2019年10月15日 更新

ゴイアニア被曝事故とは?発生した場所や犯人のその後についても

ブラジルのゴイアニアという場所で、1987年に被曝事故が発生しました。どこにでもあるごく普通の街で、その悲劇は起きてしまったのです。今回はゴイアニア被曝事故について、その詳しい経緯を時系列で紹介し、事故の原因や犯人たちのその後についても紹介します。

目次

窃盗の犯人であり、これほどまで被ばく者の数を増やす原因となった、密閉されていたセシウムの容器に穴をあけた張本人であるAですが、皮膚病で入院したように、皮膚に被曝の症状が見られ、治療を進めましたが右腕を切断せざるをえない結果となりました。

今は一般人として暮らしていますが、今でもこのゴイアニア被曝事故のドキュメンタリーが放送されるたびに、顔を隠しながらも犯人側からのコメントとして出演することが少なくないようです。

Bについて

Joint Fracture Gypsum - Free photo on Pixabay (709405)

BはAよりも早く症状が見られており、一時はかなり重症でしたが、幸い体調不良の症状が出たのが早かったので線源に触れていたのは短時間であり、命は助かりました。しかし右手の指を何本か切断せざるをえなかったようです。

Bは現在何をしている人なのかは明らかになっておらず、Aのようにはドキュメンタリーに出演していません。盗みを働いたことは悪いことですが、まさか自分が盗んだものがこのような重大事故に発展するとは夢にも思っていなかったでしょう。

Cについて

Cigar Tobacco Leaves Whiskey Glass - Free photo on Pixabay (709406)

Cは大量に放射線を浴び、その数値は亡くなった人々の数値を超えるほどでしたが、奇跡的に生還しました。また、飲んでいた薬が自分に合っていたのか、AやBと違い、自身の体を切断しなくても普通に生活ができるまでに回復しました。

なお、Cは1996年にうつ病とアルコール大量摂取による肝硬変で亡くなっています。また、Cの自宅は汚染があったため、土を含めて全て取り壊し、現在は放射線がない状態ですが、それでもその一角だけは価格を下げても一向に売れず、空き地になっているようです。

10月23日Cの妻・Cの姪が死亡

Club Sandwich Fast Food Snack - Free photo on Pixabay (709407)

10月23日、Cの妻と姪が同日に死亡が確認されました。Cの妻は38歳であり、Cの自宅で暮らしていたため、誰よりもセシウムの放射線を浴びる時間が長く、被曝量も多かったと考えられます。

直接的な死因はくも膜下出血と敗血症で、これらが同時に起きていました。体内の至る所で出血が起きており、全脱毛や血便も見られました。

また、Cの姪はサンドイッチを通してセシウムを直接摂取したことが原因と見られ、内出血によって心臓がと肺が圧迫されたことで生命を維持できなくなったようです。内部被ばくの量としては1番多く、外部被曝はあまり見られませんでした。

10月27日・28日Cの従業員2名が死亡

Rail Road People Walking Walk - Free photo on Pixabay (709409)

10月27日には鉛を抽出する作業をした22歳の従業員が亡くなりました。内股から陰部にかけての皮膚欠損が激しくみられ、これは作業している時に線源を内股で挟んでいたためと見られ、ちょうどその線源から出るガンマ線を胸部で受けていたために、急性呼吸窮迫症候群や心タンポナーデを起こしたとされています。

また、翌日の28日には同じ作業をしていたもう1人の従業員も亡くなりました。原因は27日に亡くなった従業員と同じです。死因は再生不良性貧血と失血とされました。

ゴイアニア被曝事故が発生した原因

Apocalypse Disaster End Time - Free photo on Pixabay (709410)

では、何が原因でこのゴイアニア被曝事故は起こり、多くの人が被曝してしまったのでしょうか。また、たとえその装置が盗まれてしまっても、ここまで被曝者が増えることは必然だったとは言えません。

では、ゴイアニア被曝事故が起こった背景や被曝者が200人を超える大事故となった考えられる原因について見ていきましょう。

放置された廃病院

Home Mansion Old - Free photo on Pixabay (709412)

もちろん、金儲けのために放射装置を盗み出したAとBが原因でこの被曝事故が起こりました。しかし、元はと言えば、被曝事故につながる可能性のある放射装置を誰でも入ることのできるような場所に放置していた病院側の無責任さが原因です。

地元側と所有権を争っていたからといって、それが放置してもいい理由にはなりません。また、治療に用いるとは言え原子力であることには変わりないため、ブラジル原子力委員会に廃院や移動の際には管理の面から届けを出さなければなりませんが、この病院はその義務も果たしていませんでした。

この病院が責任を持って安全に装置を処理していれば、そもそもこの事故は起こらなかったはずであり、ある意味で人災と言えるでしょう。

流れた噂

Gold Ingots Golden - Free photo on Pixabay (709413)

どこから噂が漏れたのかは分かりませんが、無責任に「廃病院には高価なものがある」という噂を流した人、本当か分からないものの誰かにその噂を話した人にも責任があります。「高価なもの」という噂が流れればそれが何であろうと盗みを働く人が出てくるのは想像に難くありません。

むしろ、具体的に語られないことでどのようなお宝が眠っているのだろうという好奇心を刺激してしまうでしょう。通常、廃病院に放射装置が放置されることはありませんが、この流れていた噂がなければ、時間とともに地元側と病院側の所有権の問題が解決し、安全に処理されていた可能性もあります。

遅すぎた発覚

Woman Girl People - Free photo on Pixabay (709415)

ゴイアニア被曝事故がここまで大規模になってしまったのは、放射線が漏れだしてから発覚までに時間がかかりすぎた事が原因の1つとなっています。

もちろん、普段から放射線が周りにあるのではないかと疑って生活している人はいないでしょう。しかしもっと早くセシウムの存在に気づき、有害な物質ではないかと疑うタイミングは少なくなかったはずです。

もし発覚が早ければ、これまで大規模な被曝事故にはなっておらず、実際に物質に触れた人のみの被曝で済んだ可能性は高いです。また、病院を受診したものの、流行性の熱帯病であると判断してしまい、体調不良の原因を追究しなかったことも問題でしょう。

ゴイアニア被曝事故の風評被害

Banner Header Background - Free image on Pixabay (709417)

ゴイアニア被曝事故によって被害を被ったのは被曝者だけではありません。その後に起きた風評被害によって、ゴイアニア市民は何らかの形で被害に遭いました。

では、どのような風評被害があったのでしょうか。

好奇の目に晒される

Road Sign Site Attention - Free image on Pixabay (709420)

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