2019年6月17日 更新

未開の地「グンマー」とは?グンマーの元ネタと衝撃の伝説

未開の地「グンマー」とは、日本国内に存在すると言われている独立国家です。インターネットを中心にその存在がささやかれていますが、詳しいことは分かっていません。今回は、どこかで聞いたことがある気もする未開の地「グンマー」の伝説や正体に迫ります。

Tent Mountains Sani Pass South - Free photo on Pixabay (373370)

先に解説した通り、グンマーを写したものとされる写真は、ほとんどがアフリカや南米の写真ですが、中には実際の群馬県を撮影した写真もあります。その1つが、グンマーの国境とされている「毛無峠(けなしとうげ)」の写真です。

木々がほとんど見られない荒涼とした峠に「群馬県 Gunma Pref.」という看板が立てられているのが確認できます。この写真はコラではなく、実際の群馬県と長野県の県境である毛無峠を撮影したものです。

「毛無」という名前の通り、木々の少ない大地が特徴であり、群馬県側は未舗装の道路が多いことで知られています。特に加工しなくとも群馬の「田舎感」が出ていることから、そのままグンマーネタに使われて話題を集めました。

埼玉県境から車で20時間

Hut Desert Africa - Free photo on Pixabay (373372)

「埼玉県境から車で20時間」とは、「埼玉県境から車で20時間 ここが群馬県庁である」という説明付きで紹介される写真です。

県庁とは名ばかりの萱葺きのような家を「群馬県庁」と称する無理のある写真が話題を集め、「もし断ったら不思議な力で死ぬことになる」と並んで有名なグンマーネタとなりました。

元ネタはよく分かっていませんが、アフリカの伝統的な家の写真に適当な説明を付けただけであり、典型的なグンマーネタのコラ写真です。ちなみに言うまでもないことですが、埼玉県境から群馬県庁(前橋市)まで車で20時間もかかることはなく、1時間から2時間程度で着きます。

群馬国際空港

Aircraft Double Decker Oldtimer - Free photo on Pixabay (373374)

「群馬国際空港」とは、独立国家であるグンマーに存在するとされている唯一の空港です。自然豊かな風景の中に辛うじて舗装された滑走路がぽつんとあり、セスナのような飛行機が着陸しようとしている写真が有名です。

説明するまでもないことですが、この写真もネタです。正確な元ネタは分かっていませんが、アフリカ辺りに実際にある飛行機の離着陸用の土地を利用したコラ写真です。実際の群馬県には国際空港どころか、そもそも空港がありません。

空港がない都道府県は別に珍しくなく、近隣の栃木県や埼玉県にもありません。近くに大型の空港がある都道府県には空港がないことが多く、京都府や奈良県のような観光名所にも空港がないため、「空港がない都道府県イコール田舎」とは言い切れない面もあります。

グンマーは高温地帯

Mud Drought Soil - Free photo on Pixabay (373375)

グンマーはとても日本列島とは思えない高温地帯ということになっています。根拠はテレビ番組のお天気コーナーの場面と思われる写真です。

その写真には、関東の各地方の気温が表示されていますが、他の地方が大体35度前後なのに対し、群馬だけ56度という恐ろしい高温になっています。
Careful With Fire Burning Hot - Free photo on Pixabay (373379)

この写真もコラかと思いきや、何と実際にテレビで放送された場面を切り取ったものです。日本テレビの朝のワイドショー番組「スッキリ!」内の天気予報で放送された内容ですが、もちろん群馬の気温が56度という予報だったわけではなく、単なる表示ミスです。

ちなみに日本の観測史上の最高気温は、2018年に埼玉県熊谷市で観測された41.1度、世界の観測史上の最高気温は、1913年にアメリカのカリフォルニア州デスヴァレーで観測された56.7度です。

主食は「ヤキマンジュウ」

Wonton Baozi Chinese Bun Pork - Free photo on Pixabay (373385)

