2019年9月4日 更新

虹の谷が物語る!エベレスト登頂の厳しさや近年の課題とは?

世界のヒマラヤ山脈の最高峰エベレスト。この山に挑む登山家は年々増える一方となっていますが、その中で虹の谷と呼ばれる場所が存在しているようです。素晴らしい景色であれば一度は見てみたいものですが、そのような場所ではないそうです。

目次

虹の谷とは?

Matterhorn Alpine Zermatt - Free photo on Pixabay (587889)

エベレストには虹の谷が存在すると言われております。世界最高峰の山に虹の架かった谷があると想像するならば、素晴らしい景色が浮かんでくることでしょう。しかし、虹の谷と呼ばれている場所はそのようなファンタスティックなものではありません。

エベレストに挑み亡くなった多くの方々の遺体のカラフルな衣類。それが、虹の谷と言わしめる由縁。そこを通りかかった者に、ここは危険だと、確かな警告を告げる色彩が広がっているのです。

虹の谷の場所

Nature Mountains Switzerland - Free photo on Pixabay (587888)

エベレストの山頂に至る経路の内、北東ルートを指して虹の谷という名前が付けられています。高度8000メートル以上の世界とは、どれほど熟練の登山家であろうと困難な道のりだそうで、例え、エベレストの山頂に辿り着いた経験を持つ方でも、二度、三度も無事とは限らない。

そのような場所にある遺体は、回収されることはなく、むしろエベレストの登頂を目指す方の目印として認識されているようです。世界最高峰に登るということは、頑丈な肉体だけではなく、強靱な精神も必要のようです。

虹の谷と言われる由来

Lago Federa Bergsee Dolomites - Free photo on Pixabay (587887)

冒頭でも説明致しましたが、虹の谷と呼ばれる由縁は、エベレストで亡くなった方々が身に付けていた衣類からなるそうです。高度8000メートル以上に存在する遺体の回収は困難であり、かつてそれを実行した人々は、遺体と同じ結果を迎えたようです。

ですから、遺体が回収されることはなく、身に付けていた衣類もそのまま虹の谷に存在しています。これは無くなることはなく、むしろ、年々、エベレストで命を落とす方々の数だけ増えていくということになります。

虹の谷があるのはデス・ゾーンと呼ばれる地帯

Mountain Water Landscape - Free photo on Pixabay (587885)

高度8000メートル以上の世界は並大抵の場所ではなく、かつて、イギリスが何度も登頂に失敗した難所です。それは、酸素濃度が低いことによるところが大きく、当時は未知であったエベレスト山頂付近を探り探り進む内に酸素ボンベの残量がなくなったことが原因です。

今では登頂まで至るルートは確立されているため、目的地まで真っ直ぐに進むことができますが、依然として、酸素濃度は低く、例え酸素が足りていても、肉体に大きな影響を与えます。これを乗り越えるのは至難な業なのです。

デス・ゾーンの環境

Prairie Mountains Alone - Free photo on Pixabay (587884)

高度6500メートル以上の空間は人間には適さないと考えられています。それは、前述したように酸素濃度が低いことが原因となります。ですから、エベレストの山頂に挑む当たっては、高所に慣れるための準備が数回に分けて行われるそうです。

そのような準備を行ったとしても、それは身体を慣らすだけであって、決して高所に長く留まれるという状態になることはありません。まして、高度8000メートル以上の世界は何もしなくても体力が奪われる場所となっています。その体力が限界に達する前に下山しなければ、待っているのは死です。

エベレスト登頂が困難な理由

Landscape Nature Mountains - Free photo on Pixabay (587883)

南極点や北極点などと同じく、世界で未知と言われていたエベレストの山頂。1953年に初めて山頂に人間が立つことになりました。今からまだ百年も前ではないのです。そのような場所が簡単に行けるようになっているはずがありません。

ただ、そのような現実が存在しているからこそ、山頂に挑みたいと考える人が多いともいえます。厳しい環境に打ち勝つことが、肉体的、精神的な成長をもたらしてくれると思えばこそでしょう。

過酷な環境

Mountains Canada Girl - Free photo on Pixabay (587882)

かつては、山頂に至るルートが確立されておらず、そして、現代のような装備が存在していないこともあって、国に選任された限られた人のみが挑む場所がエベレストの山頂でありました。しかし、現在では一般人でも登頂することができる場所となっています。

これは、山頂に至るまでの道のりが過去ほど過酷ではなくなったことを意味するものなのですが、それでも、年々、命を落とす人が出るほどの厳しい道のりであることは変わりありません。

多額の費用

Norway Mountains Outdoors - Free photo on Pixabay (587881)

エベレストの登頂には、まず入山費用と、登山をサポートする人を雇い入れる費用などがかかり、200万から400万ほどのお金が必要となるようです。つまり、一般人といっても、そこそこにお金を持っていないと、エベレストに入ることすら叶わないのです。

それでも、年々登山者は増加傾向にあり、それによって増えるゴミの山などが環境破壊を導いているようです。そのようなことを考えると、入山費用は減ることはなく、むしろ増加する可能性があります。

遺体や死を目の当たりにする時の衝撃

Mountain Mount Robson Peaks - Free photo on Pixabay (587880)

通常の登山とはことなり、死者がいて当然の場所がエベレストです。特に山頂付近は遺体の回収もままならず、その亡骸が永遠と存在しております。つまり、山頂を目指すのであれば、まず遺体を見ても、動じない精神が必要となるです。

また、山頂付近では、他者を顧みるほどの余裕はなく、例え、その辺りで、動けなくなっている方がいても、助けることは叶いません。見捨てるという冷酷さがなければ、自らの死を招いてしまうのです。もし、自身がそうなっても誰も助けてはくれないのですから。

登頂成功へのプレッシャー

Landscape Quairaing Scotland Isle - Free photo on Pixabay (587878)

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