目次
- ヤマアラシのジレンマの意味とは?
- ヤマアラシのジレンマとは
- ドイツの哲学者ショーペンハウエルが提唱
- フロイトが心理学で引用
- ハリネズミのジレンマとの違い
- エヴァで登場して有名に
- エヴァとは
- ヤマアラシのジレンマの登場シーン
- エヴァで使われたヤマアラシのジレンマの意味
- ヤマアラシのジレンマに陥りやすい例【友達編】
- 過去に友人関係でのトラウマがある
- コンプレックスがある
- 他人と自分を比較してしまう人
- 何となく距離ができてしまった親友同士
- ヤマアラシのジレンマに陥りやすい例【恋愛編】
- 長期間付き合った何でもいいあえる仲
- 友達以上恋人未満の関係
- 付き合ったり別れたりを繰り返すカップル
- 自分に自信がなくて好き避けしてしまう人
- 本音を言いあえないカップル
- 片思いしている
- ヤマアラシのジレンマに陥りやすい例【家族編】
- 二世帯住宅
- 仲がいいのにケンカの絶えない夫婦
- 関係修復を諦めてしまった夫婦
- ヤマアラシのジレンマに陥ってしまった時の解決法
- 自分の考え=相手の考えではない
- 思い込みをやめる
- 近すぎる時は少し離れてみる
- 離れすぎている時は近づいてみる
- 他人の意見を取り入れる
- 焦らずに長期的に考える
- ヤマアラシのジレンマで悩んだ時に役立つ本
- みんなでぬくぬく
- ハリネズミの願い
- 特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ
- ヤマアラシのジレンマは誰もが経験している心の葛藤
ヤマアラシのジレンマの意味とは?
via pixabay.com
「ヤマアラシ」とはヤマアラシ科・アメリカヤマアラシ科に属す、腹部以外に針のような毛が生えた草食動物の名前です。針を持つ哺乳類は、外敵に捕食されないよう自身の身を守るために、体に生えた針を進化させてきましたが、ヤマアラシは違います。
外敵を積極的に攻撃するために、針を鋭利に強固に進化させてきたのです。針が刺さることによって、相手に致命傷を与えることもできますし、傷から感染症や疾患を引き起こさせることもできます。
生態として特徴的なのは、単独行動で生活しているところです。しかし、子育てになると雌だけではなく、雄も一緒になって作業を行います。そんなヤマアラシをモチーフにしたのが、哲学や心理学で用いられることも多い「ヤマアラシのジレンマ」という言葉です。
外敵を積極的に攻撃するために、針を鋭利に強固に進化させてきたのです。針が刺さることによって、相手に致命傷を与えることもできますし、傷から感染症や疾患を引き起こさせることもできます。
生態として特徴的なのは、単独行動で生活しているところです。しかし、子育てになると雌だけではなく、雄も一緒になって作業を行います。そんなヤマアラシをモチーフにしたのが、哲学や心理学で用いられることも多い「ヤマアラシのジレンマ」という言葉です。
ヤマアラシのジレンマとは
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前項でお伝えしたようにヤマアラシの全身には、外敵を攻撃する為に進化させた針が生えています。その針は、大型肉食動物にも致命傷を与えると言われるほどの危険度です。
そんな危険な針を持っていると、仲間と密着する際や、寄り添いたい時に、邪魔になってしまいます。うっかり、傷つけたくない相手を傷つけてしまう恐れもあるのです。これが心理学や恋愛心理学で用いられる「ヤマアラシのジレンマ」と呼ばれるものになります。
心理学や恋愛心理学などで頻繁に使われる「ジレンマ」とは「そうしたいのに、できない」といった、相反する事柄に折り合いをつけられない様を意味する言葉です。
そんな危険な針を持っていると、仲間と密着する際や、寄り添いたい時に、邪魔になってしまいます。うっかり、傷つけたくない相手を傷つけてしまう恐れもあるのです。これが心理学や恋愛心理学で用いられる「ヤマアラシのジレンマ」と呼ばれるものになります。
心理学や恋愛心理学などで頻繁に使われる「ジレンマ」とは「そうしたいのに、できない」といった、相反する事柄に折り合いをつけられない様を意味する言葉です。
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「ヤマアラシのジレンマ」とは、恋愛や人間関係の距離感を示すときに使われます。もちろん、心理学や恋愛心理学にも用いられる言葉ですが、主に人間関係の「適正な距離」を表す時に使用される言葉です。
近すぎることで相手を傷つける恐れもあるが、それでも近づきたいというジレンマを意味しています。この他にも、恋愛や人間関係は「傷つけあわなければ適切な距離にたどり着けない」といった意味を示す場合でも、使用される言葉です。
近すぎることで相手を傷つける恐れもあるが、それでも近づきたいというジレンマを意味しています。この他にも、恋愛や人間関係は「傷つけあわなければ適切な距離にたどり着けない」といった意味を示す場合でも、使用される言葉です。
