2019年8月12日 更新

白粉彫りとは?刺青との違いは?タトゥーの種類や彫る意味とは

白粉彫り(おしろいぼり)は普通の刺青とは少し違ったミステリアスな魅力を持ち、いつかは入れてみたいと憧れている人も多くいます。白粉彫りとはどのようなもので、どうすれば入れることができるのでしょうか。様々な刺青の種類や刺青を入れる理由も併せてご紹介します。

刺青とは

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刺青(いれずみ)は、皮膚に刃物や針などで傷をつけ、墨や絵の具などの色素を入れて色を付け、絵を描く技法です。もともとは「墨を入れる」ということで「入れ墨」と書きますが、明治時代に谷崎潤一郎の処女作「刺青(しせい)」が世に出て以来、「刺青」と表記されるようになりました。

「入れ墨」は刑罰を科された者の目印としての意味合いが強いのに対し、「刺青」は自分を美しく見せるためのファッションの意味合いが強いようです。

一生消えないのは何故?

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怪我をしても傷はいつか癒えて見えなくなりますが、刺青が消えることはありません。これは刺青を入れる皮膚の深さに関係しています。皮膚は外側から表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれており、刺青は表皮の下の真皮に色素を埋め込みます。

真皮には白血球の一種であるマクロファージがあり、ウイルスや細菌といった異物を食作用によって退治しています。もちろん、刺青の色素も異物とみなされますが、色素は粒が大きいために食べることも運んで捨てることもできないため、マクロファージは色素ごと吸収してその場にとどまります。

マクロファージは数年で寿命を迎えますが、死んだ時に色素を放出します。それを新しいマクロファージが取り込み、元の状態に保ちます。このマクロファージの働きにより、刺青は消えず皮膚に残り続けるのです。

刺青・タトゥー・入れ墨の違い

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先ほどご紹介した通り、一般的には同じ「いれずみ」でも、「入れ墨」と書く場合は刑罰目的の烙印、「刺青」と書く場合は芸術表現というように区別されます。また、現代では「タトゥー」と呼ばれ、ファッションとして定着しつつあります。

いれずみとタトゥーの違いは、いれずみが和彫りでタトゥーが洋彫り、またいれずみは手彫りでタトゥーは機械彫り、など色々な説がありますが、いれずみにしろタトゥーにしろデザインも施術方法も様々で、特に定義はありません。いれずみとタトゥーは同じものである、と考えても構わないでしょう。

白粉彫りとは

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刺青の基礎知識をご紹介したところで、いよいよ白粉彫りのお話に移ります。白粉彫りとはどのような刺青なのでしょうか。

体温の上昇によって浮き出る刺青

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白粉彫りは普段は見えませんが、お風呂に入ったり興奮したりして血行が盛んになると浮き出してくる刺青のことです。漫画「弐十手物語」(原作:小池一夫 絵:神江里見)には、この白粉彫りを持つ女性が登場します。

「墨のかわりに白粉をといてそれで彫りこむわけ ふだンは見えないのよ だから…」
「肌が火照って紅味がさすと白く浮かび上がるのよ」

そう言って女性は太ももの内側を叩き、赤く染まった皮膚に白い蛇の彫り物を浮かび上がらせます。とても妖艶で神秘的なシーンです。

白粉彫りの別名

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白粉彫りは化粧彫り、隠し彫りとも呼ばれているようです。化粧彫りは材料に白粉を使うから、隠し彫りは普段は隠れているからだと思われます。

ただし、化粧彫りと隠し彫りには別の意味もあります。化粧彫りは主題(メインの図柄)の周りに波・雲・岩・水・風・花・炎といった背景を描くことを言います。例えば龍の絵の周りに化粧彫りとして雲をあしらうことにより、本当に龍が空を飛んでいるかのような躍動感とストーリー性を持たせることができます。

また、隠し彫りは脇の下や内股など人の目につきづらいところに入れる刺青を指します。恋人の名前や、春画などから取った性的な絵を入れることが多いようです。

都市伝説で実際には存在しない

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白粉彫りは神秘的な上に普段の生活に支障がないということもあり、入れてみたい人も多いようで、ネット上では「白粉彫りはどこでできますか?」という質問も見られます。しかし、残念ながら白粉彫りは現実にはありません。小説や漫画、講談にしか登場しない、言うなればファンタジーであり、都市伝説です。

何しろ、江戸時代から昭和初期まで使われていた白粉は水銀や鉛が原料とされており、鉛中毒になる人もいたそうです。もしそれを皮膚に注入したりしたらどうなるか、考えただけでも恐ろしいものです。

現在ではタトゥーの技術が進化し、種類も増えましたが、白粉彫りやそれに相当する技法はありません。もちろん、白粉彫りができる彫り師も存在しません。

白粉彫りの代わりになるもの

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白粉彫りは存在しませんが、「普段は隠れていて、特殊な状態の時だけ浮かび上がる」刺青はあります。ご紹介しましょう。

UVタトゥー

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UVタトゥーはブラックライトに当たると発光するタトゥーで、ブラックタトゥーとも呼ばれています。施術直後は傷跡としてタトゥーの模様が見えていますが、傷が治るとほぼ見えなくなります。

普段はタトゥーが見えないため、日常生活には支障がありません。クラブやライブハウスなどブラックライトを使っている場所に行った時だけ光って見える様子はスタイリッシュで、今注目を浴びている技法です。

また、普通のタトゥーと組み合わせることによって、タトゥーにちょっとした仕掛けを持たせることができます。例えばタトゥーで彫られた街並みにブラックライトを当てると灯がともる、普段は黒い線だけで描かれているように見える花がブラックライトの下では色づくなど、アイディア次第で他にない個性的な表現が可能です。

UVタトゥーの原理

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