目次
- SOS遭難事件の真相は?
- SOS遭難事件が起きた場所
- 北海道大雪山系
- 金庫岩とニセ金庫岩があり迷いやすい
- SOS遭難事件の概要
- 1989年7月24日に起きた事件
- 登山で行方不明になった男性2名を捜索
- 登山ルートから外れた場所で「SOS」の文字を発見
- 行方不明者2名を無事発見
- 発見された2名は「SOS」の文字を知らなかった
- 再びSOS付近で捜査開始
- 人骨が発見される
- 動物に噛まれた痕があった
- 男性の声が入ったカセットテープも発見される
- 当初人骨は女性の骨とされた
- 再鑑定で男性の骨と判明
- SOS遭難事件で見つかったテープの内容
- 男性が大きな声でSOSと叫ぶ声
- 自分の居場所を伝える声
- SOS遭難事件で発見された人骨の身元
- 1984年7月に遭難した愛知県出身の男性
- 当時の年齢は25歳で血液型はA型と判明
- アニメファンと思われる
- SOS遭難事件の不思議
- 衰退しているはずの体でSOSの文字を作れたのはなぜか
- SOS文字を作る重労働をしながら脱出しなかったのはなぜか
- SOS文字の発見が遅れたのはなぜか
- 音声テープに残された内容と死体の場所に違いがあるのはなぜか
- SOS遭難事件と似ている事件
- 2012年にロシアで起きた遭難事件
- 男女3人がSOS文字を作る
- 遭難から5日で救助された
- SOS遭難事件の真相は迷宮入り
行方不明になっていた男性たちを救助したことにより終わったかに見えた事件ですが、実は遭難者たちはSOSの文字とは全く関わりがなかったことが、のちに判明します。
北海道警察はSOSの文字が遭難者たちの手によって作られたものだと思い込んでいました。しかし、二人に文字のことを尋ねると、まさかの「知らない」という答えが返ってきてしまったのです。
吃驚すると同時に事態は一変してしまいました。彼らが文字のことを知らないとなると、SOSの文字を作った人が別にいるということです。つまり、他にも遭難者がいる可能性があるという現実を北海道警察は突き付けられてしまったのです。
北海道警察はSOSの文字が遭難者たちの手によって作られたものだと思い込んでいました。しかし、二人に文字のことを尋ねると、まさかの「知らない」という答えが返ってきてしまったのです。
吃驚すると同時に事態は一変してしまいました。彼らが文字のことを知らないとなると、SOSの文字を作った人が別にいるということです。つまり、他にも遭難者がいる可能性があるという現実を北海道警察は突き付けられてしまったのです。
再びSOS付近で捜査開始
via pixabay.com
翌日、明るくなってから、北海道警察は再びSOSの文字の付近で捜索を開始しました。しかし、この時点で、北海道警察は他の登山客や観光客が旭岳で遭難したという報告を受けてはいませんでした。
それでも、北海道警察はあらゆる可能性を想定しなければいけませんでした。誰かが迷い込んでしまったのか、あるいは、かつて旭岳で行方不明となり遺体で発見された登山客が作ったのか、それとも行方不明となったままいまだに発見されていない誰かが作ったのかもしれない、と。
いたずらにしては手がかかりすぎている一方で、偶然の産物として処理するにはあまりにもはっきり助けてと訴えかけてくるSOSの文字を前に、北海道警察の捜索は手を緩めることなく進められていきました。
それでも、北海道警察はあらゆる可能性を想定しなければいけませんでした。誰かが迷い込んでしまったのか、あるいは、かつて旭岳で行方不明となり遺体で発見された登山客が作ったのか、それとも行方不明となったままいまだに発見されていない誰かが作ったのかもしれない、と。
いたずらにしては手がかかりすぎている一方で、偶然の産物として処理するにはあまりにもはっきり助けてと訴えかけてくるSOSの文字を前に、北海道警察の捜索は手を緩めることなく進められていきました。
人骨が発見される
via pixabay.com
捜索の結果、北海道警察はSOSの文字の付近に人骨を発見しました。現場には骨盤や大腿骨の破片が散乱していましたが、原形はほとんどない状態でした。
北海道警察は骨を収容し、鑑定に回しました。現場付近からは人骨以外にも遺留品が見つかっており、これと行方不明者リストを照らし合わせて、身元の割り出しを急ぎました。
