2019年1月25日 更新

恋愛におけるヤマアラシのジレンマとは?心理学に基づく解決法7つ

エヴァでも話題になった「ヤマアラシのジレンマ」という言葉をご存知ですか?心理学で用いられることも多いこの言葉は、人間関係や恋愛関係の距離感についてのジレンマを表現した言葉です。この記事では、言葉の意味や解決法、ハリネズミのジレンマとの違いなどをご紹介します。

目次

友達以上恋人未満という恋愛は、実はその関係性自体がヤマアラシのジレンマとなっています。友達以上という関係性は、お互いに好意を持っている状態です。しかし、お互いに一歩を踏み出さないからこそ、恋人未満という関係性になっています。

つまり、どちらもあえて踏み込まず「恋人未満」という関係性を維持しているのです。なぜ、恋人未満という恋愛関係を築いているのかというと、傷つきたくないからです。友達以上から一歩を踏み出すことによって、恋人という立場を手に入れられる可能性がある反面、友達以下に陥る可能性もはらんでいます。

自分が傷つきたくないので、一歩踏み込まず友達以上恋人未満の状態をキープしているのです。ヤマアラシのジレンマですが、ハリネズミのジレンマに近しい意味があるでしょう。

付き合ったり別れたりを繰り返すカップル

Argument Conflict Controversy · Free photo on Pixabay (43081)

あなたの周りにも、付き合ったり別れたりを繰り返すカップルがいるのではないでしょうか。付き合ったり別れたりを繰り返すカップルは、ヤマアラシのジレンマそのものと言えるでしょう。

付き合って距離が近くなると、お互いを傷つけあい、それが嫌で別れても、またすぐにそばに行きたくなるのです。まさに、ヤマアラシのジレンマを恋愛で体現しているようなものでしょう。

自分に自信がなくて好き避けしてしまう人

Eyes Fear Female · Free photo on Pixabay (43082)

自分に自信がなく、好き避けしてしまう人も、ヤマアラシのジレンマを抱えているでしょう。好き避けの意味は、好きだからこそ、避けてしまうという意味です。

好きな人だからこそ「近づきたい」「恋人になりたい」と考えます。しかし、「自分に自信がない」「フラれるのが怖い」といった感情から、近づくことができないのです。この状況は、ヤマアラシのジレンマと言えるでしょう。自身が傷つきたくないという意味で、ハリネズミのジレンマに近いものがあります。

本音を言いあえないカップル

Couple Holding Hands Walking · Free photo on Pixabay (43084)

本音を言いあえないカップルも、ヤマアラシのジレンマを抱えているでしょう。お互いに好きだからこそ、恋人関係になっています。お互いを「もっと知りたい」「もっと近づきたい」と思うのは、恋愛関係において普通のことです。

しかし、本音を言いあえないのは「嫌われたらどうしよう」「怒らせたらどうしよう」といった、不安を持っているからです。つまり、ここでのヤマアラシのジレンマは、「本音でぶつかりたい」という思いと、「本音を言って嫌われたくない」というジレンマになります。

恋愛関係では、しばしばこういったジレンマが見られます。「正直に打ち明けたい」「正直な気持ちを伝えたい」と思う反面、それらによって「嫌われたくない」「離れたくない」といったものです。

片思いしている

Portrait Anger People · Free photo on Pixabay (43085)

片思いの最中も、ヤマアラシのジレンマを抱えています。「片思いのままでいい」といった主張をする人もいますが、それは強がりを意味しているでしょう。

好きな相手に「近づきたい」「恋人になりたい」という思いを持つのは一般的であり、好きだからこそ持つ感情と言えます。つまり、「片思いだけで満足」といった感情は、存在しないのです。

それなのに、なぜ片思いで甘んじているかというと、近づきたい反面傷つきたくないのです。近づくとはつまり、告白を意味します。告白をしたいと思う反面、フラれたくないという思いも持ってしまうのです。これが、片思い中のヤマアラシのジレンマになります。

ヤマアラシのジレンマに陥りやすい例【家族編】

Child Family Love · Free photo on Pixabay (43086)

ここからご紹介するのは、家族に関するヤマアラシのジレンマについてです。家族とは、恋人や友人と違い、簡単に離れることもできませんし、ジレンマの解決法なども非常に難しいものになります。近すぎるという意味で、ヤマアラシのジレンマに、一番陥りやすい関係性でしょう。

二世帯住宅

Architecture Family House Front · Free photo on Pixabay (43087)

夫の両親と二世帯住居を構えていたり、自身の両親と二世帯住居に住んでいる場合もあるでしょう。このような二世帯住宅は、ヤマアラシのジレンマに陥りやすい関係性です。

二世帯住宅には、さまざまなものがあります。玄関が同じものや、個室以外の全ての部分を共有しているなど、家族によって異なるでしょう。共有部分が多ければ多いほど、距離感が近くなっていきます。お互いの生活音や生活スタイルも、筒抜けになってしまうのです。

そうなれば、当然アドバイスを言いたくなりますし、注意事項もあるでしょう。両親が近くにいて「安心」「頼れる」反面、「口うるさい」「煩わしい」といったジレンマを抱えてしまうのです。
Grandmother Love Friendship · Free photo on Pixabay (43088)

他にも、夫の両親と二世帯住宅に住んでいる場合、「夫の両親だから強く言えない」という思いと同時に、「それでも注意したい」といった思いを持っている女性も多いでしょう。

離れていれば目につかない義両親の生活も、同居し近くにいる分、目につきやすくそして、癇に障りやすくなってしまうのです。これも、ヤマアラシのジレンマと言えるでしょう。

仲がいいのにケンカの絶えない夫婦

Boy Girl Brother · Free photo on Pixabay (43089)

仲がいいのにケンカが絶えない夫婦も、ヤマアラシのジレンマに陥りやすいでしょう。すでに、ヤマアラシのジレンマに陥っている可能性もあります。

「ケンカ」というのは、お互いの言い分によって相手を傷つけている行為です。ケンカは必要なものですが、ケンカを繰り返し、お互いに相手に言ってはいけない言葉を理解したり、相手の思考が理解でき、ケンカは徐々に減っていくものです。
Quarrel Offended Para The Bride · Free photo on Pixabay (43090)

しかし、ケンカが繰り返されるということは、ケンカから相手を理解するわけでもなく、自分の言い方に注意するなど解決法を試すわけでもなく、自身の欲求のみで近づき、そしてまた傷つけ、傷つきを繰り返し離れているといったものです。

仲がいいときに一気に近づき、近づいたために相手を傷つけ、そして離れるヤマアラシそのものと言えるでしょう。ケンカから解決法を見つけ、適切な距離を保てるようにならなければ、一生この繰り返しとなってしまいます。

関係修復を諦めてしまった夫婦

Depression Man Anger · Free photo on Pixabay (43091)

関係修復を諦め、解決法を試さなくなってしまった夫婦も、ヤマアラシのジレンマと言えるでしょう。関係修復や解決法を試さなくなったのは、試したところで「無意味だと感じ、それに傷つく」からです。

解決法や努力を試してみても、改善しなかった場合、大きな落胆と、失望を感じます。そのため、傷つきたくない自分を守るために、関係修復を諦めてしまうのです。

また、これ以上関係を悪化させないために、関係修復を諦めてしまう場合もあります。自分が傷つきたくない、そして解決法によって「相手にこれ以上嫌われたくない」という思いから、行動したいと思う反面、関係修復を諦めたと言ってしまうこともあるのです。

ヤマアラシのジレンマに陥ってしまった時の解決法

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