2019年3月12日 更新

綺麗事の意味や具体例は?日本人が綺麗事を好む心理と嫌われる理由

日本人は「きれいごと」を好むとよくいわれます、理念や理想と現実にギャップがあることを「きれいごと」と言いますね? それでは「きれいごと」を「きれいごと」にしてしまわないためにはどうしたらいいのか?一緒に見ていきましょう。

目次

綺麗事の意味と類語や対義語

Flowers Natural Plant - Free photo on Pixabay (90728)

それでは「きれいごと」にはどういう意味があるのか、また類似語や、対義語にはどういう言葉があるのかを見ていきましょう。

綺麗事の意味

Oil Geranium Leaves - Free photo on Pixabay (90732)

まず、「きれいごと」はどういう意味を持った言葉なのかを見ていきましょう。
綺麗ごと・・・・表面だけは立派できれいにとりつくろったこと。

例文としては「きれいごとを言うな」とか「きれいごとで済まそうとするな」という風に使われます。一般的には「きれいごと」はとても嫌いな人が多いでしょう。

綺麗事の類語

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類語としては「体裁」「とりつくろう」「おためごかし」 などがあります。
皆、表面だけ整える、という意味ですね。

綺麗事の対義語

Honesty Wallpaper Of - Free photo on Pixabay (90740)

また、「きれいごと」の対義語は「率直」「赤裸々」「本音」・・・・という意味になりますね。

本音をぶつけ合うとか、率直に意見を述べるとかの対立を避けない態度をとることであったり、現実のあるがままの醜悪さから目をそむけない態度のことです。

どんな発言が綺麗事?綺麗事の具体例

Dove Hand Trust - Free photo on Pixabay (90750)

それでは、次によく言われていることで「きれいごと」になっている成句にはどんなものがあるのかを見ていきましょう。

努力は必ず報われる

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「努力は必ず報われる」と、よく言われますがはたして本当にそうでしょうか?学校の試験勉強や、受験勉強などでは、ある程度それは通用するかもしれません。

しかし、音楽、美術、あるいは舞踊など、芸術的なセンスが問われるものの場合、ある程度までは努力でなんとかなるものの、それ以上になると生まれ持っての才能によって伸び方がまったく違ってくる場合がありますね?
スポーツなんかもそうですね。運動神経の良しあしによって努力ではどうにもならないところがあります。

また、生まれたときからずっと経済的に裕福な環境にいる人もいますが、むしろ大多数の人は「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る 」といった生活を送っているのではないでしょうか?

つまり、世の中って不公平なのです。努力が報われることもたまにはありますが、ほとんどが「思い通りにはいかない」のが現実なのではないでしょうか?

また、世の中の不公平や、現実の理不尽、現実の自分をどのように受け止めていくか、ということはその人の精神的な成熟度によって違ってくるのです。

承認欲求の強いプライドの高い人もまた、なかなか現実の自分を受け入れることができません。プライドの高い人は、自分自身の虚像(きれいごと)を本当の自分と混同することによってプライドを支えようとするからです。

話し合えばわかる

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「話し合えばわかる」とはよくいわれます。これがほとんど効果なしなのは、国家同士の争い、紛争をみればわかりますね。国家は自国のメリット・デメリットで動きますので、どうしても利害関係で対立すれば、ぶつかることが多いのです。

個人の人間関係でも、メリット・デメリットで動く損得勘定の高い人は、どうしても、人との本当の信頼関係を築くのが難しくなります。
エゴイストは、自分にとってメリットのある人とだけしか付き合わないからです。また、対立を避けるために、自分の本音を隠す人は多いでしょう。

「話し合えばわかる」のは、そういった利害関係を抜きで、他人と信頼関係を築いて付き合えるような、少数の人になるでしょう。
それでも、偏見の強さ、自分は正しいという思いこみが邪魔をして、なかなか他人と理解し合えるのは難しいのです。

殆どの人は、他人を理解しようとするよりも、まず、自分を理解されたいからです。他人を愛するよりも、自分が愛されたい人が多いのと同じです。

それでは「話し合えばわかる」を実現するためにはどうしたらいいでしょうか?

・まず、自分を理解されたいよりも、他人を理解しようと努力することです。他人を理解しようと努力するのは、愛です。
・忍耐強くなることです、相手に偏見を持ったり決めつけないことです。

・人を過大評価するのも、その逆に過小評価するのも、唯の偏見で、愛ではないのです。
・どんな人にも、白紙の状態で接することです。

意見の相違があれば、別に相手と妥協する必要はないのです、ただ、相手がどうしてそのような意見を持つのか、理解しようと努力することは大切なことなのです。

そのためには、相手の生い立ち、家庭環境や教育環境もわかっていないと、なかなか理解できないことがありますね。
人と理解しあうのは、とにかく根気のいる作業なのです。

「話し合えばわかる」はそのように、非常に根気のいる作業なので、ほとんど実現されることが少ないのです。


必要ない人間なんていない

Man Homeless - Free photo on Pixabay (94523)

「必要ない人間なんていない」この言葉が、ただの美辞麗句で終わっているのは、例えばホームレスのような弱者が襲撃されるとか、露骨な差別発言がまかりとおる現実をみればわかりますね?

ホームレスを襲撃するのが落ちこぼれの高校生であるように、差別や偏見が強かったり、自分より弱者の立場の人間に平気でストレスをぶつけるのは、自分もまた社会的な信用やステイタスの得られないような社会的な弱者である人間が多いのです。

ナチスでユダヤ人に憎しみをぶつけるのは、あるいは黒人や人種差別や偏見の激しい人間は、その国では下層階級の人間が多かったりするのです。

つまり社会的に劣等意識を持ちやすい人ほど、自分のプライドを維持するために、自分より弱者に偏見を持ったりストレスをぶつけたりするのです。

劣等感の強い女性ほど、自分以外の女性にやたらとケチつけたり同性の悪口を言うことが、多いですよね?

「必要ない人間なんていない」を有名無実にしてしまうのは、人の劣等感なのです。世の中の不公平や理不尽をどのように受け止めるかはその人の精神的な成熟度にかかわってくるのです。

そして、自分の劣等感とうまく折り合っていくのは、なかなか難しいことですし、さらに自分がどういった差別意識を持っているかを自覚するのは難しいでしょう。

職業に貴賎なし

Anguillara Lake Bracciano Rome - Free photo on Pixabay (94621)

また、「職業に貴賤なし」ともよくいわれることですが、実際はどうでしょうか?
コンビニの店員や、飲食店の店員、そうした重労働で低賃金の仕事と、大企業のサラリーマンでは、まず同じ年齢でも支払われる賃金が違ってきますね?

昔と違い、ずいぶん偏見がなくなってきたとはいえ、例えば水商売の女性に対する差別意識というものが根強く残ってたりすることもあります。

人を学歴、肩書きや出身で判断する習慣が無くならない限り、そうした職業蔑視はいつまでも残ることでしょう。

この「職業に貴賤なし」もそうですが、今まであげてきたことは皆正論なんです。ところがどうしてそういったことが「きれいごと」になってしまうかというと、世の中というものが不公平だからなのです。

民主主義国家では建前は平等です、ところが実際は不平等はその辺にいくらでも転がっているものなのです。
そのため、どうしてもこういった正論は、ただの「きれいごと」にしかならないのです。

思わずイラっとしてしまう!綺麗事が嫌いな人が多い理由

Fist Strength Anger - Free photo on Pixabay (94844)

それでは、なぜ「きれいごと」を言う人が嫌われるのかをいっしょに見ていきましょう。

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