その結果、北海道警察は、この人骨の身元を1984年に遭難したまま行方不明となっていた愛知県のA型の男性と特定しました。
北海道警察は骨を収容し、鑑定に回しました。現場付近からは人骨以外にも遺留品が見つかっており、これと行方不明者リストを照らし合わせて、身元の割り出しを急ぎました。
その結果、北海道警察は、この人骨の身元を1984年に遭難したまま行方不明となっていた愛知県のA型の男性と特定しました。
動物に噛まれた痕があった
via pixabay.com
発見された人骨には動物に噛まれた痕もあったといいます。北海道ではかつて、三毛別羆事件という、日本史上最悪な被害を出したクマによる獣害が起きています。知っている人も多いのではないでしょうか。
このクマは通常の羆よりはるかに大きく、前足を一振りするだけでいともたやすく人間の命を奪えるほど殺傷力を持っていました。しかも、このクマは人間の女を特に好んで、生きたまま食べたといいます。
考えただけでもゾッとする話です。人骨にあった噛み痕が何の動物によるものかは分かりませんが、もし、噛まれたのが生前だったとしたら、その苦痛は計り知れるものではありません。
このクマは通常の羆よりはるかに大きく、前足を一振りするだけでいともたやすく人間の命を奪えるほど殺傷力を持っていました。しかも、このクマは人間の女を特に好んで、生きたまま食べたといいます。
考えただけでもゾッとする話です。人骨にあった噛み痕が何の動物によるものかは分かりませんが、もし、噛まれたのが生前だったとしたら、その苦痛は計り知れるものではありません。
男性の声が入ったカセットテープも発見される
via pixabay.com
人骨が発見された現場付近ではカセットテープも発見されました。カセットテープには男性の声が残されており、それを聞いた北海道警察は、人骨の性別を男性と判断して身元を特定しました。
しかし、このテープこそがこの事件の謎でもあるのです。詳細につきましては、SOS遭難事件で見つかったテープの内容のところで詳しく解説しています。
北海道警察は行方不明者リストとカセットテープの声をもとに身元を特定したわけですが、ここでまた事態は思わぬ方向に展開してしまいます。なぜなら、人骨の鑑定結果が警察の判断を覆してしまったからです。
しかし、このテープこそがこの事件の謎でもあるのです。詳細につきましては、SOS遭難事件で見つかったテープの内容のところで詳しく解説しています。
北海道警察は行方不明者リストとカセットテープの声をもとに身元を特定したわけですが、ここでまた事態は思わぬ方向に展開してしまいます。なぜなら、人骨の鑑定結果が警察の判断を覆してしまったからです。
当初人骨は女性の骨とされた
via pixabay.com
人骨は旭川医科大学で鑑定されました。そして、鑑定の結果、発見された人骨は女性の骨であり、血液型はO型とされました。警察が特定した人物とは性別も血液型も違っていたのです。
これを受けた北海道警察は捜査に誤りがあったのではないかと混乱してしまいます。一変、二変する事件の内容に、報道関係もまた混乱を来たしました。
そして、旭岳に入ったのは男性だけではなく女性もいたのではないかという憶測も流れ出し、北海道警察は再度現場付近の捜索を行いました。しかし、依然として骨は一人分だけであり、女性のものと思われる遺留品も見つかりませんでした。
これを受けた北海道警察は捜査に誤りがあったのではないかと混乱してしまいます。一変、二変する事件の内容に、報道関係もまた混乱を来たしました。
そして、旭岳に入ったのは男性だけではなく女性もいたのではないかという憶測も流れ出し、北海道警察は再度現場付近の捜索を行いました。しかし、依然として骨は一人分だけであり、女性のものと思われる遺留品も見つかりませんでした。
再鑑定で男性の骨と判明
via pixabay.com
捜査の結果、女性と裏付けるものが何も発見されなかったことから、旭川医科大学で人骨の再鑑定を行うことになりました。そして、再鑑定の結果、最初の鑑定が誤りであることが分かりました。
何とも人騒がせな出来事ですが、人骨は男性のもので、血液型はA型と判明しました。これで、北海道警察が当初特定した人物と鑑定結果が一致したことで、この事件は一応の解決を見たとされています。
