目次
- エリサ・ラム事件とは
- エリサ・ラム事件の不可解な謎
- エレベーターでの奇妙な行動は何を意味するのか?
- なぜエレベーターの扉が閉まらなかったのか?
- どうやって貯水タンクのある屋上に行ったのか
- エリサ・ラムとはどんな人物だったのか
- セシル・ホテルで起きた事件
- ブラック・ダリア事件
- ゴールディー・オズグッド殺人事件
- 「ナイトストーカー」リチャード・ラミレス
- 「ウィーンの絞殺魔」ジャック・ウンターヴェーゲル
- 「自殺ホテル」という悪名
- 事件がポップカルチャーに与えた影響
- ドラマ「キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き」
- ドラマ「殺人を無罪にする方法」
- 映画「仄暗い水の底から」との奇妙な一致
- エリサ・ラム事件と映画「仄暗い水の底から」の共通点
- 精神疾患を持っている
- エレベーターで起こる怪奇現象
- マンション・ホテルという建物の貯水槽
- そもそも霊は実在するのか?
- 心霊ブームの端緒となったフォックス姉妹の「ハイズヴィル事件」
- 心霊写真のトリック
- 幽霊は脳が見せる錯覚?
- なぜ人々は心霊現象に魅せられるのか?
- エリサ・ラム事件には他にも色々な考察がある
- 自殺説
- 他殺説
- 本当に奇妙なのは「事件」にしたがる人々?
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ドラマの第1期にエリサ・ラム事件から着想されたと思われるエピソードがあります。1期の最初に失踪した女子学生が、実は殺害されていたことが後に明らかになりますが、少女の遺体は社交クラブ会館の屋上の貯水槽に隠されていたという点が事件と酷似しています。
また、少女の遺体が発見されたきっかけが会館の水が出づらくなったことに対する調査である点は、明らかにエリサ・ラム事件を意識していることがうかがえます。
また、少女の遺体が発見されたきっかけが会館の水が出づらくなったことに対する調査である点は、明らかにエリサ・ラム事件を意識していることがうかがえます。
映画「仄暗い水の底から」との奇妙な一致
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「仄暗い水の底から」とは、2002年に公開された日本のホラー映画です。原作は「リング」「らせん」などのホラー小説で知られる鈴木光司、監督は鈴木の小説を映画化した「リング」で有名な中田秀夫です。
映画のあらすじは大体次のようなものです。夫との離婚調停中である主人公、松原淑美は娘の郁子と共にマンションに引っ越します。不気味な雰囲気のマンションでしたが、住心地は悪くなく、新生活にそれなりに満足していました。
しかし、蛇口から出る水に髪の毛が混じるなどの怪現象が起こり、淑美はマンションでの生活に恐怖を感じ始めます。やがて淑美が住んでいる部屋の真上の部屋に、2年前に行方不明になった美津子という少女が住んでいたことが発覚し、淑美は美津子の影に怯えるようになる、というストーリーです。
映画のあらすじは大体次のようなものです。夫との離婚調停中である主人公、松原淑美は娘の郁子と共にマンションに引っ越します。不気味な雰囲気のマンションでしたが、住心地は悪くなく、新生活にそれなりに満足していました。
しかし、蛇口から出る水に髪の毛が混じるなどの怪現象が起こり、淑美はマンションでの生活に恐怖を感じ始めます。やがて淑美が住んでいる部屋の真上の部屋に、2年前に行方不明になった美津子という少女が住んでいたことが発覚し、淑美は美津子の影に怯えるようになる、というストーリーです。
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この映画は後に「ダーク・ウォーター(Dark Water)」というタイトルでハリウッドでリメイクされており、世界的なジャパニーズ・ホラーブームのさきがけになりました。
この映画の一部の設定がエリサ・ラム事件と酷似しています。「仄暗い水の底からは」は2002年、「ダーク・ウォーター」は2005年と事件よりも早い公開であったことから、奇妙な偶然の一致として話題になりました。
この映画の一部の設定がエリサ・ラム事件と酷似しています。「仄暗い水の底からは」は2002年、「ダーク・ウォーター」は2005年と事件よりも早い公開であったことから、奇妙な偶然の一致として話題になりました。
エリサ・ラム事件と映画「仄暗い水の底から」の共通点
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エリサ・ラム事件と「仄暗い水の底から」には、具体的にどのような共通点があるのでしょうか? 以下で事件と映画の主な共通点を取り上げて解説します。なお、以下の解説は映画の重要なネタバレを含みます。
精神疾患を持っている
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「仄暗い水の底から」の主人公、松原淑美は精神疾患を持っているという設定です。淑美は以前、出版社の校閲を担当しており、仕事で接した小説の残酷な内容にショックを受けて精神科に通院していたという過去があります。
劇中でも離婚調停中の夫から精神的に不安定であることを非難されて取り乱すシーンがあります。エリサ・ラム事件のエリサも精神疾患を持っていたことは、先に解説した通りです。
主人公の精神疾患がストーリーの骨幹に関わっているわけではありませんが、エリサ・ラム事件との類似点としてよく取り上げられています。
劇中でも離婚調停中の夫から精神的に不安定であることを非難されて取り乱すシーンがあります。エリサ・ラム事件のエリサも精神疾患を持っていたことは、先に解説した通りです。
主人公の精神疾患がストーリーの骨幹に関わっているわけではありませんが、エリサ・ラム事件との類似点としてよく取り上げられています。
エレベーターで起こる怪奇現象
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映画では、ラスト近くで起きるエレベーターでの怪奇現象が大きな見どころの1つです。さまざまな怪奇現象に見舞われた主人公は、自分の娘を抱きかかえてエレベーターに乗って逃げようとしますが、なぜかエレベーターが途中で止まってしまいます。
