目次
- 大人になると時の流れが速く感じるジャネーの法則とは?
- ジャネーの法則の概要
- ジャネーの法則の概要
- ポール・ジャネが考案した
- ピエール・ジャネ
- 著書「記憶の進化と時間観念」
- ジャネーの法則は嘘なのか
- ジャネーの法則への反論
- ゾウの時間、ネズミの時間
- 時間経過が早いのは新しい知識がないから
- ジャネーの法則の計算
- 数式にすれば「Y=1/n」
- 例えば年齢が30歳の場合
- ジャネーの法則の根拠
- 科学的根拠は示されていない
- 一般的な傾向は早く感じる
- 加齢と共に時間が早く感じるのはなぜなのか?
- 新しいモノからの刺激が少ない
- 代謝が落ちる
- 時間を意識する必要がなくなる
- 物理的時間と心的時間
- 心的時間の例
- 長く感じる場合
- 短く感じる場合
- 同じ10分間でも体感は違う
- 時間感覚をコントロールする方法
- 適度な運動を取り入れ代謝を上げる
- 新しいモノを取り入れ刺激する
- 時間の管理を徹底する
- 趣味を作る
- 趣味の作り方
- 本を買う
- 何かしらの教室に通ってみる
- 通信制などでも大学に通ってみる
- 新しい交流を広げる
- 現代人は特に注意!生活環境と時間感覚について
- スマホをいじる時間
- たまにはスマホから離れてみよう
- 主観的な時間をコントロールしよう
大人になると時の流れが速く感じるジャネーの法則とは?
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「年をとって時間が早く過ぎ去るようになった」という感覚は、多くの人が経験していることですが、極めて主観的な心理現象であり、客観的な説明は難しいものです。
しかし、一部の人は、この現象が数式で計算できると主張しています。その数式の元になった理論が、今回紹介する「ジャネーの法則」です。
しかし、一部の人は、この現象が数式で計算できると主張しています。その数式の元になった理論が、今回紹介する「ジャネーの法則」です。
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ジャネーの法則を元に導き出された数式を用いると、主観的な体感時間が計算できるとされています。一方で、ジャネーの法則は科学的根拠のない誤った理論だという批判もあります。
今回は、ジャネーの法則の真偽や人間の心理と時間の関係について解説します。
今回は、ジャネーの法則の真偽や人間の心理と時間の関係について解説します。
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ジャネーの法則の概要
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ジャネーの法則は、フランスの心理学者の著書によって、その存在を知られるようになりました。まずは、ジャネーの法則がどのようにして生まれ、人々に知られるようになったのかを見ていきましょう。
ジャネーの法則の概要
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「ジャネーの法則(ジャネの法則とも)」とは、「年をとるほど時間の経過が早く感じる」という心理的な現象を倫理学的に説明した法則のことです。。
このような現象は古くから知られていましたが、この現象を心理学の知見を用いて理論的に説明し、さらに数式を用いて計算できるようにした法則だとされています。
ただし、この理論には科学的な根拠があるわけではありません。日本では俗流心理学用語としてかなり広まっていますが、海外では「ジャネーの法則」という言葉はあまり知られていません。
このような現象は古くから知られていましたが、この現象を心理学の知見を用いて理論的に説明し、さらに数式を用いて計算できるようにした法則だとされています。
ただし、この理論には科学的な根拠があるわけではありません。日本では俗流心理学用語としてかなり広まっていますが、海外では「ジャネーの法則」という言葉はあまり知られていません。
ポール・ジャネが考案した
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ジャネーの法則を考案したとされる人物は、19世紀に活躍したフランスの哲学者、ポール・ジャネ(Paul Janet)です。ポール・ジャネは1823年にパリに生まれ、哲学・倫理学の研究者として活躍しました。
フランスの名門大学であるストラスブール大学などで教壇に立っていましたが、哲学史に名を残すほどの業績はあげられませんでした。また専門はあくまで哲学・倫理学であり、心理学ではありません。
ジャネは1976年(1978年とも)に、後に「ジャネの法則」と呼ばれることになる時間に関する論文を発表しています。発表当時はそれなりに話題になりましたが、他の学問に影響を及ぼすことはなく、1899年にジャネは亡くなりました。
フランスの名門大学であるストラスブール大学などで教壇に立っていましたが、哲学史に名を残すほどの業績はあげられませんでした。また専門はあくまで哲学・倫理学であり、心理学ではありません。
ジャネは1976年(1978年とも)に、後に「ジャネの法則」と呼ばれることになる時間に関する論文を発表しています。発表当時はそれなりに話題になりましたが、他の学問に影響を及ぼすことはなく、1899年にジャネは亡くなりました。
ピエール・ジャネ
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ほぼ忘れ去られた状態だったジャネの論文が再び注目を集めたきっかけは、ポール・ジャネの甥である心理学者、ピエール・ジャネ(Pierre Janet)がポールの論文を自身の著書で紹介したことです。
ピエール・ジャネは19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍した著名な心理学者です。日本でもよく知られている心理学用語「心的外傷(トラウマ、psychological trauma)」を最初に用いたのはピエール・ジャネだと言われています。
