2019年1月25日 更新

恋愛におけるヤマアラシのジレンマとは?心理学に基づく解決法7つ

エヴァでも話題になった「ヤマアラシのジレンマ」という言葉をご存知ですか?心理学で用いられることも多いこの言葉は、人間関係や恋愛関係の距離感についてのジレンマを表現した言葉です。この記事では、言葉の意味や解決法、ハリネズミのジレンマとの違いなどをご紹介します。

目次

Question Mark Survey · Free photo on Pixabay (43092)

恋愛や家族関係、友人との関係など、人と接する機会があれば、どこでもヤマアラシのジレンマは発生しうると言えます。

もし、ヤマアラシのジレンマに陥ってしまっても、解決法を知っていれば、恐れずに人間関係を進めることができます。解決法を試すことによって、ヤマアラシのジレンマから脱することもできるでしょう。

ここからは、ヤマアラシのジレンマに陥った際の、解決法についていくつかご紹介していきます。

自分の考え=相手の考えではない

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ヤマアラシのジレンマに陥った場合、やってしまいがちなのが自分の考えと相手の考えをイコールとして考えてしまうことです。簡単に説明すると、ヤマアラシの針は、その個体によって違います。針は長いものもあれば短いものもあるのです。

この針というのが、人間でいう個性であり考え方なのです。自分の針が短いからといって、近づきすぎれば、当然相手の長い針にあたり、痛い思いをしてしまいます。そして「相手に傷づけられた」と感じてしまうのです。しかし、傷ついたのは、あなたが相手と自分の考えを同一と考え、近づきすぎた結果になります。

解決法として、相手と自分が違うものだと理解できれば、不用意に近づきすぎることもありませんし、相手に「傷つけられた」と感じることもないのです。ヤマアラシのジレンマを感じた時の解決法は、針の長さを読み誤っていないか、自分の考え方を見直してみましょう。

思い込みをやめる

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ヤマアラシのジレンマを感じた時の解決法は、自分の中に思い込みがないか探ってみましょう。思い込みとは「彼に嫌われる」「私は必要とされていない」といった自分を卑下する思い込みです。

不用意に近づき、傷ついたからといって必ずしも相手が「傷つけたい」「嫌い」と思っていたとは限らないのです。それなのに、「傷つけられた」「傷つきたくない」といった思いを持ってしまえば、ヤマアラシのジレンマの完成となります。

解決法として、自分がさまざまなことを、思い込んでいないか考えてみましょう。思い込みが晴れれば、恐れていた関係の進展や、距離感が怖いものではないと気付けるはずです。

近すぎる時は少し離れてみる

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近すぎることで、関係に甘え相手を傷つけてしまったり、相手のエゴによって傷つけられる恐れもあります。適切な距離感を把握できなければ、お互いに傷つけあって辛い思いが続くのです。

近すぎることでヤマアラシのジレンマを感じるのなら、解決法として一度離れてみましょう。そして、離れた場所から、適切な距離がどこなのか、少しずつ探ってみるのが解決法です。

離れすぎている時は近づいてみる

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近すぎることでも、ヤマアラシのジレンマを悪化させますが、離れすぎている場合も、ヤマアラシのジレンマは解決しません。必要以上に怯え、傷つきたくないという思いから、そのような距離をとってしまうのですが、それでは関係進展は望めませんし、あなたを理解してもらうこともできません。

理解してもらえなければ、適切な距離も図れませんし、お互いに知らなすぎるがために傷つけあうことにもなりかねないのです。離れすぎている時の解決法は簡単です。ただ近づくことが解決法となります。近づいて、お互いが感じられる距離を保つのです。

しかし、急激に近づいては、うっかり相手の針で傷つく恐れがあります。あなたの針で相手を傷つけることもあるのです。近づく解決法を試す場合は、急がず少しずつにしましょう。

他人の意見を取り入れる

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ヤマアラシのジレンマは、自分一人で抱えてしまい考え方が固執してしまうために、解決が遠のいてしまいます。

「傷つきたくない」「でも一緒にいたい」というジレンマを持っている場合、第三者から「近づいても傷つかない」「こうすれば傷つかない」といったアドバイスがもらえれば、ヤマアラシのジレンマは徐々に解決していくでしょう。

つまり、他人の意見を取り入れることが、解決法です。自分の意見に固執し続ければ恐怖と欲望の板挟みになり、ますます動きづらくなっていきます。それらを解決するには、冷静な第三者の意見なのです。

焦らずに長期的に考える

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ヤマアラシのジレンマは、距離そのものも重要ですが、近づくスピードも重要なのです。急激に近づけば、当然相手を知らないので、傷つくことも傷つけられることも起こりえます。それによって、恐怖を感じたり、辛い思いをすることがヤマアラシのジレンマの始まりなのです。

他人と距離を縮める際は、焦らずに長期的に考えましょう。ゆっくり近づくことで、あなたが相手を理解することもできますし、相手にあなたを理解してもらうこともできるのです。

ヤマアラシのジレンマで悩んだ時に役立つ本

Book Read Old · Free photo on Pixabay (43099)

ヤマアラシのジレンマを感じた時や、ヤマアラシのジレンマで悩んだ時に役立つ本を、いくつかご紹介します。絵本のため読みやすいものや、納得できる解決法が記載された本などをご紹介していきましょう。

みんなでぬくぬく

Narrative History Dream · Free image on Pixabay (43100)

哲学者ショーペンハウエルの寓話にも似た絵本となています。1匹のハリネズミが寒さをしのぐため、リスの自宅を訪ね、そしてうさぎの家まで尋ねる物語です。

ハリネズミの針に、リスは体を寄せることを躊躇するのではありません。近づくために、どうしたらいいのか一緒に考えるのです。そして、毛の長いうさぎを思いつきます。

傷つくから「離れる」といった選択肢を選ぶのではなく、「近づくためにどうしたらいいか」という前向きさや、愛情を感じられる絵本です。

ハリネズミの願い

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動物たちと上手く関係を築けないハリネズミが、手紙を書きます。「親愛なるどうぶつたちへ。僕の家にあそびにくるよう、君たちみんなを招待します。でも、誰も来なくても大丈夫です」といった文章が非常に印象的な小説です。

誰かと関係を築きたいと思う反面、怖くて一歩が踏み出せない心情が「誰も来なくても大丈夫です」という言葉に込められています。この手紙は、結局出すことはできません。出してもいない招待状を手に、ハリネズミは来ない動物たちの訪問を妄想していきます。

切ない結末になりそうですが、この本にはハッピーエンドが待っているのです。臆病なハリネズミと自分を重ね合わせながら、人との関係や、自分の弱さと向き合える一冊です。

特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ

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