2019年7月19日 更新

損して得取れの具体的な行動例!明日から実践できる人間関係のコツ

故事ことわざにある「損して得取れ」。経営の神様であった松下幸之助も「真の商売人・真の経営者」の中で語っています。商売人だけに通ずるのではなく、人間関係にも大きくかかわってくる「損して得取れ」の具体的な例や明日からすぐに実践できることを紹介します。

目次

「損して得取る」ことを科学的に考えてみてみましょう。

ここでは「ゲーム理論における最後通牒ゲーム」と「教育学における幼児教育の重要性」の2例を紹介していきます。1つ目に紹介する最後通牒ゲームは心理実験で用いられる「報酬を2人でどのように分配するゲーム」です。2つ目に紹介する幼児教育の重要性は、子どもを取り込む環境は常に変わっていますが幼児期への投資が最も高いことが分かっています。

難しそうに感じますが、読めば納得できる部分も多くあり「損して得取る」を科学的に紹介してきます。

ゲーム理論における最後通牒ゲーム

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「ゲーム理論における最後通牒ゲーム」は心理実験で用いられていて、2人で報酬をどのように分けるかの心理的ゲームです。

簡単に説明をすると報酬の分配を提案する人と、報酬の提案に対して拒否権をもつ人がいるゲームです。分配を提案する人が「公平に半分にしよう」と提案するともう一方は拒否権を出しません。しかし提案者が9割、拒否権者が1割の提案をするとほとんどの人は拒否権を出しますね。しかし取り分が0になることがわかっていれば後から考えると、1割でももらった方が良かったと思えます。

小さい額で納得することは損をすると思えますが、結果的には1円でももらっていた方が得だということです。

教育学における幼児教育の重要性

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幼児期の学習の教育は生後6カ月から5歳までに質の高い教育が、大人になってからの親との関係や就職に関してけっていてきな影響を与えるとアメリカので研究発表されました。

質の高い教育とは、読み書きをや計算を早期教育することは違い、例え早く学習していても小学校に入ったばかりは周りと比べると成績は良いのですが、学力の差も小学校2年ごろにはなくなります。質の高い教育で必要なことは小さい頃から大人と十分な会話をしてたくさんの本に触れて読書をすることです。

子どもに自信を持たせるポジティブな会話とたくさんの本を読むことで将来が良い方向に進むのなら、幼少期のころに思う存分愛情を注いであげることは重要です。子どもの「なぜ」と思う問いに答えてあげることで興味を持ち自分で考える力もついていきます。早い教育をさせてあげないのが「損」ではなく、十分な会話と愛情があれば「得」に結びつきます。

昔は「損して徳取れ」だった

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「損して得取れ」は「損して徳取れ」の漢字で使われていました。

本来「損得の得」は「得」ではなく、人徳の徳を書きます。目先の損得に心をとらわれず、損をしてでも一生懸命にしていれば周りの人が努力を認めてくれ、回りまわって良い事がやってくることになるといわれています。

「得」ではなく「徳」とされていた理由や、「損して得取れ」の対義語・類義語を紹介していきます。また西洋にも同じような言葉があるのであわせて紹介します。

「得」ではなく「徳」とされていた

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「得」とは【求めて手に入れるもの】で得を使った熟語で得点、得意、取得があります。一方「徳」は【身についた品性。社会的に価値のある性質。善や正義にしたがう人格的能力】で人徳、徳化などがあります。

「損して徳取れ」は目先の利益にとらわれず人の幸せを考える。そういった努力の積み重ねが「徳」になります。家族や大好きな人を守りたいと思う気持ちが「徳」につながっていきます。

「損」をしたくないとだれしも思いますが、「得」を得るばかりではなく「徳」を与えてみてはいかがでしょうか。

「徳」とは

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「徳」とは【人間の持つ気質や能力に、社会性や道徳性が発揮されたものである】意味です。

【人間として一番尊いものは徳である】と松下幸之助の言葉があります。いくら人から「徳とは」どういったことなのかと方法を聞いたとしても、自分が「徳とは」なにかと理解できていなければ意味がないことです。自分自身で「徳」を高めようとして悟る必要があると説いてます。

自分で理解できた人が「徳」を与えられる人間になるのでしょう。

損して得取れの類義語

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損して得取れの類義語を紹介していきます。

【損せぬ人に儲けなし】とは目先の損を惜しんでいてはその後の大きなもうけを逃してしまう、大きな儲けも期待できないことです。
【損をして利を見よ】は今は損をしても目先の利益だけではなく、後からくる大きな利益を期待することです。
【損は儲けのはじめ】は損は大きな利益の始まりとなる存在です。
【損をすれば得をする】は損をしたとしても、得をする時が後から来るということです。

損して得取れの対義語

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損して得取れの対義語を紹介します。

一番耳にしたことがあるのは【安物買いの銭失い】ではないでしょうか。意味は値段が安くお買い得と思って買っても、品質が悪く結局は買い替えることになり、損をするということです。実際にスーパーなどで食材を値引きセールでたくさん買っても食べきれず腐らしてしまうのも同じことです。

他にも【小利をむさぼって大利を失う】の意味は目先の利益にとらわれて、大きな利益を失うことです。投資をしている人には耳が痛いことばですね。

西洋にも似たような言葉がある

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西洋にも似たような言葉があります。

【Some times the best gain is to lose.】は「時には損をすることが最上の利益である」の意味です。テレビドラマでもこの言葉は紹介されていました。ドラマでは「勝つよりは負けの方が青春!」と解釈していました。記憶に残る負け方をした方が青春として思い出に残ることです。

損をすることは決して悪いことではなく、損をして学ぶことでその後にかけがえのない利益が待っています。

「損して得取れ」は人間関係において使える!

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「損して得取れ」は紹介してきたように、目先の利益だけを求めていてはその後からやってくる大きな利益を見失うことになります。

それは人間関係も同じで、損得勘定だけで付き合う相手を選んでいては何も学ぶことできません。損に感じても人と人とのつながりを大切にすることは自分の得につながっていきます。

笑顔を忘ず接するだけでも周りから「得」を得ることができます。そして自然に「与える」ことができる人間になれれば「得」を引き寄せられる人間になります。大きな利益が待っていると考えれば目先の利益を考えるよりも人生楽しめるようになります。ぜひ「損して得取る」を意識して行動していきましょう!

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