2019年2月20日 更新

「ご留意ください」の正しい使い方と敬語の用法は?

「ご留意下さい」で表現できる様々な意味を英語でそれぞれどのように表現できるか、また禁止事項のような表現でも公共性のあるソフトな言い方に、また相手への敬語表現にもなる、など「ご留意ください」の幅広い用途を解説します。

目次

注意と留意を混同して使う

No Swimming Sign Warning · Free photo on Pixabay (67954)

注意と留意は意味が似てますので、同じように使われる場合もありますが、留意ではなく注意しか使われない場合もあります。
先ほどの文章でも触れましたが、「犬に注意してください」の場合は、留意は使いませんね。

また、食品の注意書きにある
「辛さの感じ方には個人差がありますので、お子様や辛みの苦手なかたがいらっしゃること、ご注意ください。」
こうした場合もご留意ください、ではなく、ご注意くださいが使われます。

すでに書きましたように、「遊泳禁止」などでも「留意」という言葉は使わずに,「注意」を使います。

このように「注意」は、状況の危険を察知してほしいという意味でつかわれることが多いのに比べ、「留意」は、内面的な、心に長く留めておく、といった意味でつかわれることが多いのです。

「留意ください」

Hand Finger Pointing · Free photo on Pixabay (67969)

「留意ください」ではとてもぶっきらぼうな言い方になってしまいますね。この場合、「ご留意していただきたくお願いします。」と敬語を使いましょう。

「ご留意してください」

Business Office Contract · Free photo on Pixabay (67979)

「ご留意してください」は変ではありませんが、目上の人や上司に対する敬語にはなりません、「ご留意していただけたら幸いです」といった丁寧な使い方を心がけましょう。

「ご留意願います」

Car Park Night Parking Garage · Free photo on Pixabay (67993)

こちらも敬語としての使い方はできません。
「ご留意お願い申し上げます」といった丁寧な言い方が無難でしょう。

他の言葉に置き換えるなら?「ご留意下さい」に似た表現

Kiss Frog Prince Mysterious · Free photo on Pixabay (68012)

それでは「ご留意下さい」に似た表現を見ていきましょう。

お気を付け下さい

Foot Beach Sand · Free photo on Pixabay (68019)

例文としては、「足元にお気をつけください」「寒くなってきましたので、風邪などにお気をつけください」と、相手を気遣うときに「お気をつけください」を使いますね。相手と面と向かって、口頭で相手を気遣う場合、「ご留意ください」より、「お気をつけください」のほうが適切な表現になります。

ご承知おきください

Cuisine Food Italian · Free photo on Pixabay (68031)

たとえば、レストランなどで時間のかかる料理を客が注文した場合、「お時間がかりますが、ご承知おきください」という言葉が敬語として使われたりします。この場合も、口頭で相手に敬意を表現したい場合、「ご留意お願いします」は使われませんね。

ご了承ください

Adult Break Business · Free photo on Pixabay (68038)

「ご了承ください」は、ビジネスなどで期日やこちらの状況などを伝えるために使われたりします。お互いに了解し合うために使われる言葉ですね。「ご留意下さい」がポイントを指すのに対し、もっと総合的に了解してほしいときに使われます。

ご配慮ください

Kid Soap Bubbles Child · Free photo on Pixabay (68052)

こちらが子供連れの場合に宿泊施設に、あるいは宿泊施設から子供連れの客に、相手に対する気遣い、注意を求める意味では両方で使えます。「ご留意ください」よりも口頭で敬語を使うときに使われますね。

ご理解ください

Nature Horizontal No Person · Free photo on Pixabay (68062)

「ご理解ください」は、こちらの都合で丁寧にお断りする場合、またはこちらの状況を察してほしい時に使われます。
例文として
「父の看病で、お約束の日にそちらに伺うことができなくなりましたが、どうぞご理解ください。」という風に使います。

こういう場合「ご留意下さい」とは言いませんね。

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