2019年10月9日 更新

スーパーナンペイ事件の犯人や真相は?被害者はなぜ殺されたのか

夏、盆踊りのシーズンになると思いだしてしまう人もいるという「スーパーナンペイ事件」は、今だに事件の真相や犯人もわかっていません。しかも、ただのアンラッキーな強盗殺人事件ではなく『稲垣則子』という女性のセックスとお金が絡んだ悲劇の殺人事件でした。

目次

スーパーマーケットの二階にある事務所の鍵は開いていました。事務所の中で女性が着替えているかもしれないので、車に乗せられてきた小料理屋の女将が、事務所入口付近で「誰かいますか?」と声をかけましたが返事はありませんでした。

女将は身長が150cmで小柄だったため、室内の奥まで見えなかったそうです。声をかけても返事がなかったため、誰もいないと判断して車に戻りました。そして今度は、森橋さんと女将が、2人でもう一度事務所に入ると、射殺されている3人を発見したのです。

現場に残された証拠や犯人像

Psycho Shower Stabbing - Free vector graphic on Pixabay (683127)

この「ナンペイ事件」が起きる前に、周辺で似たような手口の事件が5件起きており、3カ月前には、隣の『日野市』の衣料品店で同じような事件が起きていました。いずれも、外国人による犯行の疑いが濃い事件でしたが、被害者の命を奪われることはありませんでした。

そのため、強盗殺人事件と見られていましたが、金庫は開けられておらず、稲垣則子さんが処刑スタイルで殺害されていることから、怨恨による殺人事件では?という見方がされ始めました。

単独の犯行

Man Silhouette Businessman - Free image on Pixabay (683130)

矢吹恵さんと前田寛美さんたち2人は、背中合わせにされて、それぞれの手同士を粘着テープで一緒に巻かれており、その粘着テープはよじれていました。そして、粘着テープには犯人の指紋の一部と汗が付着していました。

もし、犯人が複数いたなら、粘着テープがよじれて巻かれることもなかったのでは?ということで、犯人は片手に拳銃、片手に粘着テープを持っていたことが推測されます。

そして、被害者の周囲の床は、血の池になるほど血溜まりが出来ていたのに、犯人はいっさい血糊を踏まずに逃走したことから、発砲後に素早くその場から立ち去ったことが考えられます。

靴跡

Shoe Print Sole Reprint - Free photo on Pixabay (683133)

スーパーの事務所内では、靴のサイズが26センチの、全く血を踏んでいない約10個の足跡が採取され、実行犯は1人と断定されました。

血の海になるほど吹き出した血を踏まずに事務所から出ていくことは、さっさと速やかに出ていったことが伺われます。プロの犯行だと見られました。

足跡の付着物から、微細な鉄粉・粘土・コケが採取されました。鉄粉は溶接の際に飛散したものだと見られ、犯人は、溶接作業に従事していたか、鉄工所などに出入りしていた可能性があると見られています。

銃を使い慣れている

Gun Hands Black - Free photo on Pixabay (683140)

犯人は、3人共に至近距離から発砲し、確実に脳幹が射抜かれていたことから「銃の扱いに詳しく、撃ち慣れている人物」と思われます。

使用されたフィリピン製の38口径回転式拳銃『スカイヤーズビンガム』は、軽くて小さくて運びやすいのですが、性能が高くなく、命中率が悪い点から「犯人は銃に詳しい」ということが推測されています。

人間の体は、意外に固い骨や筋肉などで守られており、ちょっと撃ったり切られたりしたくらいでは、そんなに簡単に死にません。急所を狙ってそこにヒットさせるには、かなりの技が必要なのです。

犯人の指紋の一部とミトコンドリアDNA

Man Dna Spiral - Free image on Pixabay (683142)

矢吹恵さんと前田寛美さんのそれぞれの片手は粘着テープで一緒に巻かれ、その粘着テープには犯人の指紋の一部と汗が付着していました。事務所内の机には手袋痕もあったため、犯人はテープを巻くのに手袋が邪魔になり、手袋を脱いで素手で粘着テープを扱った可能性があるとみられています。

また、粘着テープには、被害者のものではない『ミトコンドリアDNA』が検出されており、このミトコンドリアDNAは犯人のものとされています。

被害者たちは1度店の外に出ていた?

Thieves Offenses Wanted - Free image on Pixabay (683145)

スーパーには、防犯の目的のためセキュリティシステムがありました。営業時間が終わり店から帰る場合は、必ずセキュリティシステムを作動させてから変えるというルールになっていました。

しかし、事件が起こった時、セキュリティシステムは解除されていたことなどから、被害者たちは1度店の外に出ていた?と見られています。しかし、なぜセキュリティシステムを作動させて外に出た後に、またセキュリティシステムを解除させて戻ってきたのでしょうか?

セキュリティシステムが解除されていた

Burglar Thief Man - Free vector graphic on Pixabay (683146)

店舗のセキュリティーシステムは全て解除されていたことから、被害者たちはセキュリティシステムを作動させたあと一旦外に出ましたが、拳銃を持った犯人に脅かされて、再度事務所へ戻りセキュリティシステムを解除させられ、事務所に入らされたとみられています。

犯人は、閉店時間や売上金の管理、閉店後の店員らの動きを全て把握していた疑いがあり、店長以外に店舗のセキュリティーシステムも解除することができる人なら、事前によく調べているのか?教えた人がいるということか?ということになります。

アルバイト学生の自転車の鍵が落ちていた

Bicycle Bike Vintage - Free vector graphic on Pixabay (683147)

アルバイト学生の自転車の鍵が落ちていたことから、一旦外に出てきていたことがハッキリわかります。しかし、何らかの理由で外から中に戻り、犯人に射殺されたということになります。

出勤する時に店まで送り「店が終わったら一緒に小料理屋に行こう」と言っていた稲垣則子さんから、21時15分に「終わったから迎えに来て」と森崎さんは電話を受けたことから、ここまで店には何の問題もないと考えられます。

森崎さんが21時20分頃にスーパーの駐車場に付くまでのたった5分ほどの間に、3人は一旦外に出て、ガムテープで巻かれて射殺されたのです。

スーパーナンペイ事件の犯人の目的【強盗説】

Discovery Offender Crime - Free photo on Pixabay (683151)

スーパーナンペイ事件は、当初から内部の情報に精通している者が関与しているとの疑いがありました。犯人は、閉店時間や売上金の管理、閉店後の店員らの動きを全て把握していなければ、証拠を残さずに素早く手順を踏んで行動できなかったでしょう。

しかし、何らかの手違いが起きて、途中で売上金を盗むことを諦めて、3人を殺害して逃げたと言われています。発砲された弾は4発で、1発目と2発目の発砲で事件に無関係な女子高生2名が殺害され、3発目の発砲は、稲垣則子さんに威嚇するように発砲され、金庫に跳ね返ったと言われています。

そして、稲垣則子さんを壁際に追い詰め、処刑のように2発発砲。しかし、この事件の目的が強盗なのか?稲垣則子さんへの怨恨なのか?判然としていません。ここではスーパーナンペイの動機として考えられている強盗説について解説し、その根拠となる事柄を解説していきます。

事務所は何度も空き巣に入られている

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