目次
- 時代に伴って意味が変わってきた
- よく聞く貴様の意味
- 親しい人や目下に人に対して
- 罵る時に使う
- 昔は目上の人に対しても使っていた
- 漢字から読み解く貴様の意味
- 貴様の「貴」は「貴い(とうとい)」という意味
- 敬意を払った言葉であった
- 貴様は口語ではなく文章で使われていた
- 貴様という言葉は元々口頭で使われていない
- 口頭で使われるようになったのは近世後期あたりから
- 「貴様」が誤用されるようになってしまった経緯
- 庶民の勘違いから生じた
- 「貴様」の価値が落ちてしまった
- 貴様の意味が、曲解されてしまった理由
- 現在の貴様の意味
- 相手を罵るための言葉となってしまった
- 現代の日本における「貴様」
- 相手を罵るような言葉でしか使えない
- 怒っていると思わせてしまう
- もう上司には使えない
- 上司も部下には使えない
- 文語でも書けない
- 二次元ではよく聞く言葉
- 九州では意外と使われている
- 「きさん」という方言
- 「お前」も「貴様」と同じように曲解された
- お前も実は時代が進むにつれて曲解されてしまった
- 元々は仏さんや神様などを敬っていた言葉
- 現在でも”おんまえ””みまえ”として使われている
- こちらも江戸初期までは、良い意味で使われていた
- 貴様と似た意味の二人称と意味が変わった二人称など
- 「手前(てめぇ)」の使い方
- 「君」も親しい人や目下に人に
- 「あなた」の種類
- 関西でよく使われる「自分」
- 時代劇や舞台で使われる「おんどりゃ」
- あんた
- 時代とともに言葉は変化していく
「貴様」は戦国時代においては、武家や貴族同士の書簡の中だけに使用されていた言葉でありました。物騒な時代でありますし、相手を敬う構えを持つ言葉は、防衛においても重要な役割を負っていたこととでしょう。
時が流れ、江戸時代においては口語としても徐々に使用がみられるようになりました。このときにはまだ相手を敬う言葉として使用されたようですが、戦国時代に比べると相手への敬意の意味合いは薄れていったようであります。
時が流れ、江戸時代においては口語としても徐々に使用がみられるようになりました。このときにはまだ相手を敬う言葉として使用されたようですが、戦国時代に比べると相手への敬意の意味合いは薄れていったようであります。
口頭で使われるようになったのは近世後期あたりから
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明治時代になると「貴様」は主に軍隊での使用がみられるようになりました。ここでは同僚や目下の者に対し「貴様」と呼称しました。
上官に対しての使用がみられないのは、「将軍」や「隊長」などのそれぞれの肩書きを呼称する為であったのですが、そのことが「貴様」の敬いの意味をより堕とすものとなりました。
そして、昭和時代においての「貴様」は目下の者に使用する言葉というイメージが更に高まり、軍隊だけではなく庶民の間にも口語として拡がっていったのであります。
上官に対しての使用がみられないのは、「将軍」や「隊長」などのそれぞれの肩書きを呼称する為であったのですが、そのことが「貴様」の敬いの意味をより堕とすものとなりました。
そして、昭和時代においての「貴様」は目下の者に使用する言葉というイメージが更に高まり、軍隊だけではなく庶民の間にも口語として拡がっていったのであります。
「貴様」が誤用されるようになってしまった経緯
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上記で申し上げた通り、時代の移り変わりから少しずつ敬いの意味合いが薄れていったことが大きな要因と言えるのですが、「貴様」を品位のない言葉としてしまったのは、庶民の勘違いによるものであります。
「貴様」が軍隊で使用されるということは、当然のことながら、庶民に「貴様」という言葉が伝わるということであり、軍隊の使用法は庶民が使用する上での根幹となるものであります。それが、大きな誤りとなり、元々の意味合いとは真逆の位置に「貴様」は追いやられたのです。
「貴様」が軍隊で使用されるということは、当然のことながら、庶民に「貴様」という言葉が伝わるということであり、軍隊の使用法は庶民が使用する上での根幹となるものであります。それが、大きな誤りとなり、元々の意味合いとは真逆の位置に「貴様」は追いやられたのです。
庶民の勘違いから生じた
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昭和時代の軍隊で専ら下位の者に使用される「貴様」は、その敬いの意味などまるで伝わらず、むしろ相手を蔑む意味合いを兵士達に与えました。そのようなイメージが当然ながら庶民に継承されてしまったのです。
そこから、親しき者の間や目下に対しての荒っぽい呼び方としての「貴様」になり、相手を蔑む意味合いでも用いるようになったのであります。以後、目上の者に使用しようものならば、相手の怒りを買うほどの言葉となってしまったのです。
そこから、親しき者の間や目下に対しての荒っぽい呼び方としての「貴様」になり、相手を蔑む意味合いでも用いるようになったのであります。以後、目上の者に使用しようものならば、相手の怒りを買うほどの言葉となってしまったのです。
「貴様」の価値が落ちてしまった
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今でも「貴様」の字面や「きさま」という音には品位を感じる響きがあります。戦国時代などの過去においては、それはとても顕著であったことでしょう。それらの時代を舞台とした作品などでの使用は美しくもあります。
