2019年8月8日 更新

後妻業の女と呼ばれた筧千佐子とは?生い立ちや現在の様子も

後妻業の女と呼ばれた筧千佐子は関西青酸連続死事件を起こした人物です。結婚して子供を産んだ後に夫が亡くなったことで人生が狂い始めました。多くの男性を誘惑する程のテクニックを持ち、遺産を相続させた筧千佐子の生い立ちや判決、現在の様子について解説します。

目次

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殺害が認められたのは末広利明さん、本田正徳さん、日置稔さん、筧勇夫さんの4人ですが他にも複数の交際相手や夫が死亡しています。

奈良県奈良市の当時75歳の男性、大阪府松原市の当時75歳の男性、兵庫県南あわじ市の当時68歳の男性、大阪府堺市の当時68歳の男性の4人の死亡については不起訴となりました。

死亡当時病死として司法解剖がされなかったためです。筧千佐子は青酸化合物を飲ませたと供述しましたが物証がありませんでした。

筧千佐子が何人もの高齢男性を騙した手口とは

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筧千佐子は10箇所以上の結婚相談所に登録をして男性たちと知り合っていました。未亡人として複数の結婚歴を隠して男性に近づき遺産を相続させる手口で多くの男性を騙してきました。

男性を夢中にさせるテクニックを持っていたために男性たちは筧千佐子の言うことに素直に従っていたそうで、特に床上手なところや知的で聞き上手なところが男性から人気だったと言われています。

また、頻繁にメールで愛情表現をして男性の心を掴んでいました。何人もの高齢男性を騙した手口を見ていきましょう。

10箇所以上の結婚相談所に登録

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筧千佐子は10箇所以上の結婚相談所に登録をして結婚や交際を繰り返していました。結婚相手の条件として挙げていたのは「高齢者」、「資産家で収入1000万円以上」、「一人暮らし」、「病気持ちでも可」、「子どもがいない」です。

条件を見ると明らかにお金目当てであることは明白ですが、この条件で100人以上の男性とお見合いをしていました。結婚相談所に出していた希望条件は「生活に安定を求め、誠実で物事の考えが前向きの方」でした。

被害に遭った男性はいずれも条件を満たしていて、事件が発覚しにくい人を選んでいたことがわかります。

未亡人を名乗り複数の結婚歴は隠す

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結婚相談所では未亡人を名乗り複数の結婚歴は隠していました。結婚相談所の自己紹介欄には「第2の人生に夢ふくらませてます。私の性格は明るくプラス思考で寛容でやさしいです。相手の方への思いやりと尽くすことが私の心意気です。健康管理と明るい家庭が“妻のつとめ”と思います」と記しています。

結婚歴については「20年間連れ添った夫を病気で亡くしました」と書き未亡人を名乗っていました。結婚相談所の代表や責任者も複数の結婚歴については知らなかったと言います。

複数人と交際して遺産を相続させる

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筧千佐子はは複数人と交際しながら遺産を相続させていて、交際や結婚をする際には必ず公正証書を手に入れています。公正証書があると結婚をしていなくても遺産を相続できるためです。

相手が高齢であることから公正証書の要求は容易だったでしょう。実際に「万が一のために私の生活を保障して」と言うと男性は素直に公正証書を渡したと言います。

受け取った遺産は総額10億にもなります。殺害に関して不起訴となった大阪府松原市の男性は3番目の夫で、亡くなった後に遺産として2億円を手に入れました。兵庫県南あわじ市の男性からも4000万円の遺産を相続しています。

男性を夢中にさせるテクニックを持つ

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筧千佐子は見た目が美しいわけではありませんが男性を夢中にさせるテクニックを持っていたため、男性から信頼を得て遺産を相続していました。

実際に筧千佐子は取材に対して「男が結婚後、私に求めるのは料理と洗濯、そして夫婦生活」と語り男性に尽くしていたことが伺えます。

関係を持ったことがある男性からは「ホテルで床を共にすると離れられない」という証言があったと言います。さらに知的で話し上手な一面を持ち、男性には絵文字をたくさん使ったメールをこまめに送信していました。

筧千佐子の裁判で下った判決

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認知症を患ったとして無罪を主張していましたが、殺害当時は認知症ではなかったとして裁判では死刑判決が下されています。

反省の態度はあまり見られず一審で死刑判決を言い渡された時は落ち着いた様子でした。控訴審には出廷していませんが開廷後に出廷を望んでいると連絡が入り、一時的に休廷するなどのトラブルが起きています。

逮捕された後は複数の記者と面会をして近況を伝え元気な様子が伺えます。しかし事件の詳細については語らないため本人が本当に感じている気持ちはわかっていません。筧千佐子の裁判で下った判決について詳しく見ていきましょう。

初公判では無罪を主張

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初公判で弁護人は筧千佐子が認知症を患っていることから責任能力や訴訟能力がないとして無罪を主張しました。第一審公判は2017年6月26日に開かれています。

検察側は筧千佐子が捨てたプランターから青酸が入った袋が見つかったことや被害者が死亡する前後に遺産相続に向けて動いていたことから犯人であることは明白だとして死刑を求刑しました。

筧千佐子は最終意見陳述で「全て弁護士に任せてあり、私から言うことはありません」と述べています。

認知症を訴えて公判停止か精神鑑定の実施を求める

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死刑が言い渡されましたが無罪を主張していた弁護人は即日控訴しました。また、重度の認知症で訴訟能力がないとして公判停止か精神鑑定の再実施を求めています。

精神鑑定は一度実施されていて責任能力があるとする結果が出ていましたが、弁護人は鑑定した精神科医が認知症の専門家ではなく信用性が低いと主張しました。

しかし主張は却下され、検察側は訴訟能力があることは明白だとして死刑判決を支持し控訴棄却を求めました。

男性4人の死亡に関わったとして死刑判決を受ける

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2019年5月24日に控訴審判決公判が開かれ、控訴の棄却が言い渡されました。弁護人は再度精神鑑定請求をして被告人質問実施を求めましたが却下されています。

弁護人は記者会見で「現時点での被告の訴訟能力を一切審理しないまま死刑を維持したのは疑問だ」と判決を批判しました。

さらに「高裁が認定の根拠としたのはあくまで一審当時の状態。一審判決から1年半が経過し、認知症も進行している。どうやって訴訟能力に問題がないと判断したのか」と話しています。現在は最高裁判所に上告をしている段階です。

後に殺害を認める供述

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