目次
- ネグレストの意味とは
- 育児放棄
- 介護放棄
- セルフネグレクト
- ネグレストとネグレクトの違い
- ネグレクトの意味
- ネグレストとネグレクトの違い
- ネグレクトが元で起きた事件
- 神奈川県厚木市5歳児餓死事件
- 大阪2児が死事件
- 苫小牧幼児死体遺棄事件
- ネグレクトをする親の心理
- 自己中で自分勝手
- 心に余裕がない
- 大人になりきれていない
- ネグレクトが起きてしまう原因
- 頼れる人がいない
- 経済的貧困
- 家庭内の複雑な関係
- 過去にネグレクトを受けていた
- 育児のストレスや疲れ
- 子供が障害を持っている
- ネグレクトの現状
- 相談件数は年々増えている
- ネグレクトには二つある
- 消極的ネグレクト
- 積極的ネグレクト
- ネグレストといわれる行為
- 食事の世話をしない
- 体や服が汚れていてもそのまま
- 必要な医療を受けさせない
- 学校に行かせない
- 子供に無関心
- 子供をコントロールしようとする
- 予防接種を受けさせない
- ネグレストにならないための対策
- 悩みは一人で抱え込まない
- 相談窓口に相談する
- 周りが手を貸してあげる
- ネグレクトが与える子供への影響
- 他人の気持ちが理解できない
- コミュニケーションがうまく取れない
- 心を閉ざす
- 後天的な知的障害
- 子供たちの未来のために
via pixabay.com
ネグレクトが原因で起こった凄惨な事件としてまず挙げられるのが、神奈川県厚木市5歳児餓死事件です。事件が発覚したのは2014年5月のことであり、神奈川県厚木市のとあるアパートでその家に住む男性の息子の白骨死体が見つかったのです。
男の子は2006年末から2007年初めにかけて5歳という幼さで亡くなったと推定されており、死後7年以上にもわたって発見されることがありませんでした。
もともとは父親・母親・息子の3人で暮らしていたものの、母親は父親の家庭内暴力に耐えかねて家出をし、父子家庭となった父親は息子の育児を放棄ていたのです。ろくに食事も与えず自宅にも帰らず、子供が家から出ないように閉じ込めて餓死あるいは衰弱死をさせたこの事件は、社会に大きな衝撃与え、ネグレクトの恐ろしさを周知させました。
男の子は2006年末から2007年初めにかけて5歳という幼さで亡くなったと推定されており、死後7年以上にもわたって発見されることがありませんでした。
もともとは父親・母親・息子の3人で暮らしていたものの、母親は父親の家庭内暴力に耐えかねて家出をし、父子家庭となった父親は息子の育児を放棄ていたのです。ろくに食事も与えず自宅にも帰らず、子供が家から出ないように閉じ込めて餓死あるいは衰弱死をさせたこの事件は、社会に大きな衝撃与え、ネグレクトの恐ろしさを周知させました。
大阪2児が死事件
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2010年に大阪市で起きた大阪2児餓死事件も、ネグレクトが原因で起こってしまったとても悲しい事件のひとつです。20代前半のシングルマザーが、3歳と1歳の子供の育児放棄をして餓死へと追い込んだ事件になります。
母親は幼い子供たちが自分でご飯を食べることができないこと、餓死するかもしれないことをわかっていながら、扉にガムテープを張り玄関に鍵をかけて子供たちが外に出られないようにした状態で、約50日にも渡って自宅に帰らず、子供たちを死へと追いやったのです。
この母親自身も幼い頃両親が離婚し、母親によってネグレクトを受け、劣悪な環境のもと育ったという背景を持っていたことも当時ニュースなどで繰り返し報道されました。
母親は幼い子供たちが自分でご飯を食べることができないこと、餓死するかもしれないことをわかっていながら、扉にガムテープを張り玄関に鍵をかけて子供たちが外に出られないようにした状態で、約50日にも渡って自宅に帰らず、子供たちを死へと追いやったのです。
この母親自身も幼い頃両親が離婚し、母親によってネグレクトを受け、劣悪な環境のもと育ったという背景を持っていたことも当時ニュースなどで繰り返し報道されました。
苫小牧幼児死体遺棄事件
via pixabay.com
2007年には、苫小牧幼児死体遺棄事件という凄惨なネグレクト事件も起こっています。10代半ばで子供を産んだ母親が、まだ3歳と1歳という幼い息子2人を自宅に放置し、1ヵ月以上に渡って帰宅せずに1歳の息子を餓死させたという事件です。
母親は当時交際相手がおり、2人の息子の育児をしなければならないことに不満を感じていました。邪魔な息子たちを餓死させれば育児から解放されると考えた母親は、わずかなチャーハンだけを与えてまだ1歳の息子を餓死へと追い込んだのです。
