2019年8月12日 更新

ノーパンしゃぶしゃぶとは?汚職事件の概要と武藤敏郎との関係性も

現在では姿を消したノーパンしゃぶしゃぶはどのような内容のお店だったのでしょうか。ノーパンしゃぶしゃぶやその名前が広まったきっかけになった大蔵省接待汚職事件や、当時の大蔵省官房長だった武藤敏郎氏について解説していきましょう。

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武藤氏がオリンピック組織委員会の事務総長をしている頃に、かの有名な東京オリンピックのエンブレム問題が起こりました。エンブレム問題の内容や、その時の武藤氏の記者会見の内容や、その後どのような処分を受けたのかなどを解説していきましょう。

2015年、エンブレムが白紙撤回

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2015年に東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムの募集を公募しました。応募条件も東京ADC賞やTDC賞、ONE SHOW DESIGNなどの国内外の7つのデザインコンペのうち、2つ以上を受賞しているデザイナーに限るとしました。

その中で、厳選な審査の結果、佐野研二郎氏のデザインのエンブレムが採用されました。佐野氏は過去に東京ADC賞とD&AD賞とニューヨークADC賞の3つを受賞していて、応募条件は満たしていました。
ところが、佐野氏が手掛けたエンブレムのデザインが、ベルギーのリエージュという劇場のロゴと似ていると指摘があり、問題になりました。
Olympia Olympic Games Olympiad - Free image on Pixabay (362188)

佐野氏本人は完全なオリジナルだと主張しましたが、ベルギーのリエージュのロゴを手掛けたオリビエ・ドビ氏やリエージュの代理人は、デザインを流用しているとして、国際オリンピック委員会と日本オリンピック委員会に使用停止を求める書簡を送りました。
内容は、8日以内にエンブレムの使用停止をすることに同意するように求め、求めに応じなければ、管轄する裁判所に使用停止を求めて法的手続きを取るという内容です。ドビ氏やリエージュの代理人は、書簡の中で、東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムが盗作であることは明らかであると主張しています。

武藤敏郎の記者会見

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組織委員会では、デザインを盗用したことは否定し、そのままエンブレムを使うとされていましたし、佐野氏も先ほどあげたように、盗用を否定しましたが、世論の状況を踏まえ、佐野氏のエンブレムの使用を中止すると発表しました。それから武藤氏はその時は事務総長に加えて、専務理事と兼任していました。
エンブレムの使用を中止することを発表したその日の夜に記者会見が行われました。武藤氏は、記者会見の中で、ベルギーのリエージュのロゴとの違いを説明しました。

商標登録において問題がないかなどチェックしてから修正を加えた上で、組織委員会がチェックしたものを採用したと言いました。また、リエージュのロゴとはコンセプトは違うということも言いました。
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しかし、佐野氏がオリンピック関係に限らず、他のデザインにおいても盗用疑惑が出てきたということで、これは問題であるということで、デザイン審査委員会の永井一正委員長と協議しました。

そして、佐野氏も交えた話し合いの結果、世論の状況を踏まえ、佐野氏はデザインを取り下げると伝え、了承されたと言いました。そして、佐野氏には賞金の100万円は支払わないことも明らかにしました。
Sport Olympiad Rings - Free image on Pixabay (362196)

それから再びその年の10月にオリンピックのエンブレムの再募集を行い、応募条件も18歳以上の日本国籍の人か日本在住の外国人と、条件を緩くしました。

また、グループでの応募も可能となり、代表者が応募条件と合っていれば、同じグループのメンバーは外国人や18歳未満でもOKになりました。慎重に審査をした結果、野老朝雄氏のデザインが採用になりました。あの市松模様を使ったデザインです。

処分の内容と処分された人たち

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佐野氏のエンブレムを採用することを取りやめた組織委員会は、運営における管理監督が行き届いていなかったとして、武藤氏は報酬の20パーセントの2ヵ月分の自主返納の処分に、副事務総長の布村幸彦氏と佐藤広氏に報酬の10パーセントの1ヶ月分の自主返納の処分にすると発表しました。

また、組織委員会のマーケティング局においては、佐野氏が手掛けたエンブレムの活用例の画像を、ネット上にある他人のサイトなどから無断で転用したなどという問題が起きていたことが発覚し、担当局長を戒告処分にしました。

森会長は記者会見で「そもそもエンブレムとは何かということを議論してきませんでした。組織委員会の内部で情報共有もできていませんでした。」と陳謝しました。

武藤敏郎とノーパンしゃぶしゃぶ

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ノーパンしゃぶしゃぶ事件こと大蔵省接待汚職事件で、ノーパンしゃぶしゃぶというお店や武藤氏の名前が有名になったのは言うまでもありません。

しかし、実際は武藤氏は接待は受けていませんが、世間の目からは接待を受けたとか勘違いされやすかったというのも事実ですし、部下がしたことは上司も監督責任を取らないといけないとう風潮だったのもあり、更迭という形で官房長の職を辞任しました。
New Year'S Eve 2019 Day - Free photo on Pixabay (362207)

それからの武藤氏は、ノーパンしゃぶしゃぶ事件の影響があったりして常に何かあれば話題に上っています。しかし、接待を受けていたら確実に逮捕はされていたでしょう。

前科がなかったからこそ財務省を退職してからも仕事のオファーが来たということなので、武藤氏は信頼できる人間ということであったのには間違いないでしょう。

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