2019年7月23日 更新

ミソフォニアの特徴や症状とは?対策や治療方法はある?

ミソフォニアは発達障害?ミソフォニアだとわかる特徴はある?耳栓以外で、なにか対策できることはある?ミソフォニアと診断されたらどんな治療がされ、それは仕事に影響はないのでしょうか?まだあまり知られていないミソフォニアとはいったいどんな症状なのでしょうか?

著名な米国人神経科学者ヴィラヤヌル・S・ラマチャンドラン(Vilaynur Ramachandran)は、ミソフォニアを共感覚と比較しました。

しかし、学術医療センター(Academic Medical Center)AMC所属の精神科医で、現在ミソフォニアの原因、影響、治療法を研究しているアーヤン・シュローダー(Arjan Schröder)によると「ミソフォニアと共感覚との比較は不適切」「直接的な関連性はない」とされます。

ミソフォニアとは、「聴覚」の問題ではなく、特定の音が発信元になり引き起こされる「感情」の問題。過呼吸やパニック症状が出る「強迫性障害」のひとつとされます。

手足が震える

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人や動物は、自分にとってあまりにも強すぎて「自分で抱えきれない」と感じるほどの感情を持ってしまうと、今度は体に出てきてしまいます。

「怖すぎて震える」「気持ち悪すぎて吐いてしまう」「パニックになり通常では考えられないおかしな行動をとってしまう」などがこれに当てはまります。

「自分のキャパシティーを超えた感情を持ってしまう」ことは自分で処理できることでなくなりますので、からだ体に出てきてしまうことは異常ではありません。気持ちが治まることを待つしかありません。

音を出す人に対して暴力的になる

Hand Faust Violent - Free photo on Pixabay (499117)

例えば、隣で他人が気持ち悪くて吐いてたりすると、つられて気持ち悪くなって履いてしまった経験なら経験したり理解することができます。

ミソフォニア患者は、この感覚を「他人がたてる咀嚼音」や「繰り返す反復音」などで反応してしまいまうので、音を出す人に対して暴力的になってしまいます。

気持ち悪くて吐いてしまうということは、日常的にあることではありませんが、咀嚼音を立てずに食べられる人はいません。なので、ミソフォニアの人にとって日常を生きることは大変です。

ミソフォニアの原因

Meditation Listening Music - Free photo on Pixabay (499118)

おぞましい音に日々苦しむミソフォニアの人びとが、経験やアドバイスを語り合う掲示板は数えきれないほどありますが「ミソフォニアは、真性の精神疾患で、抱えてしまっている苛立ちは人類なら誰しもが感じるただの苛立ちとは違う」という科学的合意には至っていません。

『精神障害の診断と統計マニュアル』でも『疾病及び関連保険問題の国際統計分類』でも、ミソフォニアは解離性障害として認定されていません。

では、ミソフォニアになる原因はどこにあるのでしょうか?

精神疾患

People Man Train - Free photo on Pixabay (499119)

AMC所属の精神科医で、現在ミソフォニアの原因、影響、治療法を研究しているアーヤン・シュローダー博士は、世界で初めてミソフォニアを説明した精神医学論文の執筆者、ダミアーン・デニース博士と共同研究を進めています。

そこで、ミソフォニアとは「ニュートラルな音と嫌悪感が結びつく問題」で、一般的に、精神疾患の大半が発症する13~14歳頃に発症することがわかりました。。

脳は常に再プログラムされ続けているので、長年にわたって強化されてきた習性を完全に絶たなくてはならない。よって、数ヶ月は治療を続けることが必要になります。

聴覚過敏症

Man Playing Guitar Instrument - Free photo on Pixabay (499120)

ミソフォニアも他の精神疾患と同様、軽症から重症までレベルに幅があります。患者の大半は、治療が必要なほどではなく「私の耳元でリンゴを食べないで」と訴えたり、誰かがカバンからニンジンを取り出そうものならヘッドフォンを装着して対処するような聴覚過敏症です。

ミソフォニアは世界的に認知度が上がりつつあります。常により良い治療に向けて研究が進められています。「思い当たる節がある」「誰かが嫌な音を鳴らすと隠れたり逃げたりしてしまう」という人はAMCに相談してみることをおすすめします。

脳疾患

Brain Mind Psychology - Free image on Pixabay (499121)

ミソフォニアを引き起こすのは音だけではありません。大きな音を立ててモノを噛む人がいたら「モノを食べるときには口を閉じるべきだ」や、パソコンで何かを打つ時には「もっと静かにキーボードを打つべきだ」など、音につながる行為の正しさを評価したいorしてしまうことが止められないのも症状のひとつです。

ミソフォニア患者の大多数に、少々厳格で強迫神経症的な性格が認められます。

これまでミソフォニアは、短気でヒステリックな人やストレスが多い人に発症しやすいと考えられていましたが、昨今では脳科学による解明も進み昨今では前述のような脳科学による解明も進み『脳疾患』とも考えられてきています。

解明されていないところが大きい

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ミソフォニアは、まだまだ分からないことの多い病気ですから、診断・治療といった医学的対処には至っていません。

なので、聴覚の過敏性によるミソフォニアなら耳鼻科、不安障害のような反応が気になるミソフォニアなら心療内科、脳の機能性に疑いがあるミソフォニアなら神経内科といった具合に、症状によって受診する科も違ってきます。

ストレスが症状を引き起こしているミソフォニアなら、周囲の人が本人の症状や悩みをよく聴き理解&配慮し、ストレスの基(ストレッサー)にうまく対処しようとする『ストレストレス・コーピング』や生活習慣の見直しにより、できるだけリラックスできるような環境を整えてあげることが大切です。

AMCの研究者が診断基準を示している

Brain Heart Balance - Free image on Pixabay (499123)

AMCには、週2~3人のミソフォニアの人びとが治療を求めにやってきますが、ミソフォニアは「真性の精神疾患」であるので「人類誰しもが感じるただの苛立ちとは違う」という科学的合意には至っていません。

AMCの研究者が「ミソフォニアは、特定の音に不快感、怒り、苛立ちを覚えるという患者」という診断基準を示しましたが、解離性障害としては認定されていません。AMCを含め、ミソフォニアを重要視し実証研究に取り組んでいる研究機関は、世界でもまだまだ少数です。

ミソフォニアと発達障害の関係はある?

Headphones Music Song - Free photo on Pixabay (499124)

発達障害には、聴覚が過敏性であることがあります。特定の音に過剰反応したり、多くの人にとって気にならないような音が、耐えられないほど大きく感じられたりすることがあります。結果、イライラしたり、ぐったりと疲れて寝込んでしまうわけです。

スーパーマーケットで、人の話し声、カートのきしむ音、エスカレーターの動く音、音楽、館内放送など、様々な音の洪水により極端に疲労してしまったり、周囲の雑音から1つの音を聞き取るのが難しくなり、パーティーや宴会などで目の前にいる人との会話に集中できないという人もいます。

発達障害はミソフォニアの症状ととても似ていますが関係あるのでしょうか?

必ずしも発達障害ではない

Yellow Daisy Bottle - Free photo on Pixabay (499125)

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