2019年5月27日 更新

イグノーベル賞の日本人受賞者一覧!面白い研究テーマと気になる賞金も

イグノーベル賞というものをご存知でしょうか?笑える、そして考えることをテーマにしたこの賞で実は日本人が一番賞をとっています。研究テーマも面白いものが多くあります。賞金も全く出ない変わった賞、 日本人受賞者一覧と共に紹介します。

経済学賞

Isabelle/ Michu on Instagram: “🌈🌸🌈 . #tamagotchi #tmgc #vpet #たまごっち #game #gamer #gamergirl #oldschool  #nostalgia #retrogaming #collector #pixel #japan #cute #kawaiii…” (299662)

経済学賞では「たまごっちの開発により、数百万人の労働時間を仮想ペットの飼育に費やさせた業績」という研究で横井昭宏氏、真板亜紀氏が受賞となりました。横井氏は玩具メーカーウィズ勤務、真板氏はバンダイ勤務とどちらも「玩具」のプロとなります。研究者ではない製作者が賞を取られたことになります。

初代たまごっちは1996年に誕生しました。誕生当時、爆発的なブームが起こり2年で4000万個売り上げたと言われています。そして日本はもちろん、海外でも驚くほど人気が上がりました。翌年にはたまごっちの生みの親として 二人がイグノーベル賞授与者に選ばれることとなりました。

化学賞

Sculpture Horse Steel Ross Trojan - Free photo on Pixabay (297418)

科学賞では2003年「ハトに嫌われた銅像の科学的考察」という研究で廣瀬幸雄氏が受賞となりました。さらに2007年「牛の排泄物からバニラの香り成分【バニリン】を抽出した」という研究で山本麻由氏が受賞となりました。この発表は賞の中でも「人類史上最も用途の不明な研究の1つ」として評価されました。

この発表の切っ掛けは兼六園にある銅像になぜか鳩が寄り付かないものがあり、興味を持った廣瀬氏が研究の末鳩よけ合金を作ったことが評価の対象となりました。

平和賞

Fun living of Tabasa & Tiara on Instagram: “これで奴らの言葉を翻訳してみよう♪間違いなく口が悪い気がする…#犬バカ#バウリンガル#翻訳#タバサ#シーズー#ティアラ#ミックス犬” (299667)

平和賞では2002年「バウリンガルの発明により、犬と人間の間に恒久の平和をもたらした業績」という研究で佐藤慶太氏、鈴木松美氏、小暮規夫氏が受賞となりました。 犬を飼ってる人にとってバウリンガルは犬とさらにコミュニケーションを取ることのできるステキアイテムと言えるでしょう。このバウリンガルを開発した人は 各分野のプロたちです。

佐藤氏は㈱タカラの社長、 鈴木氏は日本音響研究所所長、 小暮氏は小暮獣医病院院長と全く違う分野の方たちです。バウリンガルは一見おもちゃのようですが、その道のプロの長期にわたる研究と膨大な資料で完成したものでおもちゃでおもちゃではありません。 後日談ではバウリンガルを発表したことにより、大絶賛を浴び英語版と韓国版が発売される事となりました。

栄養学賞

Vegetables Garden Harvest - Free photo on Pixabay (313917)

栄養学賞では2005年「34年間 自分の食事を写真に撮影し、食べたものが脳の働きや 体調に与える影響を分析したことに対して」といった研究で中松義郎氏が受賞となりました。この賞を受賞したのは有名な著名人の「ドクター中松」さんです。

ドクター中松さんが行った研究は一見、誰でもできそうなものですが、要は34年間ずっと自分の食事を記録し続けるということなのでよほど研究熱心でないとできない研究ではないでしょうか。

認知化学賞

Puzzle Last Particles Piece - Free photo on Pixabay (306956)

