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実際は
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「茶をしばく」は関西の若者言葉です。その関西の言葉は、上方芸人によって全国に広まっていきました。上方とは、大阪と京都を指して使われる言葉です。そして上方芸人とは、大阪と京都を中心として活動する芸人のことを言います。そういう背景を考えると、名古屋が発祥の言葉だというのはあり得ないことになります。
名古屋出身の3人の方に「茶をしばく」という言葉を耳にしたことがあるかどうかヒアリングをしましたが、3人ともに聞いたことがないという回答でした。しかし、中には、聞いたことがあるという人もいるかもしれません。おそらくそれは、上方芸人が全国に広めていった結果ではないかと思われます。
名古屋出身の3人の方に「茶をしばく」という言葉を耳にしたことがあるかどうかヒアリングをしましたが、3人ともに聞いたことがないという回答でした。しかし、中には、聞いたことがあるという人もいるかもしれません。おそらくそれは、上方芸人が全国に広めていった結果ではないかと思われます。
「茶をしばく」の使い方を関西弁で
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「茶をしばく」を関西の若者たちはどういう風に使っているのでしょう。以下ではその使い方をいくつか上げてその意味と状況について説明します。
ちょい遅れるから茶でもしばいといて
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待ち合わせをしていたのに、何かの事情で遅れそうになったとき、大体の人は相手に電話をかけて遅れることを先に知らせますよね。この言葉も、そういった状況で相手に電話をかけて関西弁で告げているものです。
これは、「ちょっと遅れるからどこかでお茶でも飲んで待っていて」と言っています。「茶でもしばいといて」が「お茶でも飲んでいて」という意味になります。
ほかに、「すぐ行くから茶でもしばいといて」(すぐに行くからお茶でも飲んでまっていて)と言ったりします。語尾のの「といて」が相手に頼みごとをしたり、やわらかく命令したりしていることを表します。
これは、「ちょっと遅れるからどこかでお茶でも飲んで待っていて」と言っています。「茶でもしばいといて」が「お茶でも飲んでいて」という意味になります。
ほかに、「すぐ行くから茶でもしばいといて」(すぐに行くからお茶でも飲んでまっていて)と言ったりします。語尾のの「といて」が相手に頼みごとをしたり、やわらかく命令したりしていることを表します。
ちょっと時間空いたし茶でもしばきにいこか
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仕事中や仕事が一段落したときや仕事と仕事の合間などに、気分転換や時間つぶしのために同僚や友達を誘ったりすることがありますよね。この言葉はそういうときに使われます。
これは、「ちょっと時間が空いたので、お茶でも飲みに行かない?」と言っている関西弁です。「茶でもしばきにいこか」が「お茶でも飲みに行かない?」という意味を表しています。
「仕事も終わったし茶でもしばきにいこか」(仕事も終わったのでお茶でも飲みにいかない?)などの場合も同じですが、「いこか」という語尾が「行かない?」といった意味を表して相手の意向をたずねています。
これは、「ちょっと時間が空いたので、お茶でも飲みに行かない?」と言っている関西弁です。「茶でもしばきにいこか」が「お茶でも飲みに行かない?」という意味を表しています。
「仕事も終わったし茶でもしばきにいこか」(仕事も終わったのでお茶でも飲みにいかない?)などの場合も同じですが、「いこか」という語尾が「行かない?」といった意味を表して相手の意向をたずねています。
茶しばいてる暇ないわ
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これは、仕事が山のようにたまって少しの時間も惜しくキリキリ舞いしているときや、レポートの提出の締め切りに追われているときに、「お茶しない?」と誘われた場合に返す言い回しです。これは、「今忙しいのでお茶なんかしている時間ないよ」と言っている関西弁です。「こんな忙しい時に、それどころじゃないよ」という意味が含まれています。
この言い回しの語尾の「わ」は、関東では、「お付き合いできなくて残念だわ」とか「そんなこと言って、いやだわ」のように女性言葉の語尾によく使われます。しかし関西では、日常の会話で、男女を問わず語尾に「わ」をつけます。例えば、「ちょとこれは難しすぎるわ、もうやめや」(これは難しすぎるので、もうやめよう)とか「あんたを見てるとイライラするわ」(君を見ているとイライラするよ)のように使われます。
このように語尾に「わ」をつけると、言い方がフランクな感じになります。友だち同士ではよく使われますが、上司など目上の人や取引先の人たちには失礼になるので、ほとんど使われません。
この言い回しの語尾の「わ」は、関東では、「お付き合いできなくて残念だわ」とか「そんなこと言って、いやだわ」のように女性言葉の語尾によく使われます。しかし関西では、日常の会話で、男女を問わず語尾に「わ」をつけます。例えば、「ちょとこれは難しすぎるわ、もうやめや」(これは難しすぎるので、もうやめよう)とか「あんたを見てるとイライラするわ」(君を見ているとイライラするよ)のように使われます。
このように語尾に「わ」をつけると、言い方がフランクな感じになります。友だち同士ではよく使われますが、上司など目上の人や取引先の人たちには失礼になるので、ほとんど使われません。
~しばくの使い方を紹介!
