2019年10月9日 更新

スーパーナンペイ事件の犯人や真相は?被害者はなぜ殺されたのか

夏、盆踊りのシーズンになると思いだしてしまう人もいるという「スーパーナンペイ事件」は、今だに事件の真相や犯人もわかっていません。しかも、ただのアンラッキーな強盗殺人事件ではなく『稲垣則子』という女性のセックスとお金が絡んだ悲劇の殺人事件でした。

目次

店内には4台の防犯カメラがありましたが、記録装置はありませんでした。しかも、従業員はレジを閉めたあと、売上金をむき出しのままで、暗い駐車場を通り事務所まで運んでいたそうで、普段から設備の問題が不安視されていたそうです。

そのうえ、事務所は施錠されていないことが多かったため、以前にも空き巣に入られたことがあったそうです。

事件の起こった日曜日の夜間は、パート、アルバイト社員だけでの運営で、午後5時からの店内にはレジ係の矢吹さんと稲垣さんしかいませんでした。ラストに社員もおらずに、売上金をむき出しのままであったことを知られて強盗に入られたとも考えられます。

金庫に向かって発砲した跡があった

Vault Strongbox Safe Security - Free vector graphic on Pixabay (683156)

この日の夜間勤務で被害者になってしまった3人のうち、夜間店長である稲垣則子さんだけが金庫の開け方を知っていました。

事件当初、金庫を開けさせるために稲垣則子さんに金庫を開けさせようとしましたが、その場で犯人の名前化手がかりになる言葉を叫んでしまったので、動揺した犯人が慌てて発砲したものと思われていました。

しかし、その後の捜査で「犯人はまず、事件に無関係で目的の邪魔になる女子高生2人の口と手首を粘着テープで巻き、躊躇なく発砲し、稲垣さんを部屋の隅に追い詰めるために一発発砲したものが金庫に跳ね返った」とわかったのです。

金庫を開けられずに逃走か

Tunnel Flow Woman - Free photo on Pixabay (683166)

この事務所に侵入しに来た目的が金庫の売上金なのに、その金庫が開けられないとわかれば、姿を見られた3人の女性たちをためらいもなく殺害して、さっさと逃げたとも考えられます。

稲垣則子さんが、事務所から森崎さんに電話して「迎えに来て」と言ったのが21時15分で、森崎さんがスーパーの駐車場に着いたのが21時20分です。たった5分の間に一連の事件が行われたということになります。

何の躊躇も見られずに手際が良すぎることからも、外国人のプロの犯行によるものだと言われています。

スーパーナンペイ事件の犯人の目的【怨恨説】

Cheese Refrigerator Processed - Free photo on Pixabay (683169)

この頃、外国人窃盗団による強盗が多発していましたが、お金を盗むだけで殺人まで起こることはありませんでした。しかも、女子高生や女性が殺害されたり処刑スタイルで殺害されるなどということは考えられないことでした。

しかし、稲垣則子さんの人間関係がわかってくると、ますます怨恨説という可能性が浮上してきました。結局、強盗に来たように見えて、殺人だけして帰ったということになったわけですから。

ここでは、スーパーナンペイ事件の殺人の動機として考えられている怨恨説について解説し、その根拠となる事柄を解説していきます。

金庫が開けられていなかった

Safe Vault Steel Door - Free image on Pixabay (683171)

犯人は、被害者の3人を拳銃で脅して事務所に戻しましたが、金庫が開けられておらず、金庫に収められていた週末の売上金約526万円を盗もうとした形跡がありませんでした。机の引き出しを開けるなど、室内を物色した痕もありませんでした。

ここで、怨恨説という可能性が上昇してきます。犯人は、事務所にまっすぐ入り、そのまま出て行ったことから、動線が1本道の往復になっています。処刑スタイルで稲垣さんを殺害したことから、どうしても稲垣則子さんを殺害したかったとも考えられます。

被害者の財布も手つかず

Wallet Money Credit Card - Free photo on Pixabay (683176)

事務所内は、金庫も開けられていませんでしたが、机の引き出しを開けるなど室内を物色した痕も一切なかったうえに、被害者3人の財布にも手がつけられていませんでした。

もし、強盗目的でこの事務所に入ったなら、金庫が開けられなかったにしろ、なぜ室内を物色したり、被害者たちの財布を要求したり、貴金属などなにかしらの金品を盗まなかったのでしょう?

