ネグレストの意味とは？ネグレクトの原因や影響と実際の事件も

育児が上手くいかず社会から孤立してしまった親は、ネグレクトを起こしやすくなってしまいます。ネグレクトを起こさないためには、親本人の努力だけではなく、周囲の努力も必要不可欠なのです。

みなさんの周りに、育児で思い悩んでいる友人や知人はいないでしょうか？あるいは、近所の子供が育児放棄を受けているような兆候は感じられないでしょうか？

罪のない子供を不幸にさせないためには、ネグレクトが起こる前の段階で育児に悩む親御さんに手を差し伸べてあげたり、あるいはネグレクトが疑われる子供について児童相談所などに通報するなど、周囲のサポートが必要です。

ネグレクトが与える子供への影響

via pixabay.com

親から愛され大切に育てられた子供は、健全な自尊心と自己肯定感を持つことができるため、人生を楽しく幸せに生きることができます。

反対に、親から愛されず育児放棄を受けてしまった子供は愛情を知らずに大人になり、人間関係を上手く築くことができなくなったり自己肯定感が持てないなど、さまざまな悪影響を受けてしまいやすいものです。

ここからは、ネグレクトを受けた子供がどのような影響を受けるのかについて詳しく見ていきましょう。

他人の気持ちが理解できない

via pixabay.com

ネグレクトが与える子供への悪影響としてまず挙げられるのが、他人の気持ちが理解できなくなるということです。親から愛情を注がれることなく育った子供は、思いやりの心を持って他人に接したり、誰かに親切にしてあげることの大切さを学ぶ機会を得られないからです。

また、ネグレクトの状態で育った子供は他者に愛情や愛着を抱くことができず、他者への共感能力を養うこともできないため、しばしば自己中心的で傍若無人な振る舞いをしてしまい、周囲と軋轢を起こしてしまうことでしょう。

コミュニケーションがうまく取れない

via pixabay.com

コミュニケーションが上手く取れないというのも、ネグレクトによって受けた子供によく見られる傾向性のひとつです。親に愛された経験・実感のない子供は、他人とどうやって仲良くなり関係を築けばよいのかわからないのです。

自分の気持ちを言葉で相手に伝えることが難しく、つい暴力という手段に訴えてしまうこともあるでしょう。また、親から愛されなかったことで他人からの愛情を強く求めるようになり、友人や恋人に異常なほどの束縛を行ったり、初対面の人に対して過剰になれなれしく接してしまうこともしばしばです。

心を閉ざす

via pixabay.com

ネグレクトが与える子供への悪影響のひとつとして、心を閉ざしてしまうということも挙げられるでしょう。本来ならば世界で最も自分を愛してくれるはずの親から愛情を受けることがなく、育児放棄をされた子供は心に深い傷を負ってしまいます。

自分以外の誰も信じることができず、また他人に関心や愛着を抱くこともできなくなってしまうのです。その結果自暴自棄な人生を歩んでしまったり、人や外の世界との接触を怖がり、引きこもり状態になってしまう人もいるでしょう。

後天的な知的障害

via pixabay.com

後天的な知的障害になるというのも、ネグレクトを受けた子供に起こりうる悪影響のひとつとして挙げられます。育児放棄を受けたことによる精神的・肉体的なショックにより脳が委縮するなどさまざまな悪影響が出てしまった結果、後天的な知的障害になることも珍しくありません。

また、小さい頃からろくに食事を与えられず風呂にも入れてもらえず、加えて病院にも連れて行ってもらえなかった子供は、感染症などにかかって障害が残ってしまうこともあります。

子供たちの未来のために

via pixabay.com

今回はネグレクトとネグレストについて特集してきましたが、いかがでしたでしょうか。何の罪もない小さな子供に苦痛を与え、時にはその大切な命を奪ってしまうこともあるネグレクトは決して許されるものではありません。

しかし、育児放棄をする親を責めたり批判するだけではネグレクトをなくすことができないというのもまた事実です。ネグレクトが起こってしまう状態や環境・原因などを知り、社会全体で「ネグレクトをなくさなければならない」という強い問題意識を共有することが必要でしょう。

また、育児で思い悩んでいる親が追い詰められてしまわないように、周囲の人々が手を差し伸べたり、社会全体でサポートをする仕組みを構築することも求められます。

5 / 5

ネグレストの意味とは？ネグレクトの原因や影響と実際の事件も

目次