オーストリアの精神分析学者、ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)によって有名になった「無意識」という概念の発見も、ピエールの方が早かったという意見があります。日本でも著作のいくつかが翻訳されており、20世紀の心理学の発展に大きく寄与した人物です。
ピエール・ジャネは19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍した著名な心理学者です。日本でもよく知られている心理学用語「心的外傷(トラウマ、psychological trauma)」を最初に用いたのはピエール・ジャネだと言われています。
オーストリアの精神分析学者、ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)によって有名になった「無意識」という概念の発見も、ピエールの方が早かったという意見があります。日本でも著作のいくつかが翻訳されており、20世紀の心理学の発展に大きく寄与した人物です。
著書「記憶の進化と時間観念」
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1928年、ポールは記憶と時間の関係について心理学的に考察した著作「記憶の進化と時間観念(L'evolution de la memoire et la notion du temps)」を出版します。
この著作の中でおじのピエールによる前述の論文を取り上げており、この著作がきっかけでピエールの考えが再び注目を集めました。ただし、ポールは著書でピエールの考えを批判的に取り上げており、心理学の法則として確立させようとしていたわけではありません。
しかし、ポールが著作でこのような考えを取り上げたことが「有名な心理学者が時間の経過の早さを心理学で説明した」と誤解されるようになり、「ジャネーの法則」として一般的に知られるようになったのではないかと考えられています。
この著作の中でおじのピエールによる前述の論文を取り上げており、この著作がきっかけでピエールの考えが再び注目を集めました。ただし、ポールは著書でピエールの考えを批判的に取り上げており、心理学の法則として確立させようとしていたわけではありません。
しかし、ポールが著作でこのような考えを取り上げたことが「有名な心理学者が時間の経過の早さを心理学で説明した」と誤解されるようになり、「ジャネーの法則」として一般的に知られるようになったのではないかと考えられています。
ジャネーの法則は嘘なのか
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一部で科学的に正確なものとして語られているジャネーの法則ですが、多くの反論も寄せられています。以下でジャネーの法則への反論や、ジャネーの法則以外の時間感覚に関する理論を紹介します。
ジャネーの法則への反論
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ジャネーの法則は日本で知られるようになった当時から多くの反論が寄せられています。ジャネーの法則の最も大きな特徴は、「年を取ると時間の流れが早く感じる」という多くの人が持っている曖昧な感覚を数式化したことです。
しかし、多くの批判者は、この数式に問題があると見ています。「年を取ると時間の経過が早く感じる」という感覚を多くの人が持っていることについては、批判者も認めています。
しかし、実際にどの程度早く感じるかは個人差が大きく、とても数式化できるようなものではないというのです。ジャネーの法則の計算方法については後ほど詳しく解説しますが、かなり単純な計算式になっており、この点についても批判されています。
しかし、多くの批判者は、この数式に問題があると見ています。「年を取ると時間の経過が早く感じる」という感覚を多くの人が持っていることについては、批判者も認めています。
しかし、実際にどの程度早く感じるかは個人差が大きく、とても数式化できるようなものではないというのです。ジャネーの法則の計算方法については後ほど詳しく解説しますが、かなり単純な計算式になっており、この点についても批判されています。
ゾウの時間、ネズミの時間
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時間の経過の感じ方の違いについては、ジャネーの法則以外にもいくつかの学説があります。日本で有名なものの一つに、生物学者の本川達雄が著書「ゾウの時間、ネズミの時間」で紹介した「生物のサイズによる時間感覚の違い」があります。
本川が分かりやすい例として挙げているのが、著書のタイトルにもなっているゾウとネズミの時間感覚の違いです。体が大きいゾウの寿命は約100年と長寿なのに対し、体が小さいネズミの寿命はわずか数年と短命です。
しかし、心臓の鼓動数という観点からだと、実はゾウもネズミもほとんど同じであり、主観的にはゾウもネズミもほぼ同じ長さの時間を生きていることになります。。本川は他にもさまざまな学説や事例を引用して生物のサイズと時間感覚に密接な関係があるとことを主張しています。
本川が分かりやすい例として挙げているのが、著書のタイトルにもなっているゾウとネズミの時間感覚の違いです。体が大きいゾウの寿命は約100年と長寿なのに対し、体が小さいネズミの寿命はわずか数年と短命です。
しかし、心臓の鼓動数という観点からだと、実はゾウもネズミもほとんど同じであり、主観的にはゾウもネズミもほぼ同じ長さの時間を生きていることになります。。本川は他にもさまざまな学説や事例を引用して生物のサイズと時間感覚に密接な関係があるとことを主張しています。
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