目次
- ノーパンしゃぶしゃぶとは
- 1980年代に流行った
- サービスの内容
- ノーパンしゃぶしゃぶに似た店
- 今もノーパンしゃぶしゃぶはあるの?
- ノーパンしゃぶしゃぶが何故接待の場に
- 女性がいる場での商談がうまく進む
- 高コストだがそれ以上の効果が得られる
- チップを払えばそれ以上のサービスが得られた
- ノーパンしゃぶしゃぶ事件
- 大蔵省接待汚職事件
- 武藤敏郎自体は接待を受けていない
- 部下の不祥事のため更迭処分
- 呪われた82年組
- 関係者のその後
- 武藤敏郎とは
- 高学歴
- 大蔵省(現財務省)に入る
- 大蔵省接待汚職事件により辞職
- 武藤敏郎のその後
- 日本銀行に転じる
- 「最高の候補者」
- 総裁就任は見送りに
- 東京大学先端科学技術研究センター客員教授
- 大和総研の理事長
- 開成中学校・高等学校の学園長兼理事長
- 事務総長に
- 東京オリンピックのエンブレム問題
- 2015年、エンブレムが白紙撤回
- 武藤敏郎の記者会見
- 処分の内容と処分された人たち
- 武藤敏郎とノーパンしゃぶしゃぶ
高コストだがそれ以上の効果が得られる
ノーパンしゃぶしゃぶは、通常のしゃぶしゃぶ専門店を始めとする飲食店と比べて割高の傾向にあります。ノーパン喫茶のように飲食店と風俗店がミックスされたようなものと言えば分かりやすいでしょう。
表向きは飲食店の扱いなので領収書が発行され、大蔵省に限らず、職場の経費で落とせるということで利用されていました。
表向きは飲食店の扱いなので領収書が発行され、大蔵省に限らず、職場の経費で落とせるということで利用されていました。
後ほどあげる楼蘭(ろうらん)を例にあげますと、しゃぶしゃぶなどの食べ放題とお酒などの飲み放題付きで一人1万9千円ぐらいだったという情報があります。
via pixabay.com
しかし、女性店員に過激なサービスをさせるためにチップを個別で渡すことがあったため、結局のところ、一人5万円以上の支払いになったというパターンもあります。
前項の、「女性がいる場での商談がうまく進む」でもあげましたが、大体の場合、接待する側は仕事の契約などを取らないといけない場合もあり、接待する相手を喜ばせることも兼ねてそのようなお店を利用するパターンがありました。
仕事の契約が結ぶことができたら、取引先から仕事が入って接待費を上回る収入をもたらすことができる上に、民間企業では経営が安定するという効果があります。
仕事の契約が結ぶことができたら、取引先から仕事が入って接待費を上回る収入をもたらすことができる上に、民間企業では経営が安定するという効果があります。
チップを払えばそれ以上のサービスが得られた
ノーパンしゃぶしゃぶでは、女性店員にチップを直接渡すと、下着を脱いだり、股を開いたりなどの過激なサービスがありました。中には小型カメラを店内で借りることができ、女性店員が股を開いたりしているところを撮影という過激なサービスもあったとのことです。
その他のサービスでは、タレントで女装家のマツコ・デラックスさんは、自分がMCを務めていたマツコ・有吉の怒り新党(現在はマツコ・有吉のかりそめ天国にリニューアルされました)というバラエティー番組で、ノーパンしゃぶしゃぶに行ったことがあると自ら公表しました。
マツコさんの話によれば、女性店員がしゃぶしゃぶの調理の際、お尻を脚側に向けるという内容の一つでありますが、マツコさんが実際に体験したのは、女性店員がお尻を振りながらしゃぶしゃぶの調理という内容だったとのことです。
ノーパンしゃぶしゃぶ事件
ノーパンしゃぶしゃぶ事件はいったいどのような内容の事件でしょうか。正式名称や事件の内容や、武藤敏郎氏がどうなったのか、事件の関係者のその後などを解説していきましょう。