グンマーの民の主食は「ヤキマンジュウ」という食べ物だとされています。ヤキマンジュウは、丸い形をした物体に茶色い液体がかかった謎の食べ物であり、グンマーの民以外の人間が食べると死ぬと言われています。

このヤキマンジュウとは、実は群馬県の郷土料理「焼きまんじゅう」のことです。小麦粉を材料にまんじゅうを作り、焼き目を付けて味噌だれを塗って食べます。北関東全体で食べられていますが、特に群馬県のものが有名です。

この焼きまんじゅうの味が、他の都道府県出身の人からすると微妙なものであることから、グンマーネタとして扱われるようになりました。なかなか個性的な味であることは間違いありませんが、さすがに食べても死ぬことはありません。

魅力度ランキング下位のグンマーの魅力

Barley Field Wheat Harvest - Free photo on Pixabay (373389)

民間調査会社「ブランド総合研究所」が行っている「都道府県魅力度ランキング」の2018年度調査における群馬県の順位は、40位(ちなみに1位は北海道で最下位は茨城県)です。

6年連続最下位という茨城県と比べればマシではあるものの、去年よりも順位を落としており、非常に厳しい状況です。地味な印象が強い群馬県ですが、実際に訪れてみると、観光地として十分魅力的な土地です。

思わずグンマーに行きたくなような群馬県の魅力を紹介します。

温泉

Hot Source Volcano Volcanic - Free photo on Pixabay (373392)

群馬県は日本屈指の温泉地として有名です。2014年にマイナビニュースが行った調査によると、温泉地としてイメージが強い都道府県ランキングで群馬県は2位(1位は大分県)でした。

別府や由布院を擁する大分県にはさすがにかなわないものの、日本三大名泉の1つと言われている草津温泉を筆頭に多くの名湯が県内にあります。

日本三大名泉の他の2つの県(下呂温泉の岐阜県と有馬温泉の兵庫県)は、ベスト5にも入っておらず、群馬に温泉地としての知名度があることがランキングに表れています。
Nature Landscape Fountain - Free photo on Pixabay (373393)

最大の魅力は、やはり歴史ある名湯である草津温泉です。その歴史は、古墳時代にまでさかのぼると言われています。高温で酸性の刺激が強いお湯は、やや人を選ぶところもありますが、美肌効果は抜群です。

他にも宮崎駿監督のアニメーション映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったと言われている(ただし、公式の情報ではない)四万温泉など、有名な温泉があり、一度は訪れてじっくりと温泉につかりたいものです。

Rough Horn Alpine Tannheimer - Free photo on Pixabay (373395)

群馬県は日本屈指の登山スポットでもあります。県内に11もの「日本百名山(作家、登山家の深田久弥による同名の著書、及びその著書の中で選ばれている日本を代表する山のこと)」があり、多くの登山家が県外から足を運びます。

都道府県別の百名山ランキングは、実に29もの百名山を抱える長野県が別格の1位、2位に11の群馬県と山梨県が続きます。関東地方では群馬が1位であり、2位の栃木(4)を大きく引き離しています。

遭難死者数のギネス記録を持つことで恐れられている谷川岳(1977メートル、ただし、一般的なルートであれば遭難することは少ない)や、複数の火山が連なってできた赤城山(最も高い黒檜山が1828メートル)など、多くの名峰があるので、登山好きはぜひ訪れたい県です。

農作物

Cabbage Cultivation Vegetables - Free photo on Pixabay (373396)

群馬県がグンマーとからかわれる大きな原因は、田舎というイメージが強いことですが、それだけ豊かな自然に恵まれているということでもあります。大自然を生かした農業が盛んなことも群馬県の大きな魅力です。

特に野菜生産は全国トップクラスであり、首都圏への野菜供給において群馬県が担っている役割は非常に大きいものです。群馬県は標高差があることから、県内の各所がそれぞれ異なった気象条件になるため、多種多様な農作物が栽培されています。

特にキャベツの生産数は、群馬県が圧倒的です。群馬県の西部にある吾妻郡嬬恋村(つまごいむら)の高原キャベツは、群馬屈指の名産品として全国的に知られています。

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