ドイツの哲学者ショーペンハウエルが提唱
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心理学や恋愛心理学で使用されることが多い「ヤマアラシのジレンマ」という言葉が誕生したきっかけは、ドイツの哲学者ショーペンハウエルの寓話です。寓話とは、動物などを擬人化させ主人公にし、教訓や風刺を盛り込んだ物語・小説のようなものになります。
寓話で有名なのは、イソップ物語と呼ばれることが多い「イソップの寓話」です。哲学者ショーペンハウエルが「余禄と補遺(パレルガ・ウント・パラリポメナ)」で記載した寓話が、「ヤマアラシのジレンマ」の元となっています。
この寓話は、寒い冬の日、ヤマアラシの集団が寒さから身を守るため、お互いの体を温め合おうとするのです。しかし、温めるために仲間に近寄ると、鋭利な針によって仲間を傷つけてしまい、近づいては離れを繰り返します。そして、繰り返すうちに針が痛くない適切な距離を掴むといった内容です。
寓話で有名なのは、イソップ物語と呼ばれることが多い「イソップの寓話」です。哲学者ショーペンハウエルが「余禄と補遺(パレルガ・ウント・パラリポメナ)」で記載した寓話が、「ヤマアラシのジレンマ」の元となっています。
この寓話は、寒い冬の日、ヤマアラシの集団が寒さから身を守るため、お互いの体を温め合おうとするのです。しかし、温めるために仲間に近寄ると、鋭利な針によって仲間を傷つけてしまい、近づいては離れを繰り返します。そして、繰り返すうちに針が痛くない適切な距離を掴むといった内容です。
フロイトが心理学で引用
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哲学者ショーペンハウエルの寓話を引用し、恋愛や人間関係の距離感に例え「ヤマアラシのジレンマ」という意味・概念を作ったのが、精神医学者フロイトです。フロイトは心理学者ではなく、人の心の中を探ったり、分析する精神分析を創始した人物といえます。現代の精神医学や、心理学にも通ずる人物です。
フロイトはショーペンハウエルの寓話に出てきたヤマアラシたちの様子や心情を、恋愛や人間関係に当てはめて考えました。人間が持つ愛情と憎しみの相反する感情と、ヤマアラシたちの葛藤が一致すると考えたのです。
フロイトはショーペンハウエルの寓話に出てきたヤマアラシたちの様子や心情を、恋愛や人間関係に当てはめて考えました。人間が持つ愛情と憎しみの相反する感情と、ヤマアラシたちの葛藤が一致すると考えたのです。
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人は、恋愛関係や人間関係で「親しくなりたい」と思い、接近します。しかし、親しくなればなるほど、互いのエゴが強くなり、そしてぶつかり合うのです。ぶつかり合うエゴは、恋愛関係や人間関係を悪化させたり、相手を傷つけることもあります。
「くっつきたい」という欲求、愛情を持ちながら、傷つけあうために離れたりを繰り返す人間の様が、ヤマアラシの抱えていたジレンマと似ていると考えたのです。
「くっつきたい」という欲求、愛情を持ちながら、傷つけあうために離れたりを繰り返す人間の様が、ヤマアラシの抱えていたジレンマと似ていると考えたのです。
ハリネズミのジレンマとの違い
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ヤマアラシのジレンマと同様に有名なのが、心理学でも使用される「ハリネズミのジレンマ」です。
ハリネズミのジレンマはヤマアラシのジレンマと混合される場合がありますが、ハリネズミのジレンマはヤマアラシのジレンマが元で誕生しています。心理学や精神医学で多く用いられるのは、ハリネズミのジレンマよりヤマアラシのジレンマでしょう。
しかし、ヤマアラシのジレンマとハリネズミのジレンマに大きな差はありません。心理学や恋愛心理学で使用されるヤマアラシのジレンマも、ハリネズミのジレンマも、自身の針で相手を傷つける恐れがあるため、近づいたり離れたりを繰り返し、適切な距離を図る様を表しています。
ハリネズミのジレンマはヤマアラシのジレンマと混合される場合がありますが、ハリネズミのジレンマはヤマアラシのジレンマが元で誕生しています。心理学や精神医学で多く用いられるのは、ハリネズミのジレンマよりヤマアラシのジレンマでしょう。
しかし、ヤマアラシのジレンマとハリネズミのジレンマに大きな差はありません。心理学や恋愛心理学で使用されるヤマアラシのジレンマも、ハリネズミのジレンマも、自身の針で相手を傷つける恐れがあるため、近づいたり離れたりを繰り返し、適切な距離を図る様を表しています。
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大きな違いと言えば、ヤマアラシは攻撃するために針を進化させたのにたいし、ハリネズミは自身を守るために針を進化させた点です。つまり、使い方として恋愛や人間関係に臆病になっている様をハリネズミのジレンマと表現するのが適切でしょう。
