2019年10月2日 更新

池田小事件とは?宇多田ヒカルが被害者に向けて捧げた楽曲がある?

将来を有望されていた小学生やその教師などが「嫌がることをすることが快感で生きがい」という頭のおかしな男に刺し殺されるという事件がありました。被害者たちは宇多田ヒカルさんのファンだったことから、宇多田ヒカルさんは偲ぶ歌を作りました。犯人のなぜ?に迫ります。

目次

日本中を震撼させた「池田小事件」

Class Classroom Room - Free photo on Pixabay (671277)

子どもが一人でおつかいに行けるような平和な日本で、安全な場所だと思っている小学校に、根っから頭のおかしな男が侵入してくるという発想など持つ日本人はいなかったでしょう。

世界一と言ってよいほど平和で安全な国を誇る国民の中にも、ある一定数の頭のおかしな危険人物がいるということを思い知らされたようなニュース速報が流されました。

バブル経済が弾けてから、子どもに暴行を働いて「自分は勝者である」という、どこからどう見ても社会的弱者で頭のおかしな大人が急増しました。

池田小事件の概要

School Building Education - Free vector graphic on Pixabay (671609)

2001年(平成13年)6月8日、大阪府池田市にある『大阪教育大学附属池田小学校』に、突然!包丁を持った頭のおかしな男が侵入し、驚く小学生たちを手当り次第に無差別に刺し殺していった事件です。

訳のわからないことをわめきながら、何の武器も持参しておらずに、警備員もいない小学校で、子ども達は無抵抗の状態で刺し殺されたり重症を負わされました。

根っから腐った大人の男が、教育大付属の小学生を羨み妬んでの犯行だったのです。

2001年6月8日10時過ぎ事件発生

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2001年6月8日午前9時40分頃、この事件の犯人である『宅間 守』が無断駐車をしている駐車場から、白い乗用車を運転し猛スピードで出ていった様子が、近所の人に目撃され「また何かやるぞ」と感じたそうです。日頃から頭のおかしな行動をとることで、近所にも要注意人物として有名だったのです。

2001年6月8日10時20分頃、2時間目の授業が終わり、休憩時間に生徒も教師もリラックスして休んでいました。まさか、この平和で安全な場所に、1人の頭のおかしな男が向かっていることを知っているものなどいませんでした。

附属池田小学校の校舎に出刃包丁を持った男が乱入

Knife Stabbing Stab - Free photo on Pixabay (671280)

髪を金色に染め、白いシャツに緑のネクタイの犯人は、正門から車で侵入しようとましたが閉まっており、自動車用である東門へ向かい小学校へ侵入しました。附属池田小学校には遠方から保護者らの自動車での送迎で通学している児童がいたため、常に自動車用の東門が空いていたのです。

もし、自動車用の東門も閉まっていたら事件は起きなかったかもしれません。平和と安全が当たり前な日本の学校では、自動車用の門を開けっぱなしにしていても問題がなかったのです。

車を止めると、刃渡り15cmの包丁の入ったビニール袋を手に持ち校内へ侵入し、体育館の前を通って、事件の犯行現場となる一年生と二年生の4つの教室がある南校舎一階へと向かいました。

助けを求める児童により発覚

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花壇に水をまいていた2年南組の27歳の担任『河上洋介』教諭は「包丁で刺してる!」と助けを求める児童の声を耳にしました。学校内へ侵入した犯人は、早めに授業が終わり教師のいなかった2年南組に入り、馬乗りになって5人の子どもたちを刺し殺したのです。

犯人は校庭側のテラスから隣の2年西組へ移り、担任の28歳の女性教員『岩崎真季』教諭は、犯人がべったり血のついた包丁を持っている犯人が教室に入ってくるのを見て「逃げて!」と叫び自分も逃げてしまったのです!

児童だけが取り残された教室では、次々に児童が刺され8人が死傷しました。

児童を8名刺殺・重軽傷者17名

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2年東組の36歳の担任『佐藤裕之』教諭は、廊下で犯人とすれ違い「児童の保護者かな」と声をかけることを遠慮しましたが、息が荒く包丁を持っているのを見て「外に逃げろ!」と大声を出しました。

突然先生の叫び声を聞いて、血のベッタリついた包丁を持つ犯人を目にした児童たちは悲鳴を上げ走りだしました。しかし、慌てて転んだ児童たちを男は無言で刺し始めました。

佐藤教諭は、犯人に椅子を投げつけましたが、4人が重軽傷を負いました。

犯人は校長・教諭に取り押さえられ現行犯逮捕される

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犯人は無人だった2教室を飛ばし、西端の1年南組へ移り、音楽室で授業を終え、惨劇を知らないまま教室に戻ってきていた児童4人を切りつけてました。1人の男児が教室に入ると、床は血の海で、友達が倒れて泣いていました。

28歳の『田辺義朗』教諭が「入っちゃだめ!逃げなさい」と叫び、佐藤教諭と田辺教諭が懸命に犯人に追いすがりましたが、犯人にタックルした田辺教諭は刺されて大けがをしました。

河上教諭は背中を切られていましたが、包丁を持つ犯人の右手を掴み、顔を切られながら格闘していました。43歳の副校長『矢野克巳』が加勢し、包丁を取り上げ足を押さえつけたのです!10時25分頃、犯人の力が抜け「しんどい、しんどい」と2回つぶやいたそうです。

宇多田ヒカルが被害者に向けて捧げた楽曲

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事件のあった池田小の被害者の女の子は、宇多田ヒカルの大ファンで、告別式でも宇多田の曲が流されました。レコーディング中に事件のことを知り、大きな衝撃を受けた宇多田は「ほんとうに悔しくて悲しくて、なにか私に出来ないかっていろいろ考えた」そうです。

「まだつくり始めたばっかりだったこの歌を彼女や事件に直接巻き込まれたすべての人たちにdedicate(ささげる)しようってその場で決めたんだ」「玲奈ちゃんにも聞いてもらいたかったな」などとも明かしていました。

「FINAL DISTANCE」

Piano Grand Musical - Free photo on Pixabay (671288)

18歳のシンガー・ソングライター『宇多田ヒカル』の8枚目のシングルCD「FINAL DISTANCE」には、CDケースの内側には「宇多田ヒカルのファンだった」という、池田小の事件で殺害された女児への追悼クレジットが記されました。

ケースを開け、CDを取り出すと「山下玲奈ちゃんへ 守りたいものすべてへ 宇多田ヒカル 6・15・2001」という文字が現れるものでした。宇多田さんは、自身の公式ホームページで「この曲を事件の被害者にささげる」と発表していたのです。

犠牲者となった1人の少女が宇多田ヒカルのファンだった

Music Notes Melody - Free photo on Pixabay (671290)

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