目次
- 昭和に起こった連続強姦殺人事件
- 小平事件の概要
- 1年にわたり犯行を行う
- 犯人は小平義雄
- 小平が起こした事件一覧
- 海軍衣糧の女子隊員を強姦殺人
- 東武鉄道新栃木駅にて女性を誘う
- 渋谷駅で前回と同じ手口で犯行を行う
- 池袋駅で同様の手口で犯行を行う
- 東京駅で同様の手口で犯行を行う
- 浅草雷門駅で同様の手口で犯行を行う
- 17歳少女を殺害
- 農家の案内が魅力的だった理由
- 逮捕までの経緯
- 7人目の被害者女性が発見された
- 被害者の母親と面識があったことから逮捕
- 他の事件の自供をした
- 裁判とその判決
- 7件が有罪、3件が無罪
- 公判での小平の発言
- 1948年に死刑判決
- 死刑当日の小平の発言
- 小平の生い立ち
- 海軍軍人となる
- 結婚後浮気相手を妊娠させる
- 義父を殺害し6人負傷の殺傷事件
- 第二小平事件
- 小平事件に似た犯行手口
- 強盗が目的であった
- 3つの殺人事件を起こした
- 判決は死刑
- この事件を元にした作品
- 続日本暴行暗黒史 暴虐魔
- 明治大正昭和 猟奇女犯罪史
- 許されない凶悪な犯罪
警察の取り調べを受けるうちに、小口は同様の手口で5人もの女性を殺害し、所持していた金品を奪ったことを自供しました。
それによると、最初の犯行は逮捕される前年の1946年11月13日、大宮駅近辺で買い出しに来ていた吉岡ひさのさんに声をかけ山林に誘い出して殺害。さらに、同年12月21日、大宮駅に買い出しに来ていた宮崎せんさんに話しかけて茨城県の山林に連れ出して殺害したとのことでした。また、その他2人についても同様の手口で殺害したということをほのめかしています。
その後、検察側は小口が自供した5件のうち、吉岡ひさのさん、宮崎せんさん、本橋あきさんに対しての強盗殺人の容疑で起訴することとなります。
それによると、最初の犯行は逮捕される前年の1946年11月13日、大宮駅近辺で買い出しに来ていた吉岡ひさのさんに声をかけ山林に誘い出して殺害。さらに、同年12月21日、大宮駅に買い出しに来ていた宮崎せんさんに話しかけて茨城県の山林に連れ出して殺害したとのことでした。また、その他2人についても同様の手口で殺害したということをほのめかしています。
その後、検察側は小口が自供した5件のうち、吉岡ひさのさん、宮崎せんさん、本橋あきさんに対しての強盗殺人の容疑で起訴することとなります。
判決は死刑
via pixabay.com
検察は小口が自供した5件の事件のうち、証拠不十分であった2件を除く3件での強盗殺人容疑で起訴。その結果、1948年2月7日に浦和地裁は小口に死刑判決を下し、東京高裁もこれを支持します。
この判決に対して小口は上告しますが、1950年2月3日、最高裁はこれを棄却し、ここに小口静の死刑が確定することとなりました。
小平事件に続いて、この事件においても、食糧買い出しや就職の斡旋を手口としていることから、この時代において、いかにこれらの需要が大きかったかが想像できます。
この判決に対して小口は上告しますが、1950年2月3日、最高裁はこれを棄却し、ここに小口静の死刑が確定することとなりました。
小平事件に続いて、この事件においても、食糧買い出しや就職の斡旋を手口としていることから、この時代において、いかにこれらの需要が大きかったかが想像できます。
この事件を元にした作品
via pixabay.com
小平義雄の死刑によって幕を閉じた小平事件ですが、この事件が社会に与える影響は決して少なくはありませんでした。また、戦後の日本においては、戦中に各地の映画館での上映が制限されていた反動から、多くの映画作品が生み出されることとなり、市民の娯楽として、映画産業は大きな発展を遂げることとなりました。
この2つが合わさった結果、この小平事件を題材とした映画が生み出されることとなり、世間は再度、小平義雄という男の残虐さに触れることとなりました。
ここでは小平事件を題材にした2つの映画作品について紹介していきます。
この2つが合わさった結果、この小平事件を題材とした映画が生み出されることとなり、世間は再度、小平義雄という男の残虐さに触れることとなりました。