しかし、この事件はいまだに解明されていない点が多くあります。そのため、この事件が未解決事件として扱われることが多いのもまた事実なのです。
何とも人騒がせな出来事ですが、人骨は男性のもので、血液型はA型と判明しました。これで、北海道警察が当初特定した人物と鑑定結果が一致したことで、この事件は一応の解決を見たとされています。
しかし、この事件はいまだに解明されていない点が多くあります。そのため、この事件が未解決事件として扱われることが多いのもまた事実なのです。
SOS遭難事件で見つかったテープの内容
via pixabay.com
カセットテープはSOSの文字があった場所からおよそ100メートル離れたところで発見されました。カセットテープは全部で4本あり、そのうちの1本に亡くなった男性の声が録音されていました。
このカセットテープに録音された男性の声はYouTubeで配信されていますので、興味のある方は検索してみてください。ただし、声は非常に生々しく、耳に残りますので、苦手な方はやめておいた方がいいでしょう。
文字では伝わりにくいですが、カセットテープにどのような内容が録音されていたのかについて、詳しくまとめてみましたので、実際に声を聞くのは気が引けるという方はこちらをご覧ください。
このカセットテープに録音された男性の声はYouTubeで配信されていますので、興味のある方は検索してみてください。ただし、声は非常に生々しく、耳に残りますので、苦手な方はやめておいた方がいいでしょう。
文字では伝わりにくいですが、カセットテープにどのような内容が録音されていたのかについて、詳しくまとめてみましたので、実際に声を聞くのは気が引けるという方はこちらをご覧ください。
男性が大きな声でSOSと叫ぶ声
via pixabay.com
カセットテープには助けを求める男性の声が録音されていました。その声は大きく、まるで叫んでいるようでした。その内容については、下記に引用しています。
遺留品のカセットテープレコーダーには遭難した男性と見られる人物の叫び声で次のような内容が吹き込まれていた。「がーけーのーうーえーでー身動きとれずー。エースーオーエースー(SOS)。たーすーけーてーくーれー。がーけーのーうーえーでー身動きとれずー。エースーオーエースー。たーすーけーてーくーれー。場所は初めにヘリに会ったところー。ササ深く上へは行けないー。こーこーから吊り上げてくれー」(2分17秒。中断二度あり)。
男性はなぜ大声で録音したのでしょうか。真相は闇の中ですが、一説には大きな声で録音したものを大音量で再生することで、実際に叫ぶよりもさらに大きい声で助けを求めることができるので、救助隊が気づきやすいと判断したのではないかと言われています。
自分の居場所を伝える声
via pixabay.com
亡くなった男性は「崖の上で身動きが取れない」と言っており、「場所は最初にヘリに会ったところ」とも言っています。このことから男性が助けを求めて自分がどこにいるのかを伝えようとしていたことが分かります。
また、男性がなぜ叫ぶような大きな声でこれを録音したのかについても、男性が「ヘリに会った」と言っていることから、ヘリを見た男性が助けを求めた際に偶然録音されたのではないかと言われています。
もし、山で遭難した時に上空を飛ぶヘリコプターを見つけたらどうしますか?ヘリコプターに向かって両手を大きく振りながら叫ぶのではないでしょうか。男性もまた同じことをしたのだとしたら、激しく動いたことによりバッグの中に入っていたカセットテープレコーダーの録音スイッチが偶然入ったと考えることもできるのではないでしょうか。
また、男性がなぜ叫ぶような大きな声でこれを録音したのかについても、男性が「ヘリに会った」と言っていることから、ヘリを見た男性が助けを求めた際に偶然録音されたのではないかと言われています。
もし、山で遭難した時に上空を飛ぶヘリコプターを見つけたらどうしますか?ヘリコプターに向かって両手を大きく振りながら叫ぶのではないでしょうか。男性もまた同じことをしたのだとしたら、激しく動いたことによりバッグの中に入っていたカセットテープレコーダーの録音スイッチが偶然入ったと考えることもできるのではないでしょうか。
SOS遭難事件で発見された人骨の身元
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