大蔵省接待汚職事件
大蔵省接待汚職事件について解説いたしましょう。1998年に起こり、別名、ノーパンしゃぶしゃぶ事件と言われています。接待にノーパンしゃぶしゃぶのお店が使われたことから、こう呼ばれています。この事件をきっかけに、ノーパンしゃぶしゃぶという名前が全国的に広まったのは言うまでもありません。
場所は、先ほどあげた、東京の歓楽街で有名な新宿の歌舞伎町にあった楼蘭(ろうらん)というお店です。この事件の際に、接待の際に楼蘭を利用したと報道されたことから、ノーパンしゃぶしゃぶのお店ということが分かり、ノーパンしゃぶしゃぶ事件という別名が付きました。
この事件の詳しい内容は、当時の第一勧業銀行(現在のみずほ銀行)の総会屋への利益供与事件において、大蔵省の審査などの甘さが元で、総会屋へ融資したお金が焦げ付いてしまい、その総会屋への融資の焦げ付きが拡大した問題が出てきたのがきっかけです。
そして、東京地検特捜部は第一勧業銀行の総会屋の利益供与事件の捜査を始めました。東京地検特捜部は、強制捜査の他には、都市銀行や長期信用銀行や大手証券会社などから業務日誌や接待伝票を任意提出させました。捜査の過程で、ノーパンしゃぶしゃぶのお店の楼蘭で接待をしたことが発覚したわけです。
この事件で大蔵省のOBを含めた7人が逮捕されました。逮捕された中には、日本銀行の管理職や、日本道路公団の役員もいました。まずは野村証券からわいろをもらったなどの疑いで2人を逮捕しました。
そして、あさひ銀行(現在のりそな銀行)と第一勧業銀行(現在のみずほ銀行)と三和銀行(現在の三菱東京UFJ銀行)と北海道拓殖銀行(現在の北洋銀行)からわいろをもらった上に大蔵省の検査日程を漏らしたということでさらに2人を逮捕しました。
その後、日本興業銀行(現在のみずほ銀行)と三和銀行からわいろをもらった上に機密事項を漏らしたということで日本銀行の管理職が逮捕されました。その後、大蔵省は内部調査を行い、その結果を公表しました。
その後、日本興業銀行(現在のみずほ銀行)と三和銀行からわいろをもらった上に機密事項を漏らしたということで日本銀行の管理職が逮捕されました。その後、大蔵省は内部調査を行い、その結果を公表しました。
内容は、銀行局審議官を停職の処分に、証券局長を減給の処分にした他、合計で112人を処分したということです。内訳は、先ほどの銀行局審議官が停職1人、減給が先ほどの証券局長を含めた17人、戒告が14人、訓告が22人、文書厳重注意が33人、口頭厳重注意が25人となりました。
武藤敏郎自体は接待を受けていない
当時、武藤敏郎氏は大蔵省官房長でした。ここでは武藤氏といたします。武藤氏は直接接待は受けていなかったものの、テレビや週刊誌などのマスコミには接待を受けたと一部で報道されました。
世論では、国民の税金をそのようなお店の接待で使われた上に、総会屋への融資の焦げ付きの件に関しての接待だったいうことで、官房長であった武藤氏に怒りの目が向けられたというのは言うまでもありません。
部下がしたこととはいえ、武藤敏郎イコールノーパンしゃぶしゃぶというイメージが付いてしまったのは、部下への管理や監督責任の件であったといっても過言はないでしょう。
世論では、国民の税金をそのようなお店の接待で使われた上に、総会屋への融資の焦げ付きの件に関しての接待だったいうことで、官房長であった武藤氏に怒りの目が向けられたというのは言うまでもありません。
部下がしたこととはいえ、武藤敏郎イコールノーパンしゃぶしゃぶというイメージが付いてしまったのは、部下への管理や監督責任の件であったといっても過言はないでしょう。
部下の不祥事のため更迭処分
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