2019年9月2日 更新

ネグレストの意味とは?ネグレクトの原因や影響と実際の事件も

ネぐレストの意味をご存知でしょうか?育児放棄や介護放棄などのことを広くネグレクトと表現しますが、ネぐレストとはこのようなネグレクトを行う人を意味する言葉です。この記事ではネグレクトが原因で起こってしまった事件などについてご紹介しています。

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ネグレクトが起こってしまう原因のひとつとして、家庭の事情が複雑であるということも挙げられるでしょう。たとえば離婚と再婚を繰り返していて家族の間で絆や信頼関係を築くことができないなど、子供に愛情を注ぎにくい家庭環境にあると、ネグレクトの発生率は高くなってしまいます。

また、再婚当初はパートナーの連れ子を大切に扱っていた義理の親であっても、自分の子供が生まれると急に連れ子が疎ましくなり、ネグレクトを行ってしまうということもあるでしょう。

複雑な関係性がある家庭では、子供はしばしば家庭内で生じるトラブルやストレスのはけ口として扱われてしまいやすいのです。

過去にネグレクトを受けていた

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親本人も自分が子供だった時にネグレクトを受けていたというのも、ネグレクトが起こってしまう原因のひとつとして忘れてはなりません。

もちろん全てがそうなるわけではありませんが、ネグレスト経験者は親から愛され大切にされた経験・記憶がないため、子供をどう愛し育てればよいのかわからず、自分自身もネグレストを起こしやすいのです。たとえば上でご紹介した大阪2児自餓死事件の母親は、幼少期に親からネグレクトを受けていたことがわかっています。

家庭環境が悪く不遇の幼少期を送った父親・母親の中には、目指すべき親のあり方がわからず、また育児について相談したり頼れる実家の両親などもおらず、ネグレクトを起こしやすいと言われています。

育児のストレスや疲れ

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ネグレクトが起きる原因のひとつとして知っておきたいのが、育児のストレスや疲れです。育児は必ずしも幸せで楽しいものではありません。子供がある程度の年齢になるまで何年も慢性的な睡眠状態が続き、自分の食事すら満足に取れないほど忙しく大変な思いをしている親もたくさんいます。

とりわけ、父親が育児をせず母親に全てを押し付けてしまっている家庭では、母親は強い孤独感とストレスからネグレクトを起こしてしまうというケースも少なくありません。

同じ親であるはずのパートナーを頼ることもできず、周囲に育児の悩みを相談することができない状態に追い込まれると、ネグレストが起りやすくなってしまうと言えるでしょう。

子供が障害を持っている

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子供が障害を持っているということも、ネグレクトが起こる原因のひとつになり得るでしょう。もちろん、障害を持つお子さんと向き合い、大切に育てている親御さんも多くおられます。

ですが、ただでさえ大変な育児であるのに、障害を持つ子を育てることは並大抵の苦労ではないと言えるでしょう。アスペルガーや自閉症などの障害のある子供の場合、親自身も子供と上手く意思疎通を図ることができず、ストレスを溜めこんでしまいがちです。

また、子供が癇癪を起こしたり外でトラブルを起こすたびに精神的に追い込まれていき、子供を育てることに前向きになれなくなった結果、ネグレクトが起こってしまうというケースもあります。

ネグレクトの現状

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子供が産まれた時には「この子のことを一生に大切にしよう」と思っていたとしても、育児が上手くいかずストレスが蓄積してしまったり、社会から取り残されたような孤独感を覚えてしまうとネグレクトを起こしてしまうことは十分にあり得ます。

毎月のように新聞やワイドショーなどではネグレクトによって起こった痛ましい事件が報道され、その度に「このようなことは繰り返してはいけない」と多くの人々が問題意識を強めているにもかかわらず、ネグレクトに関する事件は一向になくなりません。

ここでは、ネグレクトに関する社会的な状況について見ておきましょう。

相談件数は年々増えている

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残念ながら、ネグレクトや児童虐待が疑われる相談件数は年々増加傾向にあります。厚生労働省が平成29年に公表した「児童虐待対応件数」のデータによると、ネグレクトなどに関する相談件数は毎年着実に増加しています。

たとえば平成20年度の時点では相談件数が約42600件であったのに対し、平成29年度にはその3倍以上にもわたる約133700件もネグレクト・児童虐待に関する相談が児童相談所に寄せられているのです。

ただ、このような数値は、世間でネグレクトに関する知識や認識が広まり、それ以前は見過ごされたネグレストが近所の人などの第三者によって認識され、通報されるようになったという背景も差し引いたえで考えるべきでしょう。

ネグレクトには二つある

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育児放棄はしばしばネグレクトという言葉で表現されますが、実はネグレクトの中にも大きく分けて2つの種類があることをご存知でしたでしょうか?

ネグレクトのあり方は親と子の関係性によって、また家庭の状況によってさまざまであり、それらは大別して消極的ネグレクトと積極的ネグレクトの二つにカテゴライズすることができます。

ネグレクトについてより理解を深めるためにも、ここからは消極的ネグレクトと積極的ネグレクトの違いについてご紹介していきます。

消極的ネグレクト

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まず、消極的ネグレクトの意味から確認しておきましょう。消極的ネグレクトとは、経済的に困窮していたり親に障害や健康上の問題などがあり、育児ができない理由やバックグラウンドが存在しているがゆえに結果的にネグレクトになってしまっている状態を意味します。

たとえば、周囲に頼れる人がおらず貧困に陥っているシングルファザー・マザーは、子供を自宅に一人置いて働きに出かけなければ生活ができなくなってしまいます。また、ベビーシッターなどのサービスを利用するお金もありません。

また、知的障害があったり精神病にかかっている親などは、健常者の親と比べると育児を十分に行えず、周囲から見ると育児放棄の状態になっていることもあり得るでしょう。このように、さまざまな理由によって育児放棄の状態に陥ってしまっているケースを、消極的ネグレクトと表現します。

積極的ネグレクト

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情状酌量の余地がなきにしもあらずな消極的ネグレクトとは違い、積極的ネグレクトは育児ができない理由もなく困窮している状況にあるわけではないにも関わらず、育児を放棄している状態を意味する言葉です。

経済的に余裕があり、周囲にサポートしてくれる人もいて十分に育児を行うことができる環境であるにもかかわらず、あえて育児を行わないという点において積極的にネグレクトをしていると言えるからです。

つまり、確信犯的に育児放棄を行っている状態だとも表現できるでしょう。

ネグレストといわれる行為

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ネグレクトが恐ろしいのは、ネグレクトを行っている少なからぬ親が「育児放棄をしている」「子供にひどいことをしてしまっている」という自覚に欠けているというところにもあります。

本人にネグレクトの自覚がないため、それを防いだり事態を改善しなければならないという意識を持てず、余計にネグレクトが悪化してしまうこともしばしばなのです。

では、具体的にどのような状態だとネグレクトであると言えるのでしょうか?ここからはネグレクトと言われる行為を具体的にピックアップして解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

食事の世話をしない

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