2019年5月26日 更新

附属池田小事件の概要と裁判内容!宅間守の生い立ちと家庭環境は?

未来ある小学生8人の命を奪った、附属池田小事件から約18年。犯人宅間守は、すでに死刑執行済ですが、どんな人物だったのでしょう?今回は、松本人志と同級生とも言われる宅間の、母親や父親、そして妻との関係、一部のネット民から名言と言われる裁判中の発言を紹介します。

目次

法律や警察関係の仕事をするものが多かった

Police Cop Uniforms - Free photo on Pixabay (318567)

宅間の曾祖父に当たる人が薩摩の下級武士でありましたが、明治維新後警察官となりました。何故武士から警察へと言えば、現代の警察制度を作ったのが、同じく薩摩藩士の下級武士であった、川路利良(かわじとしよし)だったことが関係しているかもしれません。

明治維新後、武士という地位や肩書は無くなり、喰い詰めた武士達の多くが警察官になりました。そのきっかけとなるのが、西郷隆盛が引き起こした西南戦争を止める為に川路が作った、「抜刀隊(ばっとうたい)」です。

薩摩と長州に倒された会津藩士や、幕府よりだった武士達も多く参加し、のちに警察官になったのです。新選組で活躍した、斎藤一(さいとうはじめ)もその一人です。宅間の曾祖父や親族も、そのような経緯で警察関係や法律に係わる仕事に就いたのでしょう。

厳しい修身教育

Gender Class Training - Free vector graphic on Pixabay (318631)

薩摩藩士は、幼い頃から郷中(ごじゅう)という教育制度がありました。藩校のようなものですが、集落によってのグループを作り、年齢別でも更に分け、年上の者に従って学問や武道に取り組むのです。

このような環境から、明治維新になると「教育勅語(きょういくちょくご)」が天皇より発布され、子供達の道徳などはそれを元に教育され始めます。宅間の父も、祖父に厳しく躾られたと語っています。

父親は暴力的でプライドが高かった

Stop Violence Fist - Free photo on Pixabay (318660)

武士の家系で、警察官の父親(宅間の祖父)に育てられた宅間の父でしたが、本人は紡績機械工場の工員として働いていました。武士の家系というプライドと、仕事に対するコンプレックスは、この父親も持っていたのでしょう。

そのストレスなのか、元々の男尊女卑思考のせいか、宅間の父は家庭内で暴力を振るっていました。宅間のみならず、当然母も宅間の7歳上の兄も全員が、この父親から暴力を受けています。宅間は相当この父からの暴力を恨んでおり、いつしか殺意も抱いていました。

宅間が成長してからは、父親に暴力で反撃するようになりますが、父親も石やレンガで宅間の頭を殴り反撃していたなど、ハードな家庭環境だったのです。実は肉体的虐待を受け、幼少期に頭部にダメージを繰り返し受けると、残虐性のある大人に成長すると言われています。実際、宅間守も逮捕後の精神鑑定や脳の検査では、脳の前頭葉に障害があったとされていたのです。

母親は家事・育児が苦手でネグレイトの疑い

Woman Desperate Sad - Free photo on Pixabay (318906)

宅間守は、共働きだった両親に4歳頃まで祖父の家に預けられています。のちに宅間は、祖父の家の方が良かったと言っていることからも、両親に対しての不満が多かったのでしょう。そもそも、母親が宅間守を身ごもった時、喜んで妊娠を受け入れた父親に対して、「あかんねん、この子堕ろしたい…絶対あかん」と中絶を訴えていました。

第六感なのか、妊娠したことによる神経不安かは分かりませんが、兄の時にはそのような話が無いことから、やはり何かしらの直感が働いたのかもしれません。元々、家事や育児が苦手で、父親が家事を担当していましたが、宅間を出産後は母乳すら上げることを拒否する程、何故か嫌って、益々家事も育児も放棄するようになりました。

