2019年10月22日 更新

コンプラの意味とは?実際の違反事例とチェック項目は?

最近になって世間では「コンプラ」という言葉を頻繁に使うようになりました。企業やお店などでも使われる言葉なので、なんとなく「禁止事項」といった意味合いで理解している人は多い言葉です。それでは、具体的にどういったことに違反すると「コンプラ」になるのでしょうか?

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こういったコンプラを防止するには、作業効率を見直す他ありません。

1日の中でどの時間にどの作業を済ませるようにするのか、それに必要な人員は何人いるのかを考え、定められた時間内で終わるような意識を管理職から広めてゆきましょう。

スケジューリングで解決しない場合は、採用を強化し、新しい人材を増やさなければなりません。

経営者からすると、給料の支払いが増えることが懸念材料となります。しかし先述した残業代のコストを考えると、10人が1日二時間残業するよりも、新たに3人を雇用した方が生産効率も上がり、コストも抑えられます。

賃金が支払われていない

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規定で定められている時間を働いているのに、タイムカードの打刻を忘れていたり、残業代が支払われていなかったりすると、労働基準法上違法となります。

賃金の未払いが起こる主な原因としては、経営不振による売り上げ不足やデータの管理不足、就業者と企業間で起こったトラブルなどによる感情的要因が挙げられます。

特に近年は出勤時間の管理や給料の振り込みもデータ上で行う企業がほとんどであるため、昔と比べて起こるリスクが高いコンプラといえます。

固定給の職業であれば、一部の賃金が支払われていないことはすぐに分かりますが、時給で給与が支払われる場合、未払いがあっても労働者側も気づかず、黙認されている場合があるので注意が必要です。
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賃金の未払いが発生した場合、会社に請求しようにも言い出しにくく、泣き寝入りする人も少なくありません。

しかし経営不振だからといって給料を支払わなくてよいという規定は無く、管理不足によるミスは今後起こらないよう対策をたてる必要がありますし、企業がイチ社員の感情によってコンプラを違反してはなりません。

残業代や給料の未払いは2年で時効を迎えます(退職金未払いは5年)。不当な金額の給与であった場合は、まずは弁護士に相談してみましょう。

訴えを起こす場合には、具体的な未払い金額を算出した証拠書類が必要となります。給与明細の他に、勤務時間を確認するためのタイムカード打刻記録等もチェックした上で行動に移しましょう。

不正な交渉をしている

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不正な交渉とは、利益を上げる為に本来取り決められている規定を破った内容の交渉を行うことを指します。

最近の例を挙げると、元NTTドコモ執行役員が母親の携帯請求書を確認すると、有料動画を含む大量のネットコンテンツ契約を勝手に組まれていたということがニュースになっていました。

このように顧客が使いもしないサービスを無断で契約することは、コンプラ違反となります。
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会社が大きくなるほど、社員一人一人の行動を把握することは困難になっていきます。

上記した不正契約以外にも、虚偽の報告書による売り上げの水増しや、顧客に嘘の(誤った)情報を教えることで不利益を発生させることは、詐欺行為にあたる可能性もあります。

犯罪に繋がるコンプラ違反の疑いがあれば、まずは徹底した事実確認を行い、役職に関わらず対処をしなければなりません。

暴行がある

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パワハラのような精神的負担を与えるような行為がコンプラの代表格として問題になっていますが、中には社員に手を上げる上司も存在します。

韓国では、大手ロボット開発企業に勤務する社員が、オフィスの中で上司から暴行を受けている映像が配信され、大きな話題となりました。

また会社の中に留まらず、飲み会の場で社員の顔を煮え立った鍋につっこみ、重度の火傷を負わせたニュースもありました。
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ほとんどの場合、暴行を加えた本人は「相手に落ち度がある」と言います。

部下が仕事でミスをしたり、別のコンプラ違反を犯したりしていたケースもありますが、口頭での注意や謹慎等、会社の制度に基づいた処分で済むことを暴力で解決しようとすることは違法であり、またふざけて行った遊びで重症を負わせた場合も含めて、これらの行為には傷害罪が適用されます。

自分も暴行を受けるのではないかと、周りの人間が見てみぬ振りをしてしまうということも、この問題を根深くする要因となっています。

性的暴行がある

Fear Woman Stop Violence Against - Free photo on Pixabay (121525)

セクハラというものが問題視されるようになって久しいですが、女性社員に彼氏の生むを聞いたり、下ネタを言ったりすること以外にも、実際に性的な暴行を加える事例が後を断ちません。

どこからをセクハラとするのかというのも、人それぞれの認識によって異なるところはありますが、一般的には相手が嫌がるようなボディタッチや、同意を得ていない性行為などは重大なコンプラ違反となります。

ハリウッドの映画業界でセクハラや性的暴力の実態が公にされるニュースをきっかけに、「#Metoo」というハッシュタグをつけてSNS上で自身の受けたセクハラ体験などを語る女性が出てくるようになりました。しかしそれもごく一部の層であり、性被害者のなかにはなぜかある種の罪悪感にも似た気持ちを抱え、言い出せない人が多くいます。
Metoo Women Harassment - Free photo on Pixabay (123298)

いつの時代になってもセクハラがなくならないのは、男女間での性に対する認識の差にあるとされます。

性行為によるリスクが少ない男性は、性の話題を軽く捉えがちです。特に破天荒な男がかっこいいというイメージのあった高度経済成長期を過ごした年代の男性ほど、女性との経験の数を勲章のように語る傾向があります。

教育上、性に関する話題はタブーだとされる時代が長く続き、その結果として性行為が女性に及ぼすリスクというものが男性には分からず、今日まで根本的な問題の解決が出来ずにいます。

問題の解決には、男性が正しい知識を身に付ける場を設けることが不可欠です。

著作権を剥奪された

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仕事で新しい企画を立案し、資料をまとめて提出すると、黙ってそれを受け取った上司は自分の考えた事だと嘘をついて資料を使い、彼の給料だけが上がったーー

そんな理不尽なことが、企業の中では当たり前のように起こっています。

「名前を知られていない部下が考えたと言うよりも、取引先と顔馴染みの自分が考えたと言った方が成約率が高いから」ということを理由に追求を逃れるケースも多いですが、クリエイティブな仕事でなくとも、このような行為をするのは著作権の侵害、もしくは剥奪にあたります。
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著作権とは、知的財産権の一部として扱われます。
人の財産を排他的に独占する行為は法的に禁止されており、それを侵害することは泥棒と同じであるといえます。

著作権の問題に関しては、違反している当人に悪意がないというところが解決をより困難にしている要因といえます。動画サイトやSNSでも、違法に転載されているものを視聴することが容認されていますが、広義的には同じ罪を犯していることになります。

問題を解決するには、一人一人が他者の創造性を尊重し、自分に出来ないことをしてくれているということを認められる器量を持たなければなりません。

個人情報を流出させられた

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個人情報保護法の重要性を認識していても、仕事をする上で気付かない間に違反していることもあります。

近年の情報化が進む社会においては、パソコンの中のデータを抜き取られないように対策をすることが不可欠です。

しかし老舗の大手企業など、役員がそのようなIT関連の情報に疎く、何も対策がなされないまま情報を運用しているケースもあります。

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