目次
- エリサ・ラム事件とは
- エリサ・ラム事件の不可解な謎
- エレベーターでの奇妙な行動は何を意味するのか?
- なぜエレベーターの扉が閉まらなかったのか?
- どうやって貯水タンクのある屋上に行ったのか
- エリサ・ラムとはどんな人物だったのか
- セシル・ホテルで起きた事件
- ブラック・ダリア事件
- ゴールディー・オズグッド殺人事件
- 「ナイトストーカー」リチャード・ラミレス
- 「ウィーンの絞殺魔」ジャック・ウンターヴェーゲル
- 「自殺ホテル」という悪名
- 事件がポップカルチャーに与えた影響
- ドラマ「キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き」
- ドラマ「殺人を無罪にする方法」
- 映画「仄暗い水の底から」との奇妙な一致
- エリサ・ラム事件と映画「仄暗い水の底から」の共通点
- 精神疾患を持っている
- エレベーターで起こる怪奇現象
- マンション・ホテルという建物の貯水槽
- そもそも霊は実在するのか?
- 心霊ブームの端緒となったフォックス姉妹の「ハイズヴィル事件」
- 心霊写真のトリック
- 幽霊は脳が見せる錯覚?
- なぜ人々は心霊現象に魅せられるのか?
- エリサ・ラム事件には他にも色々な考察がある
- 自殺説
- 他殺説
- 本当に奇妙なのは「事件」にしたがる人々?
via pixabay.com
二重露出は1コマに複数の画像を移す技術であり、コマ送りせずに何度も露光するだけで簡単にできる技術です。近年は、二重露出のような古典的な技術だけでなく、フォトショップのような画像編集ソフトによって心霊写真を作成することもできます。
また、意図的に心霊写真を撮ろうとしなくとも、光などの偶然の作用によって心霊写真のようになってしまうことも多いため、不思議な写真を安易に心霊現象だと決めつけないようにした方がよいでしょう。
また、意図的に心霊写真を撮ろうとしなくとも、光などの偶然の作用によって心霊写真のようになってしまうことも多いため、不思議な写真を安易に心霊現象だと決めつけないようにした方がよいでしょう。
幽霊は脳が見せる錯覚?
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幽霊を見たと証言する人の多くは、決して嘘をついているわけではなく、非常にリアルな錯覚ではないかという指摘があります。
スイス連邦工科大学の研究者が行った実験によると、てんかん(脳細胞の異常な神経活動で特徴的な発作が起こる病気)患者の脳を研究したところ、脳の主要な部位の混乱によって誰も存在しない場所に誰かが存在しているかのように感じられるという結果が出ました。
このような現象は脳に障害を持っている人だけでなく、健常者に起こる可能性もあります。登山家や冒険家などが遭難した際に謎の第三者の存在を身近に感じる「サードマン現象」も脳が見せる錯覚ではないかと言われています。
スイス連邦工科大学の研究者が行った実験によると、てんかん(脳細胞の異常な神経活動で特徴的な発作が起こる病気)患者の脳を研究したところ、脳の主要な部位の混乱によって誰も存在しない場所に誰かが存在しているかのように感じられるという結果が出ました。
このような現象は脳に障害を持っている人だけでなく、健常者に起こる可能性もあります。登山家や冒険家などが遭難した際に謎の第三者の存在を身近に感じる「サードマン現象」も脳が見せる錯覚ではないかと言われています。
なぜ人々は心霊現象に魅せられるのか?
