姉歯事件の概要と真相！業界のその後と法改正への影響や創価学会との関係

姉歯事件の概要

姉歯事件の内容はいったいどのような事件でしょうか。事件の概要を詳しく解説していきましょう。ここでは呼び名を姉歯氏といたします。

構造計算書偽装問題

姉歯事件の正式名称は、構造計算書偽装問題といいます。2005年に-施工担当会社が施工予定のマンションである「グランドステージ北千住」の鉄筋量の異常に気付き、アトラス設計という設計事務所に検査を依頼したことから始まります。それから、アトラス設計の社長が民間確認検査機関であるイーホームズに、姉歯氏による構造計算書の偽造を伝えた上で計画変更を提案しました。

ところが、国土交通省に、「イーホームズの帳簿管理は杜撰」とする匿名の情報提供があり、そのことから、国土交通省がイーホームズに立ち入り検査を実施しました。それからヒューザーの社長の小嶋進氏に耐震偽装の事実が伝えられた後、ヒューザーのマンションの「グランドステージ藤沢」の引き渡しが行われました。

それから2005年の11月に、国土交通省に匿名で、姉歯氏が、構造計算書を偽造していたという連絡があり、そのことを国土交通省が公表しました。ここでいわゆる姉歯事件が発覚したわけです。

姉歯事件の中心人物

姉歯事件の中心人物とされる人は誰がいるのでしょうか。姉歯事件の中心人物とされる人二人をあげていきましょう。

元一級建築士の姉歯秀次

姉歯事件の中心人物の姉歯氏は、宮城県大郷町出身で、地元の工業高校を卒業後、大阪に本社を構える中堅ゼネコンに就職しました。その中堅ゼネコンでは、東京支店に配属となり、そこでは施工部門に配属され、主に建設現場の管理を担当していました。

その中堅ゼネコンで数年働いたあと、設計の仕事がしたいということで退職し、それから建築事務所で働いたあと、１９８８年に独立して、千葉県市川市に事務所を立ち上げました。１９９０年に一級建築士に登録して活躍していましたが、構造計算書偽装問題が発覚し、2005年に耐震強度偽装で一級建築士の資格をはく奪されました。

2006年に建築士法違反の、偽装ほう助の疑いで逮捕されました。国会でも姉歯氏をはじめ関係者も証人尋問を受けた後、裁判では姉歯氏個人の犯罪だったということで懲役5年、罰金180万円の実刑判決を受けました。

株式会社ヒューザー元社長の小嶋進

小嶋進氏は、宮城県色麻町出身で、古川高等学校を卒業した後、住宅販売会社に入社して2年後に退職した後、消火器訪問販売会社に転職しました。1975年に退職して上京し、様々な職業を経験した後、住宅販売会社に入社しました。

1982年に独立し、ヒューザーの前身となる恒和不動産株式会社という不動産販売の会社を立ち上げ、不動産販売の仲介事業を開始し、1988年に仲介事業からデベロッパーに事業の転換をしました。2001年にヒューザーに社名変更しました。

2005年に自社販売のマンションに構造計算書の偽装が発覚しました。そのマンションは、姉歯氏の設計事務所が担当したため、姉歯氏に次いでマスコミから騒がれるようになりました。その年の1月30日に自社マンションがある18自治体に構造計算書の偽装を見逃したとして、計約139億円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。

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さらに、翌日の1月31日に民間指定確認検査機関であるイーホームズとその社長の藤田東吾氏に名誉毀損で約5億円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。翌月の2月には、東京地裁にヒューザーの破産手続きを、3月には小嶋氏自身の破産手続きを開始しました。2月23日にはヒューザーの宅建業免許が取り消しになりました。

4月18日に耐震強度偽装を知りつつマンションを引き渡したという詐欺の容疑で5月17日に詐欺容疑で警視庁に逮捕され、その後起訴されました。初公判では無罪を主張していましたが、最高裁までもつれ込み、2011年に最高裁で懲役3年、執行猶予5年の刑が確定しました。

生贄にされた？姉歯秀次のその後

姉歯氏のその後はどうなったのでしょうか。家族のことも含めていくつかあげていきましょう。

マスコミの執拗な攻撃

姉歯氏の名字は、珍しい名字なのも一部ありますが、この事件が発覚してから、マスコミの執拗な攻撃が始まりました。マスコミは姉歯氏や、「妻は自殺」の項でもあげますが、姉歯氏の家族を追い込むような形で、あることないことを報道し、マスコミ同士の報道合戦が激化しました。

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