加えて、明治時代を舞台にした作品で、その中の軍隊で使用される様は、身が引き締まるような印象を感じ取ることができます。そう言った意味では「貴様」は時代を写し取った魅力的な言葉であります。
現在でも使用される「貴様」は確かに品位が下がってしまっていますが、庶民に愛されてきたことを考えると貴重な存在であるとも言えます。
加えて、明治時代を舞台にした作品で、その中の軍隊で使用される様は、身が引き締まるような印象を感じ取ることができます。そう言った意味では「貴様」は時代を写し取った魅力的な言葉であります。
現在でも使用される「貴様」は確かに品位が下がってしまっていますが、庶民に愛されてきたことを考えると貴重な存在であるとも言えます。
貴様の意味が、曲解されてしまった理由
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「貴様」が誤った意味合いで使われるようになった根幹には、やはり、庶民に伝わり、使用される事が多くなったことがあるでしょう。愛されてどの身分でも日常的に使用されるようになると、品位が落ちてしまうのは致し方ないことなのであります。
「貴社」などビジネスシーンにおいての使用が主となる言葉は、今でも品位が落ちることはありませんが、時代の変容に合わせて変わりゆく可能性は十分にあり、それは今現在も進行中であります。言葉とは本当に難しいものであります。
「貴社」などビジネスシーンにおいての使用が主となる言葉は、今でも品位が落ちることはありませんが、時代の変容に合わせて変わりゆく可能性は十分にあり、それは今現在も進行中であります。言葉とは本当に難しいものであります。
現在の貴様の意味
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現代の「貴様」はほぼ使用することがないと言えるほどに、蔑みが強い言葉となっています。その上、「貴様」を使用する者の強気を表すものでもあり、威嚇という行動の一種となっています。
目上や見ず知らずの相手にこちらを使用すると言うことは、一触即発の状態であるということになります。そういった闘争をイメージする言葉は、本能的に男性の好むものの一つであり、よくない意味合いだからといって消え去ることはないという状況が現在であります。
目上や見ず知らずの相手にこちらを使用すると言うことは、一触即発の状態であるということになります。そういった闘争をイメージする言葉は、本能的に男性の好むものの一つであり、よくない意味合いだからといって消え去ることはないという状況が現在であります。
相手を罵るための言葉となってしまった
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「貴様」は「罵る」という意味合いが大きいものでありますが、その意味合いが薄いものとしては「お前」などもあり、「貴方」から変化した「アンタ」などもそれに当たります。
「貴様」ほどに品位が落ちてないとは言え、「お前」も「アンタ」も正式な場面においては粗雑としか取られないものであります。
ですが、そのような言葉の数々は、どれも相手を敬う言葉から始まったものであります。それを考慮に入れると、使用してきた人々の想いとしては、敵対する相手にも最低限の敬いを持つことを意識したものであり、日本人の心の表れと言えるものかもしれません。
「貴様」ほどに品位が落ちてないとは言え、「お前」も「アンタ」も正式な場面においては粗雑としか取られないものであります。
ですが、そのような言葉の数々は、どれも相手を敬う言葉から始まったものであります。それを考慮に入れると、使用してきた人々の想いとしては、敵対する相手にも最低限の敬いを持つことを意識したものであり、日本人の心の表れと言えるものかもしれません。
現代の日本における「貴様」
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現代の日本における「貴様」は使用できるシーンが限られており、日常生活での使用はまずありえません。それは、「貴様」が相手を侮辱する意味合いを持つものとなっているからです。
どのような人間関係においても相手を侮辱することは、いいものにはなりません。ビジネスシーンではもちろんのこと、プライベートにおいてもそれは例外ではありません。
「貴様」ほどに強い意味合いを持たない「お前」でさえ、現代の人々からは敬遠されがちであるのです。
どのような人間関係においても相手を侮辱することは、いいものにはなりません。ビジネスシーンではもちろんのこと、プライベートにおいてもそれは例外ではありません。
「貴様」ほどに強い意味合いを持たない「お前」でさえ、現代の人々からは敬遠されがちであるのです。
相手を罵るような言葉でしか使えない
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相手を罵るという機会は日常生活において、それほど多くはないでしょう。加えて、例えそのような場面に遭遇したとしても、相手に対してある程度の尊重を持たねば、返って自身が批判されかねません。ですから、「貴様」という言葉は使うべきではないのです。
「貴様」という言葉の低迷は今も進んでおり、一昔前ならばそれほどではなかったという印象をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。ですが、それは現代では通じぬものとなりつつあるのです。
「貴様」という言葉の低迷は今も進んでおり、一昔前ならばそれほどではなかったという印象をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。ですが、それは現代では通じぬものとなりつつあるのです。
怒っていると思わせてしまう
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