2019年7月22日 更新

奈良県月ヶ瀬村中学生殺人事件の動機や原因となった村の風習

奈良県で当時中学生だった浦久保充代さんが殺害された事件は、犯人が村八分にされていたことが原因だとして話題になりました。犯行の動機や村の風習、現在の月ヶ瀬村についてご紹介します。また犯人がどのような差別を受けていたのかについても見ていきましょう。

目次

Protection Of Minors Criminal - Free photo on Pixabay (498425)

犯行後は捜索活動に参加したりインタビューに答えたりしています。マスコミも地元住民も犯人であると疑っていましたが本人は事件への関与を否定していました。

犯行後の行動を具体的に見ていきましょう。

捜索活動に参加

Map Vacation Travel - Free photo on Pixabay (498428)

犯行後は村民1000人を動員した捜索活動に参加していました。当初から犯行を疑われていましたが堂々とした振る舞いでマスコミのインタビューにも答えています。

少女を知っているかとの問いに対して「同じ地区だから知っている。小学生の頃は通りがかりに車に乗せてあげたこともあった」と語りました。

犯行に使った車を修理・売却して隠蔽工作を行っていたことからも犯人ではないと印象付けるように活動していたのだとわかります。

マスコミとの接触事故

Newspaper News Media Print - Free photo on Pixabay (498430)

逮捕される前日にはマスコミとの間で車の接触事故を起こしています。マスコミを怒鳴り散らして身の潔白を主張する姿はテレビでも放映されました。

普段は事件が起きないようなのどかな村で起きた事件だったため、マスコミがこぞって村へ取材に来ていたのです。丘崎は捜査の段階から容疑をかけられていましたが決して逃げることはありませんでした。

痩せて髭面だった丘崎誠人はマスコミの格好の餌食となり追いかけ回されることになったのです。

犯人と被害者の関係性

Discovery Offender Crime - Free photo on Pixabay (498431)

犯人と被害者は同じ地区に住んでいて顔見知りでした。丘崎の家族が住んでいた家は被害者の祖父による計らいで借りれたものでした。

家主は貸し渋っていましたが当時民生委員をしていた被害者の祖父が口利きしてくれたのです。家賃は1万円でしたが風呂もトイレもないボロボロの家でした。

被害者が小学生の頃は素直に車に乗ってくれたと語っていることから、成長するにつれて村での丘崎誠人の立場を知り、近づかないようになったのだと言えます。

犯人の動機

Fist Strength Anger - Free photo on Pixabay (498433)

逮捕後もしばらくは犯行を否定していましたが後に事件を起こしたことを認めています。少女に声をかけた時に無視されたことや以前からの差別に対する怒りが犯行の理由でした。

少女の下着が引き裂かれていたことから強姦目的の可能性も疑われましたが裁判では否定されています。犯人の動機を詳しく見ていきましょう。

逮捕後の供述

Staircase Body Corpse - Free photo on Pixabay (498436)

逮捕後は犯行を否定していましたが8月1日から自供を始めます。事件を起こす前夜は滋賀県内のソープランドに行っていて、午前中に村へ戻ってきていました。

車を停めて仮眠を取った後に運転をしていたところ、被害者が歩いているのを見かけて「車に乗って行くか」と声をかけました。しかし被害者は呼びかけを無視して返事もせず、逃げるように歩き始めました。

親切心で声をかけたのに拒絶されたことや村で差別されている憎しみが交わって爆発してしまい、少女に車をぶつけてしまいます。

無視をされたことに対する怒り

Punch Fist Hand - Free photo on Pixabay (498438)

逮捕後には被害者に対して「断り方も知らない奴や。”もうすぐ家やからいいです”、くらいの言い方あるやろう」、「許さん、車を当てて連れ去ってやろう。これまでの恨みを晴らすええ機会や」と述べています。

村人から差別されるだけでなく少女からも拒絶されたことで怒りが爆発してしまったのだとされています。さらに「俺をよそ者やと思ってるから無視しよる。返事もしやがらん。嵩の者は俺を嫌っている。この女も一緒や」と語りました。

地元住民への怒りや復讐心

Anxiety Fear Mystic - Free photo on Pixabay (498440)

子どもの時から差別を受けていたため地元住民への憎しみを強く持っていました。供述では「俺や家族をよそ者扱いする村の人間、風習、しきたりがすべて嫌いだった」と述べました。

また「月ヶ瀬村の者が一人でもいなくなれば村の全員が心配して恨みがはらせる絶好の機械や、チャンスやと考えた」と語り、村への復讐心から犯行に至ったことがわかります。

「幼少の頃から貧しい家に育ち嵩地区の他の家と同レベルの生活をする事が出来なかった事に加え母親が文盲で、しかも父母の姓が異なるということで、他人とは異なるという認識を持っていた。」とも語りました。

強姦目的だった可能性

Hacker Kopûšon Light - Free photo on Pixabay (498445)

被害者のジャージが切り裂かれていたことから強姦目的だと疑われましたが、村への復讐心や怒りの方が強く、被害者は強姦の被害には遭っていません。

しかし供述で「てんご(いたずら)するつもりだった」と述べたため当初は強姦目的だった可能性もあります。「親切心を無視された腹立ちと、それまでよそ者として口では言い表すことのできない苦しみを受けてきたこと等が交差し、とにかく頭の中は爆発寸前のパニック状態であり、後先のことを考える余裕等なかった」と語りました。

事件の原因は村八分

Man Fishermen Nature - Free photo on Pixabay (498447)

事件の原因は村八分です。丘崎誠人の両親は丘崎が生まれる前から月ヶ瀬村に住んでいましたがずっと差別をされてきました。

丘崎ら子どもが誕生した後は子どもたちも差別の対象となり、小さい頃から村民には白い目で見られています。自宅は物置小屋のようなボロボロの家で区入りもさせてもらえませんでした。

受けていた差別について見ていきましょう。

村八分とは?

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