他にも、相手を傷つけるのが怖いために近づいたり離れたりする様を心理学で「ヤマアラシのジレンマ」と表現し、自分が傷つくことを恐れ近づいては離れを繰り返す様を「ハリネズミのジレンマ」と表現するのが適切ではないでしょうか。
ハリネズミのジレンマが有名になった要因は心理学や恋愛心理学で使用されたことではなく、アニメエヴァンゲリオンで使用されたことからです。エヴァンゲリオンで描かれる人間模様を、ヤマアラシのジレンマと表現せず、ハリネズミのジレンマと表現しました。
他にも、相手を傷つけるのが怖いために近づいたり離れたりする様を心理学で「ヤマアラシのジレンマ」と表現し、自分が傷つくことを恐れ近づいては離れを繰り返す様を「ハリネズミのジレンマ」と表現するのが適切ではないでしょうか。
ハリネズミのジレンマが有名になった要因は心理学や恋愛心理学で使用されたことではなく、アニメエヴァンゲリオンで使用されたことからです。エヴァンゲリオンで描かれる人間模様を、ヤマアラシのジレンマと表現せず、ハリネズミのジレンマと表現しました。
エヴァで登場して有名に
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前項で触れたように「ハリネズミのジレンマ」という言葉は、アニメエヴァンゲリオンで用いられたことから、有名になりました。それまでは、ハリネズミのジレンマと表現されることよりも、ヤマアラシのジレンマと表現されることが圧倒的に多かったと言えます。
エヴァとは
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「エヴァ」と略した名称が定着したエヴァンゲリオンとは、正式名称「新世紀エヴァンゲリオン」というアニメです。エヴァンゲリオンという人型の兵器が登場し、そのエヴァンゲリオンのパイロットとして選ばれた少年少女たちの様子を描いた漫画作品です。
エヴァンゲリオンは人型の兵器と紹介しましたが、正しくは人造人間です。エヴァンゲリオンのアニメ版ではロボットや兵器のように描かれているため、エヴァンゲリオンが人造人間だという認識を持っている人は、それほど多くはないでしょう。
人造人間であるエヴァンゲリオンを操作するためには、パイロットの少年少女たちが脳神経をエヴァンゲリオンと連動させる必要があります。脳神経を連動させたり、パイロットが少年少女限定といった設定から、さまざまな心情や葛藤を描いている漫画作品と言えるでしょう。
エヴァンゲリオンは人型の兵器と紹介しましたが、正しくは人造人間です。エヴァンゲリオンのアニメ版ではロボットや兵器のように描かれているため、エヴァンゲリオンが人造人間だという認識を持っている人は、それほど多くはないでしょう。
人造人間であるエヴァンゲリオンを操作するためには、パイロットの少年少女たちが脳神経をエヴァンゲリオンと連動させる必要があります。脳神経を連動させたり、パイロットが少年少女限定といった設定から、さまざまな心情や葛藤を描いている漫画作品と言えるでしょう。
ヤマアラシのジレンマの登場シーン
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前項でご説明したエヴァというアニメのタイトルに、心理学で使われることが少なかった「ハリネズミのジレンマ」が使われたことから、ハリネズミのジレンマという言葉が一気に知名度を上げたといわれています。
エヴァンゲリオン第4話でサブタイトルとして「Hedgehog’s Dilemma(ヘッジホッグジレンマ)」というものが使用されました。ヘッジホッグとは、ハリネズミのことです。つまり、Hedgehog’s Dilemmaとは、ハリネズミのジレンマと訳すことができます。
また、漫画の中ではハリネズミのジレンマではなく「ヤマアラシのジレンマ」と表現されています。エヴァンゲリオンの主人公の上司兼保護者の女性と、エヴァンゲリオン開発責任者の女性との会話では「ハリネズミのジレンマ」としてではなく、「ヤマアラシのジレンマ」と表現されているのです。
エヴァンゲリオン第4話でサブタイトルとして「Hedgehog’s Dilemma(ヘッジホッグジレンマ)」というものが使用されました。ヘッジホッグとは、ハリネズミのことです。つまり、Hedgehog’s Dilemmaとは、ハリネズミのジレンマと訳すことができます。
また、漫画の中ではハリネズミのジレンマではなく「ヤマアラシのジレンマ」と表現されています。エヴァンゲリオンの主人公の上司兼保護者の女性と、エヴァンゲリオン開発責任者の女性との会話では「ハリネズミのジレンマ」としてではなく、「ヤマアラシのジレンマ」と表現されているのです。
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