2019年10月12日 更新

新潟親子遭難事故の概要と真相は?事故の謎についても

2018年に新潟で、親子2人が山で遭難し、3週間後に遺体で見つかった遭難事故は記憶に新しいでしょう。誰もが助かることを望んでいましたが、帰らぬ人となってしまいました。今回は、その新潟親子遭難事故についての真相や未だに残る謎について紹介します。

目次

渋谷さん一家が、父と息子が山に登って帰ってこないと警察に届けたのは、7日のことでした。6日の朝に下山する予定だったものの、昼になっても夜になっても帰ってこず、連絡も6日の朝以降取れなくなったことから、遭難したのではないかと心配したためです。

6日の時点では「どこかに寄って帰ってくるのかな「晩御飯は外で食べるのかな」など楽観的に考えていましたが、連絡なく外泊するタイプではないため、これは何か山であったのではないかと心配し始めたようです。

また連絡してから警察が動き出すまでにも時間がかかってしまったことが問題視されています。

新潟親子遭難事故の被害者

Candlelight Candles Church - Free photo on Pixabay (704686)

この新潟親子遭難事故での被害者は2人で山登りをした渋谷さん親子です。残念ながら生きた状態で発見されることはありませんでした。

ここでは遭難事故の被害者である2人について紹介します。

渋谷甲哉さん

Business Suit Man - Free photo on Pixabay (704687)

渋谷さん親子の父親、渋谷甲哉さんは37歳であり、新潟市内で会社員をしていたようです。また、渋谷さんの父は73歳です。遭難が分かってからテレビなどで彼らについて報道がされましたが、写真の公開や年齢と名前以外の公開はされておらず、最初の報道では「赤安山で遭難」と報道されていました。

甲哉さんの見通しの悪さもネットで指摘されていましたが、どれくらいの登山の経験があるのか、知識があるのかについては明らかになっていません。

渋谷空くん

Child People Outdoors - Free photo on Pixabay (704689)

もう1人の被害者である渋谷空くんは、甲哉さんの息子であり、小学6年生の男の子です。こちらも年齢と名前以外の情報は全く公開されていません。自宅近くの小学校に通う、ごく普通の小学生でした。

運動経験なども公開されていないため、体力がどのくらいあったかは不明です。また、日ごろから父と山登りしていたわけではなく、今回はたまたまた父の実家近くの山に来ただけのようです。

小さな体で遭難しながらも懸命に歩いていたことを想像すると、助けてあげられなかったことにとても心が痛みます。

新潟親子遭難事故の真相

Breakfast Coffee Cup - Free photo on Pixabay (704690)

ここでは、捜査の結果分かった、遭難事故の真相を紹介します。

5月5日の日のでは4時44分、日の入りは18時38分

Sunset Field Poppy Sun - Free photo on Pixabay (704691)

渋谷さん親子が登山した5月5日の新潟県五頭連峰では、日の出が4時44分、日の入りが18時38分でした。このことから、渋谷さん親子が登山し始めたとみられる午後1時頃から日没まで5時間半ほどしかなかったことを意味します。

大人の健康的な足で往復5時間と言われているため、小学6年生の空くんの足では順調にいったとしても日没までに戻ってくる事は難しかったでしょう。

また、2人が選んだ松平山は熟練者向けであり、どうして初心者の2人が登ろうと決めたのかは分かっていません。

一般人が使わない登山用語を使っていた

Camp Camping Nature - Free photo on Pixabay (704692)

渋谷さん親子は、5日の午後4時頃、「道に迷ったのでビバークする」という連絡をしていました。このビバークというのは登山用語であり、登山やキャンプで不測の事態が起こった時にやむをえず野営することを指します。

一般人はビバークという言葉を使わないので、渋谷さんは登山に慣れている人であったことが示唆されます。また、道に迷ってもあせらず外が明るくなるまで待つという選択ができることからも、山を知っている人でしょう。しかし、ビバークするための道具を持っていたかについては明らかになっていません。

軽装で登山に訪れていた

Hiking Wlaking Hillwalking - Free photo on Pixabay (704693)

防犯カメラに映った渋谷さん親子の姿は、かなり軽装であり、事前に山に登ることを想定せず思い付きで登ることにしたかのような服装でした。防犯カメラがあった場所は登山口から2kmほど離れていたため、山を登る直前に上着などを着て防寒対策をしていた可能性はあります。

しかし、遺体が発見されたときにどのような服装をしていたかは発表されていません。また、子供は普通の運動靴で山を登っていたとの目撃情報があり、靴を始めとして山登りには万全な恰好でなかったことが予想されます。

登山することを奥さんにすら伝えていなかった

Couple Together Holding Hands - Free photo on Pixabay (704694)

渋谷さんは子供と登山に出かけることを奥さんにも伝えていませんでした。そのため、渋谷さん一家が彼らが山に登っていることを知ったのは、渋谷さんから16時半に家族に電話した時です。

登山をする際、何かあったときにすぐに警察に連絡ができるよう、最低限の登山の予定とどの山に登るのか、何時ごろ帰宅する予定かなどを家族に伝えておくことは大切であり、警察が動き出すまでの時間を短縮させたり、捜索範囲の検討をつけたりすることができます。

登山届は記名のみ行われていた

Writing Pen Man - Free photo on Pixabay (704695)

山の登る際には、「登山届」を提出します。これは「登山計画書」とも呼ばれ、どのような経路で山を登る予定であるのかを提出することで、万が一遭難した際にも救助がしやすかったり捜査しやすくなったりするためです。山に登ると一言で言っても、山は広く、しらみつぶしに捜索することは限られた時間と人数では不可能です。

特に命にかかわる場合は、いかに早く見つけられるかが助かるカギとなります。義務ではないため、実際に山を登る人の10-30%しかこの登山届を提出していないようです。

渋谷さん親子はこの登山届を提出していたものの、名前しか記入されておらず、詳しいルートなどの計画は提出されませんでした。

遭難現場について

Killer Horror Jimmy - Free photo on Pixabay (704697)

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