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「~へ行く」という意味の「~しばく、~をしばく」は、「茶しばく、茶をしばく」以外に使われることがあるのでしょうか?
ここでは、若者たちの間で用いられている、「しばく」を使った言い回しを紹介します。
ここでは、若者たちの間で用いられている、「しばく」を使った言い回しを紹介します。
牛しばく
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「牛しばく」と聞くと、牛をたたくのか、とドキッとしてしまうかもしれませんが、ご安心ください。この「牛」は、牛や牛肉そのものではなく、関西の若者たちの間では「牛丼」を指しているそうです。
したがって、「牛しばく」は「牛丼を食べに行こう」、つまり「吉野家へ行こう」という意味で使われています。面白いのが、「吉野家」と限定されているところです。牛丼ならば、「松屋へ行こう」とか「すき屋へ行こう」といった意味も含まれてもよさそうなものですが…。
したがって、「牛しばく」は「牛丼を食べに行こう」、つまり「吉野家へ行こう」という意味で使われています。面白いのが、「吉野家」と限定されているところです。牛丼ならば、「松屋へ行こう」とか「すき屋へ行こう」といった意味も含まれてもよさそうなものですが…。
ネズミしばく
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「ネズミしばく」と聞いたら、ほとんどの人がネズミ捕りでネズミをつかまえるようなイメージを浮かべるのではないでしょうか。
関西の若者たちは、ミッキーマウスを指して「ネズミ」という言葉を使っているらしく、この「ネズミしばく」は「ミッキーマウスへ行く」、つまり「ディズニーランドへ行く」と言っている言い回しなのです。
ディズニーのキャラクターとしては、ドナルドダックもその代表格の1つなので、ディズニーランド→ドナルドダック=アヒルという流れで、「アヒルしばく」があっても楽しいかもしれませんね。
関西の若者たちは、ミッキーマウスを指して「ネズミ」という言葉を使っているらしく、この「ネズミしばく」は「ミッキーマウスへ行く」、つまり「ディズニーランドへ行く」と言っている言い回しなのです。
ディズニーのキャラクターとしては、ドナルドダックもその代表格の1つなので、ディズニーランド→ドナルドダック=アヒルという流れで、「アヒルしばく」があっても楽しいかもしれませんね。
学校しばく
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「学校をしばく」も、一瞬、集団で登校拒否をしたり校内を封鎖したりして学校を困らせるような行為をイメージしがちですが、「しばく」を「~へ行く」という意味で解釈すると、これはそのまま「学校へ行く」という意味になります。
このほかにもいくつかの言い回しがあるので、ここで紹介します。「マクドしばく」=「マクドナルドへ行く」、「ドナルドしばく」=「マクドナルドへ行く」、「カーネルしばく」=「ケンタッキー・フライド・チキンへ行く」、「ミスドしばく」=「ミスタードーナッツへ行く」などですが、これらはすぐにイメージできる言い回しですね。
このほかにもいくつかの言い回しがあるので、ここで紹介します。「マクドしばく」=「マクドナルドへ行く」、「ドナルドしばく」=「マクドナルドへ行く」、「カーネルしばく」=「ケンタッキー・フライド・チキンへ行く」、「ミスドしばく」=「ミスタードーナッツへ行く」などですが、これらはすぐにイメージできる言い回しですね。
他の難しい関西弁
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方言には、その地方以外の人たちにとって理解できないものがたくさんあります。関西弁もしかりです。ここでは、「しばく」以外の関西弁でちょっと理解に苦しむ言葉をいくつか取り上げて解説します。
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