小平事件とは？昭和の連続強姦殺人事件の犯人の生い立ちとその判決

昭和に起こった連続強姦殺人事件

小平事件は太平洋戦争末期から終戦直後にかけて日本で起こった、連続強姦殺人事件です。犯人の小平義雄は7人もの女性を強姦したうえで殺害していますが、その手口の多くは食料確保の手段をちらつかせて連れ出すというもので、まさに戦時下の混乱を象徴するような事件と言えます。

この記事では、小平義雄が事件を起こしてから逮捕され、刑を受けるまでの経緯を書いていくと共に、これだけ凶悪な事件を起こした小平義雄の人物像などについて紹介していきます。

宮崎崎勤事件の概要や真相は？宮崎勤事件の生い立ちや事件のその後も - POUCHS（ポーチス）

20世紀最大の凶悪犯で、世間を賑わした小児愛凶悪殺人事件である宮崎勤事件をご存知でしょうか。昭和から平成にかけて幼女を誘拐殺人を繰り返した宮崎勤、その事件の概要や真相、宮崎勤の生い立ちや事件のその後について説明していきます。

小平事件の概要

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小平事件は今から70年以上前、1945年から1946年にかけて発生した連続強姦殺人事件です。東京を中心とした関東近辺で発生したこの事件は、犯人である小平義雄の苗字をとって、このような名前が付けられています。

食料や物品に乏しい戦時中や戦後の混乱期を悪用し、同様の手口で7人もの女性を強姦して殺害したとして逮捕された小平義雄は、公判で死刑判決を受け、1949年10月に刑に処されることとなりました。

ここではまず、この事件の概要から見ていくことにしましょう。

1年にわたり犯行を行う

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犯人の小平義雄は1945年5月25日、勤務先であった海軍衣糧廠において、女子寮に忍び込んで女子隊員を強姦したうえ殺害する事件を起こします。

この事件を皮切りに、1946年8月6日に17歳の女性を殺害した容疑で逮捕されるまでの1年間の間、小平は合計7人もの女性を強姦したうえ殺害しました。

小平が1年間もの間逮捕されずに犯行を繰り返すことができた背景には、戦争中であったため遺体が発見されることは珍しくなく、警察機構の機能も不十分といった戦時中の混乱があったと思われます。

犯人は小平義雄

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犯人の小平義雄は1905年、今の栃木県日光市に生まれました。小平は小学校卒業後に上京し、食料品店の店員や工場見習いといった仕事を経て、19歳の時に志願兵として横須賀海兵団に入隊。軍人となった小平は出兵先の中国各地で強姦を繰り返したといいます。

除隊後、小平は27歳の時に結婚しましたが、浮気した女性を妊娠させ、このことからトラブルとなった義父を殺害して服役しています。

恩赦を受け仮出所した小平は再婚しますが、その欲望には歯止めがきかず、その後一連の強姦殺人事件を起こすこととなりました。

小平は後に、「女は殺さねば言うことを聞かない。殺してからゆっくり楽しんでやろうと思うからです。普通のやり方より強姦の方がいいのです。自由になりますから。」と身勝手な犯行動機を語っており、その卑劣極まりない人間性が伺えます。

小平が起こした事件一覧

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出兵先の中国で女性を強姦することに快楽を覚え、凶悪な一面が解放されてしまった小平は、その後結婚や服役という経験を経ても、その異常性が改善されることはありませんでした。そして、欲望に駆られた小平は7人もの女性を強姦して殺害するという、まさに鬼畜の所業とも言える行為に走ります。

ここでは出所してから小平が起こした一連の事件について、犯行時の状況やその手口などを書いていき、小平義雄という男の異常性を見ていきます。

海軍衣糧の女子隊員を強姦殺人

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出所後に小平は再婚していますが、戦争も終局を迎える中で空襲が激化すると、妻と子を富山の実家に帰らせ、自身は働いていた海軍の衣糧廠に住み込むようになります。

1945年5月、この頃には地方に疎開する者も多く、衣糧廠の寮内にも人がほとんどいなかったと言います。そんな折、以前から小平が目を付けていた女性隊員の宮崎光子さんも、「郷里に帰ります」と、小平の元へあいさつに来ました。

寮内に人が少ないのを良いことに宮崎さんに関係を迫った小平ですが、断られたことに腹を立てて彼女の首を絞め、失神させます。小平はこの時、彼女の苦しむ顔を見て興奮し、射精したともいいます。

その後、宮崎さんが目を覚ますのを待ち強姦に及んだ小平は発覚を恐れて彼女を絞殺、遺体を防空壕に隠しました。遺体は6月に発見され、小平も聴取を受けますが、他の男性に嫌疑がかかった隙に退職し、真相は終戦間近の混乱もあってうやむやになりました。

東武鉄道新栃木駅にて女性を誘う

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1945年6月13日、栃木県内に食料の買い出しにきていた小平は、東武鉄道新栃木駅で電車を待っている際、石井ヨリさんという女性がタバコの火を借りに来たのを機に雑談をします。

会話をするうちに石井さんに欲情を覚えた小平は、「米を安く売ってくれる知り合いの農家があるから案内しよう」と言い、栃木県内にある山林に誘い出しました。さすがに怪しいと思った石井さんは逃げ出そうとしましたが、小平は飛び掛かって押し倒し、女性隊員を強姦した際と同じように首を絞めて失神させます。

小平は約30分後に目を覚ました彼女を強姦し、犯行を隠蔽するため再度首を絞めて殺害、現金やその他の所持品を奪って遺体は堀に投げ込みました。

渋谷駅で前回と同じ手口で犯行を行う

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1945年7月12日、妻子の疎開先である富山県に行くための乗車券を購入しようと渋谷駅で並んでいた際、たまたま並び合わせた中村光子さんに話しかけます。

雑談をした後、「食糧の買い出しができる農家があるから一緒に行かないか」と言って連れ出し、「近道を行く」と再び栃木県内の山林に連れ込んだところで突然首を絞めて失神させます。

その後目を覚ました中村さんは持っていた小刀で抵抗しますが、小平はこれを押さえつけ、再度失神させたうえで強姦します。さらには隠蔽のために、より強く彼女の首を絞め殺害、現金や腕時計、アルマイト製の弁当箱などを奪って逃走しました。

池袋駅で同様の手口で犯行を行う

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1945年7月15日、小平は池袋駅近辺の露店を見て回っていた際、食糧買い出しのために乗車券購入の列に並んでいた紺藤和子さんに話しかけ「一緒に買い出しに行こう」と誘います。

武蔵野線清瀬駅まで電車で移動した後、またしても「近道を行く」と言い、紺藤さんを人里離れた雑木林に連れ込み、「どうせこんな人気のない所まで来たのだ。俺の言うことを聞け」と脅迫し、強姦します。その後、身なりを整えていた紺藤さんの首を背後から絞めて殺害、現金と下駄一足を奪って逃走しました。

東京駅で同様の手口で犯行を行う

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