長居したり無駄に手を付けることで、証拠を残してしまうとも考えられます。

被害者の1人が以前から嫌がらせを受けていた

Deny Disagree Disapprove - Free vector graphic on Pixabay (683179)

被害者の一人である稲垣則子さんは、カッターの刃が入った脅迫文を送りつけられ「このままだと命がないぞ」という内容の文章を送られるという嫌がらせを受けていたことが、警察の捜査から判明しています。

差出人は未だに不明ですが、なにかしら理由がない限り、このような手紙を受け取る経験をする人はいないでしょう。稲垣則子さんは、たくさん愛されてきた人でもありましたが、その分恨まれたり憎まれたりしていた人でもありました。そこで、怨恨説という可能性が高くなったのです。

被害者の1人が殺害後に2発目の銃弾を撃ち込まれる

Weapon Aim Barrel - Free photo on Pixabay (683181)

3人とも脳幹を撃ち抜かれ即死状態でしたが、稲垣則子さんだけが、こめかみに銃口を付けて射殺された後、さらにもう1発反対側のこめかみに銃口を付けて銃弾が打ち込まれていました。

念を入れて確実に、しかも処刑スタイルという屈辱的な意味も含めて殺害したかったと考えられます。稲垣則子さんが、犯人の言うとおりにしないなど、犯人を怒らせることをしてしまったとも考えられます。

しかし、稲垣則子さんを殺害するつもりの理由だけなら、全く関係のない女子高生2人を巻き込んでまで、この事務所に殺害しに来たとは思いにくいのです。

被害者の稲垣則子さんと親しかった会社社長の証言

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稲垣則子さんは、近所のスーパーで夜間のパート店員をしながら、介護資格の資格取得を目指していたと報道されていたことから、ある種の先入観でごく一般的な女性をイメージされていましたが、なかなか派手な交友関係を持ち、水商売の関係者の間ではちょっとした有名人であったようです。

そして、この会社社長という人が3番目に事件の犯人としてマークされました。バブル経済当時、隆盛だった「地上げ」に携わっていた人物であり、暴力団にもコネクションを持っており、警察は「この不動産会社社長こそが、事件の黒幕である」と確信し逮捕しようとヤッキになっていたそうです。

稲垣則子さんは、不動産会社社長とは異なる「愛人契約」の解消で手切れ金を貰うという約束をしていましたが、その手切れ金の約束が守られず、この不動産会社社長に手切れ金回収を依頼したのですが、回収後、稲垣則子さんには一円たりとも渡さなかったが友達関係は続行されるという複雑な関係でした。

スナックで知り合った男性

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稲垣則子さんは、スーパーに勤務する以前、八王子市内でスナックを経営していた時期があり、その時に会社社長Aさんと親密な関係になりました。週に何日か、稲垣さん宅に泊まることもあり、長年にわたってパトロンをしてきており、銀行口座に月100万円を振り込み、通算すれば2億円以上貢いだそうです。

バブル経済当時、地上げ・暴力団・不動産会社社長といえば、お金と犯罪が密接していたほどだったので、気の強い水商売でのし上がっていこうとしていた稲垣則子さんとはウマが合ったのでしょうか。複雑な関係ながら、長年の付き合いになっていったようです。

会社社長Aさんが「ナンペイ事件」を知ったのは、事件当日の深夜ニュースだったそうです。いつものように過ごしていたら「パトカーのサイレンの音がけたたましく鳴るので、何があったのかと思ってテレビのテロップを見たら、ナンペイで稲垣則子さんが射殺されたと出て、ひっくり返りそうになった」そうです。

店の警備に不安を抱いていた

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