目次
- 即身仏とは
- 即身仏とは
- いつ頃の話なのか
- 最初に即身仏になったのは空海
- 空海とは
- 空海が即身仏になった理由
- 即身仏の作り方
- 即身仏になるための修行
- 木食修行
- 土中入定
- 即身仏になる詳しい手順
- 十穀断ちで脂肪や水分をそぎ落とす
- 塩と水だけでさらに断食
- 漆の樹液を飲み腐敗を避ける
- 地下三メートルの石の室に入る
- 太い竹筒から酸素と水を送る
- 決まった時間に鈴を鳴らす
- 弟子たちが石の質を密閉する
- 3年3か月後に掘り起こす
- ミイラと即身仏の違い
- ミイラとは
- 即身仏との違い
- なぜ即身仏になろうとしたのか
- 人々を救うため
- 未来での復活
- 即身仏は失敗することが多い
- 途中で断念する
- 腐敗してしまった
- 関係者に裏切られる
- 即身仏は明治時代の法律で禁止に
- 即身仏は法律で禁止に
- 最後の即身仏
- 代表的な即身仏
- 現存するのは全国で17体
- 即身仏になった人の特徴
- ストイックな人
- 人々に深く崇拝された人
- 現代でも即身仏になれるのか
- 現代の日本では自殺
- 手伝えば自殺幇助にあたる
- 日本の即身仏に対する海外の反応
- 愚かな修行法
- 日本は苦労を美徳にしている
- 即身仏は究極の苦行だった!
以上17体の即身仏をご紹介しましたが、そのうち10体は神仏習合の聖地であった現在の山形県湯殿山(出羽三山の一つ)と関連の深い方々で、湯殿山は即身仏のメッカと呼ばれています。また真言宗が多く、僧の称号に海が多く使用されるのは、真言宗の開祖である空海から海の一文字を取って名付けられたためと言われています。
即身仏になった人の特徴
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即身仏になったのは一体どんな人なのかをご紹介したいと思います。
ストイックな人
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さきほど日本に現存する即身仏のうち10体は真言宗の僧侶であることをお話ししました。それもそのはずで、空海が開いた真言宗は、厳しい滝行や長時間に及ぶ座禅など、己を捨ててストイックに生きることが悟りにつながるという考えを持っています。そのため、自ら進んでなろうと考え即身仏になった僧侶にはストイックな人が多かったと言えます。
人々に深く崇拝された人
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即身仏を最後まで完成させるには、僧侶一人の力では不可能です。木食行などは一人で行えても、土中入定から先は弟子や周りの人々の力を借りないと完成しないのです。例えば、木食行を終えて土中入定するための石室や木棺の準備、入定後は即身仏を掘り出し安置するまで大掛かりな作業が待っています。そう考えると、一般の人や信者、弟子などから深く崇拝され尊敬を受けた僧でないと協力者を得ることが難しいということになります。
つまり即身仏になった僧と言うのは、想像も絶するような過酷な修行に耐えるストイックさを持ち、人々に深く崇拝された人だったのではないかと言うことです。
つまり即身仏になった僧と言うのは、想像も絶するような過酷な修行に耐えるストイックさを持ち、人々に深く崇拝された人だったのではないかと言うことです。
現代でも即身仏になれるのか
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現代でも即身仏になれるのか疑問に思った方もいるかと思いますので、ご説明したいと思います。
現代の日本では自殺
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端的に言ってしまえば、即身仏は現代の日本では自殺行為とみなされています。また、墳墓を掘り起こす行為も法律で禁止されているため、現代の日本では即身仏を作ることは行われていません。
さらに、即身仏になるために行われる修行が、想像を絶するほどに過酷なため、その非人道的な修行方法は現代の日本では受け入れられず、このような行為を黙認すれば国際社会から非難を浴びざるおえなくなり、法律と人道的な見地から即身仏になることは困難と言えるでしょう。
さらに、即身仏になるために行われる修行が、想像を絶するほどに過酷なため、その非人道的な修行方法は現代の日本では受け入れられず、このような行為を黙認すれば国際社会から非難を浴びざるおえなくなり、法律と人道的な見地から即身仏になることは困難と言えるでしょう。
手伝えば自殺幇助にあたる
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刑法第202条に『人を教唆し若しくは幇助(ほうじょ)して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、6か月以上7年以下の懲役又は禁固刑に処する。』とあります。即身仏になるために餓死するという行為は自殺に他ならず、それを弟子や信者に手伝わせるという行為は他人を罪人にすることに他なりませんから、徳の高い僧がそうのようなことをするはずもなく、明治時代以降必然的に行われなくなっていったのです。
日本の即身仏に対する海外の反応
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日本の即身仏に対する海外の反応をご紹介します。
愚かな修行法
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・愚かな修行法。まったく論理的ではない、自然にも反している。精神性というのは極端な禁欲では得られない。
・どうしてこんなバカげた行為が称賛されるべき行為なのか。
・もし自分たちの強靭さや献身を証明したいなら、同じくらい困難なことで生産的なことをするべきでは。
・仏教徒の多くは極端な修行はせず、中道こそが仏陀の教え。
即身仏は愚かな修行法という反応が多いですが、一方で真似はできないが勇気は称えたい、即身仏を異常な行為と言うが十字架にかけられたキリストも自発的に拷問を受けたといった意見もありました。
日本は苦労を美徳にしている
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また、即身仏という行為から日本人の精神性について取り上げている反応もありました。
・日本人は家族と過ごす時間を削り体を酷使してまで仕事をしている。日本人は何らかの苦労が伴っていないとやる価値を感じないようだ。日本は苦労を美徳にしている。
・日本人の男性は長時間働いて子供が寝たころに家に帰る。いかに効率的に働くかより、長時間働くかが評価される。
当時の日本だけでなく、今でも日本では無駄に長時間残業をしたりといったことから感じたことのようです。
・日本人は家族と過ごす時間を削り体を酷使してまで仕事をしている。日本人は何らかの苦労が伴っていないとやる価値を感じないようだ。日本は苦労を美徳にしている。
・日本人の男性は長時間働いて子供が寝たころに家に帰る。いかに効率的に働くかより、長時間働くかが評価される。
当時の日本だけでなく、今でも日本では無駄に長時間残業をしたりといったことから感じたことのようです。
即身仏は究極の苦行だった!
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