まだ親の手厚い世話が必要なはずの長男は、自宅にある調味料などでなんとか命をつなぎとめることができましたが、そのつらさや悲しみは私たちが簡単に言葉にしてはいけないほど、想像を絶するものだったと言えるでしょう。
母親は当時交際相手がおり、2人の息子の育児をしなければならないことに不満を感じていました。邪魔な息子たちを餓死させれば育児から解放されると考えた母親は、わずかなチャーハンだけを与えてまだ1歳の息子を餓死へと追い込んだのです。
まだ親の手厚い世話が必要なはずの長男は、自宅にある調味料などでなんとか命をつなぎとめることができましたが、そのつらさや悲しみは私たちが簡単に言葉にしてはいけないほど、想像を絶するものだったと言えるでしょう。
ネグレクトをする親の心理
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以上ではネグレストが原因で起こった痛ましい事件を3つ取り上げてご紹介しましたが、残念ながらこれら以外にも同様の事件が多く起こってしまっています。
なぜ、親は大切なわが子にこのようなひどいことができてしまうのでしょうか?「ネグレクトはダメだ」と言うのは簡単ですが、それをなくすためにはネグレクトを行う側の親の心理を理解し、育児放棄を行わないように導くことが不可欠です。
そこでここからは、ネグレクトをする親の心理について解説していきます。
なぜ、親は大切なわが子にこのようなひどいことができてしまうのでしょうか?「ネグレクトはダメだ」と言うのは簡単ですが、それをなくすためにはネグレクトを行う側の親の心理を理解し、育児放棄を行わないように導くことが不可欠です。
そこでここからは、ネグレクトをする親の心理について解説していきます。
自己中で自分勝手
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ネグレクトをする親の心理としてまず知っておきたいのが、極めて自己中心的であり自分勝手であるということです。父親にせよ母親にせよ、ひとたび子供の親になったのならばたとえ辛かろうが面倒臭かろうが、親として育児を行うのが義務です。
しかし、自己中心的な考えをもつ親は「育児をすると自分の時間や楽しみが奪われるから嫌だ」と考え、ネグレクトを行う自分を責めたり反省するどころか、自分の行動を正当化しようとします。
赤ちゃんが泣くのは当然のことですが、「子供が泣くから育児がしたくない」とあり得ない言い分をしては、ネグレクトを行う自分は間違っていないと言い張るのです。
しかし、自己中心的な考えをもつ親は「育児をすると自分の時間や楽しみが奪われるから嫌だ」と考え、ネグレクトを行う自分を責めたり反省するどころか、自分の行動を正当化しようとします。
赤ちゃんが泣くのは当然のことですが、「子供が泣くから育児がしたくない」とあり得ない言い分をしては、ネグレクトを行う自分は間違っていないと言い張るのです。
心に余裕がない
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心に余裕がないというのも、ネグレクトをする親の心理のひとつとして挙げられるでしょう。子供が産まれたばかりの頃は「親としてしっかりこの子を育てなければ」という義務感を持っていた人であっても、仕事やプライベートで大変なこと・つらいことが重なると精神的な余裕がなくなり、育児を放棄してしまうこともあります。
たとえば、配偶者が育児を行わずワンオペ育児を強いられていたり、周囲からサポートを受けることができず孤立して経済的にも精神的にも苦境に追い込まれたシングルファーザー・マザーなどは、このような理由からネグレクトをしてしまうこともあるでしょう。
たとえば、配偶者が育児を行わずワンオペ育児を強いられていたり、周囲からサポートを受けることができず孤立して経済的にも精神的にも苦境に追い込まれたシングルファーザー・マザーなどは、このような理由からネグレクトをしてしまうこともあるでしょう。
大人になりきれていない
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ネグレクトをする親の心理のひとつとして忘れてはならないのが、大人になりきれておらず精神的に幼稚なままであるということです。このような親は、自分に保護者としての責任があることを理解できていないのです。
