさみが必要です。子供と作る時には怪我をしないように気をつけてください。

準備した割り箸やマッチを野菜に指す

Aubergine Brinjal Eggplant - Free photo on Pixabay (596240)

必要なものを準備できたら、さっそく作っていきましょう。きゅうりやナスはヘタの部分を頭に見立てます。精霊馬となるきゅうりは、お腹となる部分の幅をなるべく長くとって足となる爪楊枝や割り箸を刺していきます。

精霊牛となるナスは安定感が出るように、お腹となる部分を狭めにとって足を刺していきましょう。より馬や牛に見えるようにするには足の長さがポイントとなります。

もちろん爪楊枝やマッチ棒でも問題ありませんが、割り箸で足の長さを調節しながら作るとより馬・牛らしくなるでしょう。野菜に足をバランス良く刺したら、完成です。

地域別の精霊馬を飾る時期

Calendar Date Time - Free photo on Pixabay (596249)

先述しているように、精霊馬を飾る時期は地域ごとに変わります。もちろんご先祖様への気持ちがあれば、どれが正解・不正解ということはありませんが、その地域の風習に従うことは大切です。

地域によって飾る時期の違いだけではなく、精霊馬を作らない地域も存在します。現在では8月にお盆行事をする家庭も増えてきましたが、場所によっては7月に行う場所もあります。

関東地方、北海道・東北・北陸地方、西日本に分けて精霊馬を飾る時期について見ていきましょう。

関東地方

Tokyo Japan Skyscrapers - Free photo on Pixabay (596252)

家庭や地域によって、7月・8月どちらにお盆行事を行うか変わってきます。

月に違いがあっても、関東地方では13日の早朝に精霊棚へ精霊馬・精霊牛を供えるのが一般的です。夕方の迎え火を焚く時に、精霊馬と精霊牛どちらも側に置きます。迎え火で家までの道しるべを示し、乗り物として精霊馬を用意しているのです。

お盆を家族とご先祖様で過ごし、16日の送り盆を済ませたあとに供物と一緒に処分します。農家が多い地方では8月にお盆を迎える家庭が多いですが、関東では7月にお盆とする家庭が多いようです。

北海道・東北・北陸

Japan Hokkaido Winter - Free photo on Pixabay (596254)

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