認知科学症では2008年「真正粘菌にパズルを解く能力があったことの発見」という研究で中垣俊之氏、他4名が受賞となりました。この研究は粘菌を迷路内に設置し、出口に餌を置くと全通路に管を伸ばすが、最終的に最短経路の管だけを残しあとは廃棄するといった事がわかりました。

この時使用したのは「モジホコリ」という菌です。単細胞生物で肉眼では見えません。栄養を取ると細胞分裂を繰り返し巨大化します。この菌を使って実験しました。数多くの条件を揃えなければ成功しないので簡単な実験ではありません。

交通計画賞

Hong Kong City Urban - Free photo on Pixabay (306960)

交通計画賞では2010年「鉄道網など都市のインフラストラクチャー整備を行う際、真正粘菌を用いて、輸送効率に優れた最適なネットワークを設計する研究に対して」で中垣俊之氏他6名が受賞となりました。この研究は2008年に認知科学賞を取った研究を継続して研究したものであります。この時の受賞者も中垣氏他2名が受賞しており2度目の受賞です。

この研究を成功させるには長期にわたる時間が 必要不可欠なため、何年もかかって実験したものだと言われています。

音響賞

Conversation Talk Talking - Free image on Pixabay (306978)

音響賞では2012年「自身の話した言葉を、ほんの少し遅れて聞かせることで、その人の発話を妨害する装置【スピーチジャマー】を発明したことに対して」というテーマで塚田浩二氏、栗原一貴氏が受賞となりました。

これはおしゃべりな人が 話した声をほんの少しだけ遅らせて、直接本人に聞かせる機械なのですが自分の声を聞かされるとなぜか即座におしゃべりが止まるそうです。 その機械の名前もダジャレが効いていて面白いと評価を得ました。

物理学賞

Slip Up Danger Careless - Free photo on Pixabay (299668)

物理学賞では2014年「バナナの皮を踏んでしまった際の、バナナの皮の摩擦係数の計測」といった研究で馬渕清資氏他3名が受賞となりました。バナナの皮を踏むという一見ふざけているような研究ですが、実は真面目な医学研究であると言われています。この研究は色んな果物を使ってリノリウムに床の上で摩擦係数を調べたものです。

リンゴなどの他の果物に比べるとバナナの皮は摩擦係数が少ないことが立証されました。これはバナナの皮の内側に粘液が詰まった粒があり、踏むことで粒が潰れて滑りやすくなるということが解明された研究となりました。

医学教育賞

Yoshihiro Kakurai on Instagram: “今年のイグ・ノーベル賞で、医学教育賞を受けた昭和伊南総合病院の堀内朗医師は、授賞式で渡米する直前、東京都内で朝日新聞の取材に応じた。受賞論文の内容などについて話を聞いた。写真を撮り終えた後、堀内さんは1枚のDVDを差し出した。「実際の様子はここに動画が入っていますから」。…” (306993)

この賞は上記にも記載したとおり、堀内先生が受賞したものです。本来、大腸内視鏡検査はベッドに横たわって行うものですが、この実験をしたときは座ったまま股を開いた状態で大腸内視鏡検査を行うというものです。この実験は先生本人が実際に実体験したそうです。

実際に痛みもなく割とスムーズに検査ができたそうですが女性にとっては股を開いた状態で検査というものは流石に恥ずかしいという事で受け入れられていません。なので、先生の病院では一切行われてはいません。

知覚賞

タカフミ on Instagram: “#天橋立 #またのぞき 昨日の思い出🎶” (299686)

知覚賞では2016年「股のぞき効果を実験で示した研究に対して」という研究で東山篤規氏、足立浩平氏が受賞となりました。これはあの有名な観光名所「天橋立」で股のぞきをしたときの見える景色が小さく見えることに対して実験で証明したものです。この事から股のぞきをすると、どんな景色でも小さく見えるということがわかりました。

この発表をするとき、受賞者たちはステージの上で実際に股のぞきをしてその効果を立証し、笑いを取りました。

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