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ここまで解説してきた通り、心霊現象はほとんどが根拠のないものであり、おおよそ科学的に証明できることではありません。しかし、これだけ科学が進歩した現在でも、心霊ブームが衰えを見せることはありません。
日本人の心霊に対する認識を表す興味深い調査があります。NHKは日本人の「死後の世界」に対する意識調査を定期的に行っています。
調査によると、1983年に死後の世界を信じると答えた人は11.7パーセント、その後1998年には9.7パーセントまで下がりますが、2008年の調査では14.6パーセントまで上がっています。
日本人の心霊に対する認識を表す興味深い調査があります。NHKは日本人の「死後の世界」に対する意識調査を定期的に行っています。
調査によると、1983年に死後の世界を信じると答えた人は11.7パーセント、その後1998年には9.7パーセントまで下がりますが、2008年の調査では14.6パーセントまで上がっています。
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NHKの調査結果に対してはさまざまな解釈がなされていますが、日本の景気との関連が指摘されており、景気が良くなると人々の関心が死後の世界に向かいやすいという傾向があります。
心霊ブームは好景気によるものだと決めつけることはできませんが、バブル景気の頃は数値が高くなり、その後就職氷河期の時代に入ると低くなり、そこから徐々に上がってきていることは事実です。
いずれにせよ、科学が進歩して心霊現象が否定されたとしても、人々の心霊に対する関心は今後も簡単になくなることはないでしょう。
心霊ブームは好景気によるものだと決めつけることはできませんが、バブル景気の頃は数値が高くなり、その後就職氷河期の時代に入ると低くなり、そこから徐々に上がってきていることは事実です。
いずれにせよ、科学が進歩して心霊現象が否定されたとしても、人々の心霊に対する関心は今後も簡単になくなることはないでしょう。
エリサ・ラム事件には他にも色々な考察がある
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エリサ・ラム事件に対する警察の捜査結果はあくまで事故ですが、他にもさまざまな考察があります。以下で事故説以外の主な説を取り上げて解説します。
自殺説
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エリサ・ラム事件は事件当初から、事故ではなく自殺したのではないかという意見がありました。ラムが精神障害を患っており人生に悩んでいたことや、セシル・ホテルで過去に自殺が多発していたことが理由です。
しかし、家族によると、ラムは確かに精神障害の影響でふさぎ込むことはあったものの、希死念慮を口にしたり実際に自殺を試みたりしたことは、過去に一度もないということです。
しかし、家族によると、ラムは確かに精神障害の影響でふさぎ込むことはあったものの、希死念慮を口にしたり実際に自殺を試みたりしたことは、過去に一度もないということです。
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また、セシル・ホテルで自殺が多発していたのは昔の話であり、現在のセシル・ホテルでは自殺はほとんど起きていません。警察も自殺説を早々に退けています。
セシル・ホテル宿泊時に衝動的に自殺を試みた可能性も考えられくはありませんが、現在では、自殺説を主張する人は少なくなっています
セシル・ホテル宿泊時に衝動的に自殺を試みた可能性も考えられくはありませんが、現在では、自殺説を主張する人は少なくなっています
他殺説
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ラムは事故でもなければ自殺でもなく、何者かによって殺されたとする他殺説も根強く存在しています。他殺説の主な根拠は、ラムがエレベーター内で何かに追われているような仕草をしていたことや、遺体に性的暴行の形跡があったとする情報があることなどです。
しかし、先に解説した通り、エレベーター内でのラムの行動は、エレベーターの動作やラムの精神疾患である程度説明できます。
しかし、先に解説した通り、エレベーター内でのラムの行動は、エレベーターの動作やラムの精神疾患である程度説明できます。
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また、ラムの遺体に性的暴行時にできたかのような傷があったことは事実ですが、専門家は、遺体の腐敗によって起こり得る傷であり、性的暴行の証拠とは言えないと述べています。
現状ではラムが何者かに殺された可能性は低く、新たな証拠や証言が出てこない限り、事故説が最も有力であることは疑い得ません。
現状ではラムが何者かに殺された可能性は低く、新たな証拠や証言が出てこない限り、事故説が最も有力であることは疑い得ません。
本当に奇妙なのは「事件」にしたがる人々?
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エリサ・ラム事件には確かに奇妙な点があるものの、警察の見解である事故説で十分説明可能です。しかし、ラムの死から6年もの年月が経過した現在もさまざまな憶測が飛び交っており、未解決事件であるかのような扱いを受けています。
エリサ・ラム事件がここまで大きな注目を集めた最も大きな原因は、監視カメラの映像がインターネットで拡散され、次々と身勝手な解釈が生まれたことです。本当に奇妙なのは事件そのものではなく、ラムの死を「事件」にしたがる人々なのかもしれません。
エリサ・ラム事件がここまで大きな注目を集めた最も大きな原因は、監視カメラの映像がインターネットで拡散され、次々と身勝手な解釈が生まれたことです。本当に奇妙なのは事件そのものではなく、ラムの死を「事件」にしたがる人々なのかもしれません。
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