エレベーターの窓から見える自分の部屋を見ると、ドアから抱きかかえているはずの自分の娘が出てきます。主人公がゆっくりと自分が抱いているはずの娘に目をやると、幽霊の美津子だったというのが、この映画最大の恐怖シーンです。
エリサ・ラム事件と比べるとかなりオカルト色が強くなっていますが、「動かなくなるエレベーター」という点は、事件と共通しています。
エレベーターの窓から見える自分の部屋を見ると、ドアから抱きかかえているはずの自分の娘が出てきます。主人公がゆっくりと自分が抱いているはずの娘に目をやると、幽霊の美津子だったというのが、この映画最大の恐怖シーンです。
エリサ・ラム事件と比べるとかなりオカルト色が強くなっていますが、「動かなくなるエレベーター」という点は、事件と共通しています。
マンション・ホテルという建物の貯水槽
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映画と事件の最大の共通点は、建物の貯水槽がキーポイントになっていることです。映画で幽霊となって登場する美津子は、建物の屋上にある貯水槽に鞄を落としてしまい、鞄を取ろうとして貯水槽をのぞんきこんだときに誤って転落、そのまま溺死したという設定です。
屋上の貯水槽で亡くなったという点はエリサ・ラム事件と全く同じです。また、劇中で蛇口から髪の毛の束が出てくるという怪奇現象が起こって主人公を恐怖に陥れますが、このシーンはエリサラム事件が発覚するきっかけとなったホテルの水道の異常を彷彿とさせます。
「仄暗い水の底から」はタイトル通り、水の描写が印象的なホラー映画ですが、この点がエリサラム事件との大きな共通点になっているのです。
屋上の貯水槽で亡くなったという点はエリサ・ラム事件と全く同じです。また、劇中で蛇口から髪の毛の束が出てくるという怪奇現象が起こって主人公を恐怖に陥れますが、このシーンはエリサラム事件が発覚するきっかけとなったホテルの水道の異常を彷彿とさせます。
「仄暗い水の底から」はタイトル通り、水の描写が印象的なホラー映画ですが、この点がエリサラム事件との大きな共通点になっているのです。
そもそも霊は実在するのか?
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エリサ・ラム事件には現在もさまざまな憶測があり、中には霊的な存在が関わっているというにわかには信じがたい主張をする人もいます。このような奇妙な事件の背後に霊の存在を見る人がいるのは、エリサ・ラム事件だけではありません。
そもそも霊は実在するのでしょうか? 以下で霊の存在や霊と社会の関わりの歴史について解説します。
そもそも霊は実在するのでしょうか? 以下で霊の存在や霊と社会の関わりの歴史について解説します。
心霊ブームの端緒となったフォックス姉妹の「ハイズヴィル事件」
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心霊現象と呼ばれる超常現象が注目されるようになったきっかけは、19世紀のアメリカで霊と交流できると主張し、霊能力者として有名になったフォックス姉妹(フォックス家の三姉妹のうち、次女のマーガレッタと三女のケティ)が関わった「ハイズヴィル事件」です。
事件の発端となったのは、1847年に一家がニューヨークの村、ハイズヴィルに引っ越したことです。翌年の1948年に姉妹の部屋から奇妙な音(後にオカルトの世界で「ラップ音」と呼ばれることになる)がするようになり、音に悩まされた姉妹が霊との交流を試みて成功したという事件です。
後に霊との交流には加わっていなかった長女のレアの指導の元で姉妹はパフォーマンスを行って有名になり、全米中で心霊ブームを巻き起こしました。
事件の発端となったのは、1847年に一家がニューヨークの村、ハイズヴィルに引っ越したことです。翌年の1948年に姉妹の部屋から奇妙な音(後にオカルトの世界で「ラップ音」と呼ばれることになる)がするようになり、音に悩まされた姉妹が霊との交流を試みて成功したという事件です。
後に霊との交流には加わっていなかった長女のレアの指導の元で姉妹はパフォーマンスを行って有名になり、全米中で心霊ブームを巻き起こしました。
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しかし、1888年に次女のマーガレッタが心霊現象はイカサマであったことを告白します。ラップ音は足の関節を使って鳴らしていことを暴露し、お金のためにパフォーマンスをしていたと証言したのです。
後にお金に困った姉妹は告白を撤回して再び心霊パフォーマンスを行うようになりますが、現在ではフォックス姉妹のパフォーマンスはトリックだというのが通説です。
後にお金に困った姉妹は告白を撤回して再び心霊パフォーマンスを行うようになりますが、現在ではフォックス姉妹のパフォーマンスはトリックだというのが通説です。
心霊写真のトリック
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心霊現象として各所で真っ先にに取り上げられるのが、心霊写真です。写真技術が生まれたばかりの19世紀後半から心霊写真と呼ばれるものが存在しており、非常に長い歴史を持っています。
「そこにないはずの人や物が写る」という奇妙な現象は人々の想像力をかき立てきましたが、実は心霊写真のほとんどはトリックで撮影可能です。
19世紀にフランスの写真家、エドゥアール・ピュゲーが心霊写真の撮影に成功したとして話題を集め、その後の心霊写真ブームの端緒となりましたが、後に「二重露出」という技術を使って撮影したイカサマだったことが分かっています。
「そこにないはずの人や物が写る」という奇妙な現象は人々の想像力をかき立てきましたが、実は心霊写真のほとんどはトリックで撮影可能です。
19世紀にフランスの写真家、エドゥアール・ピュゲーが心霊写真の撮影に成功したとして話題を集め、その後の心霊写真ブームの端緒となりましたが、後に「二重露出」という技術を使って撮影したイカサマだったことが分かっています。
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