「なんで自分が大変な思いをしてまで子供の世話をしなければいけないの?」と考え、ネグレクトをしている自分が間違っていることに気付けません。また、親としての責任があることをかろうじて理解できていたとしても「まだ遊んでいたい」「子供に縛られず自由に過ごしたい」と子供っぽい甘ったれた考えを持ち、自分の欲求を優先させてしまうのです。
精神的に幼稚であるため、周囲からネグレクトではないかと指摘を受けたり批判されると反省するどころか逆切れし、そのストレスから余計に子供たちにつらく当たるという悪循環に陥ってしまうことも多いでしょう。
「なんで自分が大変な思いをしてまで子供の世話をしなければいけないの?」と考え、ネグレクトをしている自分が間違っていることに気付けません。また、親としての責任があることをかろうじて理解できていたとしても「まだ遊んでいたい」「子供に縛られず自由に過ごしたい」と子供っぽい甘ったれた考えを持ち、自分の欲求を優先させてしまうのです。
精神的に幼稚であるため、周囲からネグレクトではないかと指摘を受けたり批判されると反省するどころか逆切れし、そのストレスから余計に子供たちにつらく当たるという悪循環に陥ってしまうことも多いでしょう。
ネグレクトが起きてしまう原因
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以上では、ネグレクトを行う親の心理について見てきました。世の中から痛ましいネグレクトをなくすためには、このような親の心理を知ると同時に、そもそもなぜ、またどのような条件下においてネグレクトが起こってしまうのかという原因を正確に把握することが欠かせません。
ネグレクトが起こる原因は人によって、状況によってさまざまであり、だからこそ多様な視点からそれらの原因を網羅的に把握しておくことが必要でしょう。
ここからはネグレクトが起こる主な原因をピックアップしてご紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。
ネグレクトが起こる原因は人によって、状況によってさまざまであり、だからこそ多様な視点からそれらの原因を網羅的に把握しておくことが必要でしょう。
ここからはネグレクトが起こる主な原因をピックアップしてご紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。
頼れる人がいない
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ネグレクトが起こってしまう原因としてまず考えられるのが、両親や義実家など、周囲に頼れる人がいないということです。育児は幸せで楽しいものではありますが、それだけではなく、精神的・体力的なエネルギーを多く消費し、時には耐えられないほどの辛さを感じるものでもあります。
そんな時に育児の悩みを相談したり、育児のサポートをしてもらえる人が周囲にいないとネグレクトが起きやすいと言われています。
親は思い通りにならない育児によって精神的に追い込まれてしまい、そこから逃れようとしてネグレクトを起こしてしまうからです。
そんな時に育児の悩みを相談したり、育児のサポートをしてもらえる人が周囲にいないとネグレクトが起きやすいと言われています。
親は思い通りにならない育児によって精神的に追い込まれてしまい、そこから逃れようとしてネグレクトを起こしてしまうからです。
経済的貧困
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経済的に大変な状況にあるというのも、ネグレクトが起こってしまう原因のひとつとして考えられるでしょう。もちろん、お金持ちの家でもネグレクトは起こり得ますが、お金があれば育児など子供に関する世話や手間を外注することができるため、ネグレクトの危険度は低くなる傾向にあります。
それに対して経済的に困窮していると精神的に追い込まれやすく、それによって育児のストレスがより強まってしまいがちです。
また、子供の食事や健康・衛生面に必要なお金を使うことができず、子供を栄養失調の状態にさせてしまったり、子供を長期間一人で留守にさせて親が外で働くという消極的なネグレクトを起こしてしまうこともあり得ます。
それに対して経済的に困窮していると精神的に追い込まれやすく、それによって育児のストレスがより強まってしまいがちです。
また、子供の食事や健康・衛生面に必要なお金を使うことができず、子供を栄養失調の状態にさせてしまったり、子供を長期間一人で留守にさせて親が外で働くという消極的なネグレクトを起こしてしまうこともあり得ます。
家庭内の複雑な関係
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