ここでは小平事件を題材にした2つの映画作品について紹介していきます。
続日本暴行暗黒史 暴虐魔
via pixabay.com
この作品は、ピンク映画やクライム映画のジャンルで海外でも高い評価を得ている映画監督・若松孝二による映画作品『日本暴行暗黒史』の第2弾として公開された作品です。
目立たないよう地味な生活を送る気弱な青年・丸木戸義雄が次々に女性を強姦して殺害し、遺体を洞窟に集めてそれらとともに生活を送るというストーリーです。
監督の若松孝二曰く、実際に小平義雄も、このように洞窟に殺害した女性の遺体を集めて話しかけるという生活をしていたと言います。
同じく海外で評価を得た映画監督である山下治が主役の丸木戸義雄を演じ、日本赤軍に合流して国際指名手配されたこともあるという異端の映画作家・足立正生が脚本を手掛けたことも注目されました。
目立たないよう地味な生活を送る気弱な青年・丸木戸義雄が次々に女性を強姦して殺害し、遺体を洞窟に集めてそれらとともに生活を送るというストーリーです。
監督の若松孝二曰く、実際に小平義雄も、このように洞窟に殺害した女性の遺体を集めて話しかけるという生活をしていたと言います。
同じく海外で評価を得た映画監督である山下治が主役の丸木戸義雄を演じ、日本赤軍に合流して国際指名手配されたこともあるという異端の映画作家・足立正生が脚本を手掛けたことも注目されました。
明治大正昭和 猟奇女犯罪史
via pixabay.com
石井輝男監督により1969年に公開された作品で、小平事件以外にも、東洋閣事件や阿部定事件など、実際に起こった数々の猟奇事件を題材にしたオムニバス形式で放映されました。
後のワイドショーにおける再現映像の作製に大きな影響を残したとされるこの作品は、「猟奇と真実を通して、人間の本性を追求する」をコンセプトに、ドキュメンタリー的側面とスプラッターホラー的側面を混在させた衝撃的作品です。
また、阿部定事件の犯人である阿部定自身が実際に出演し、製作会見でも阿部定を呼んで石井監督がインタビューをしたことなども大きな話題となりました。
後のワイドショーにおける再現映像の作製に大きな影響を残したとされるこの作品は、「猟奇と真実を通して、人間の本性を追求する」をコンセプトに、ドキュメンタリー的側面とスプラッターホラー的側面を混在させた衝撃的作品です。
また、阿部定事件の犯人である阿部定自身が実際に出演し、製作会見でも阿部定を呼んで石井監督がインタビューをしたことなども大きな話題となりました。
許されない凶悪な犯罪
via pixabay.com
その生い立ちや、戦争という特殊な状況が小平義雄という男を狂わせたという側面も確かにあったのかもしれません。しかし、欲望の赴くままに多くの女性を残虐な手口で殺害したのはあくまでも小平自身の意思であり、これらの外的要因を理由に小平の罪が薄れるようなことはあり得ません。
さらに第二小平事件のように、小平義雄の犯行を模倣するかのような事件が発生していることからも、この事件が社会に与える影響は甚だ大きかったと言え、決して許されることではないでしょう。
現在では食糧に代わって、SNSなどを悪用して女性を誘い出して強姦、殺害するという座間9遺体事件のような事件が起こっています。
このような卑劣極まりない行為を平然とやってのける人間は、時代に関係なく一定数存在するということを踏まえたうえで、そのような犯行を未然に防ぐ手立てを考えなければ、今後も犠牲となる女性が増えてしまうことでしょう。
さらに第二小平事件のように、小平義雄の犯行を模倣するかのような事件が発生していることからも、この事件が社会に与える影響は甚だ大きかったと言え、決して許されることではないでしょう。
現在では食糧に代わって、SNSなどを悪用して女性を誘い出して強姦、殺害するという座間9遺体事件のような事件が起こっています。
このような卑劣極まりない行為を平然とやってのける人間は、時代に関係なく一定数存在するということを踏まえたうえで、そのような犯行を未然に防ぐ手立てを考えなければ、今後も犠牲となる女性が増えてしまうことでしょう。
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