生まれる前から母親に愛情を掛けてもらえなかった上に、中学受験を望んだ息子に対しての進路の否定、更に「生まれてこなければ良かった」という罵声も浴びせていることから、宅間は愛情欠乏だったことは間違い無いでしょう。この母親は、宅間が25歳の頃に精神が壊れて入院し、2016年に病院で死亡しています。

実兄は宅間守の存在に病み自殺

Man Face Psychosis - Free photo on Pixabay (319059)

宅間守には7歳上の兄がいましたが、この兄は宅間が事件を起こす3年程前に、自らの首を小刀で掻き切り自殺しています。兄の事業の失敗が原因とも、宅間に悩まされてとの説もあります。

この兄も、家庭では父親から暴力を受け、母親は途中から家事も育児も放棄、そして弟の数々の奇行や犯罪など、悩みも多かったでしょう。宅間が自衛隊を除隊になり、犯罪行為をし出した頃、この兄も自分が買った外車(アウディ)を、「サラリーマンが外車なんかに乗るな」と弟に因縁を付けられ、角材で車を壊されるという被害に遭っています。

裁判の流れ

Hammer Books Law - Free photo on Pixabay (319222)

宅間守は、附属池田小事件の他にも、その前に起こしていた暴行事件や器物損壊、そして別れた妻に対する暴行や損害賠償請求などの裁判を抱えていました。

附属池田小事件後の初公判は、2001年(平成13年)12月27日木曜日に行われ、殺人罪の他にも、建造物侵入、殺人未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反、その他の暴行、器物損壊なども合わせて全て起訴されました。

精神障碍者を偽った言動を繰り返す

Lonely Man Sitting - Free photo on Pixabay (319380)

宅間は事件前から、数々の事件を起こしつつ、精神科に受診や入院を繰り返し、附属池田小事件を起こして逮捕された直後は、「薬を飲んだ10回分飲んだ」「自分は精神障害を持っている」など、障碍者を偽った発言を繰り返していました。

しかし、家宅捜査したところ、確かに大量の睡眠薬などは出てきましたが、何れも眠くなる程度のものばかりで、薬のせいで異常行動をしていた訳では無いことが判明しています。

精神鑑定が実施される

Computer Business Office - Free photo on Pixabay (319407)

精神病を自称していた宅間に対し、起訴前と裁判中の2回の精神鑑定を行っています。しかし、結果は責任能力有りでした。多少の情緒欠如と、妄想性パーソナリティ障害は認められるが、それが直接の原因にはならないと診断されています。

情緒欠如とは、自分の将来や他人に対する想像力や、共感力の欠如している人のことで、同情や哀れみ、恥や良心、そして後悔などの感情が分からないことです。

パーソナリティ障害は、大勢の人と違う行動や思考をする自分に悩む、また人に迷惑を掛けてしまう障害で、感情のコントロールが上手くいかないことで、対人関係が上手く築けないのです。宅間のように妄想性が付くと、不信感や猜疑心も持つ特徴があるようです。

死刑確定

Hanging Rope Hangman - Free vector graphic on Pixabay (319481)

初公判から22回の公判を行い、2003年(平成15年)8月28日木曜日、大阪地方裁判所は宅間守に対して死刑を宣告しました。裁判中、宅間は暴言などで度々退廷させられていましたが、この日もすでに強制退廷させられており、本人はこの判決を聴いていません。

またこの最終判決では、注目を浴びた事件のせいもあって、傍聴希望者が多く入りきれなかった為、裁判の様子を特別にカメラを入れて中継しており、傍聴人は別室のテレビで観られたようです。

裁判中に見られた数々の鬼畜名言集

Krampus Mask Customs - Free photo on Pixabay (319589)

宅間守は、事件後も全く反省をする様子は無く、裁判中はマスコミですらも書くことは出来ない程の、とんでもない暴言を吐くことも多く、その中でも残された発言ですら、ひどい言葉だらけです。

そのような宅間に、一部のネット民などから神格化されており、暴言を名言とする人々もいるのです。ここでは、そんな宅間守の鬼畜発言を紹介します。

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