目次
- 縮地は漫画の世界?それとも実際にできる?
- 縮地とは
- 動いていることを悟らせず間合いを詰める方法
- 一瞬で距離を移動する方法
- 対峙した相手の距離感覚を狂わせる方法
- 相手の死角に入り込む体捌き
- 滑り足の一種
- 命を削るものと断じる人もいる
- 技法としての縮地は流儀や派によって解釈が異なる
- 中国の「箭疾歩」に類似している
- 縮地のやり方
- 構え
- 出している足の力を抜く
- 前方に倒れる力を利用して前進
- 頭を上下させない
- 縮地のポイント
- 重力を利用し体に力をためない
- 大きな関節や筋肉を使用しない
- 後ろ足
- 縮地と箭疾歩の違い
- 特殊な構え
- 頭が上下する
- 横に使用できない
- 縮地に関する伝承
- 合気道の開祖植芝盛平
- 弾を避ける
- 数十メートルを一瞬で移動した
- 縮地の誤認
- 力任せで行う動作ではない
- 前方だけではなく四方八方に応用できる
- 瞬間移動や高速移動術ではない
- 漫画の縮地
- るろうに剣心
- テニスの王子様
- テコンダー朴
- 太臓もて王サーガ
- 縮地の習得は誰でも可能
縮地と似ている武術の移動方法として、先ほど中国の箭疾歩を紹介しました。しかし、いくら似ているといっても縮地と箭疾歩は違う動き方です。縮地と箭疾歩にはどのような違いがあるのでしょうか。3つの違いを解説していきます。
特殊な構え
via pixabay.com
縮地の構えは、ほぼ棒立ちです。唯一、片方の足だけを前に出して縮地の移動準備をするのが縮地の構えです。しかし、箭疾歩には特殊な構えがあるので、この時点で縮地と箭疾歩の大きな違いがあります。
箭疾歩の構えは、腰を落として右足の踵を軽く浮かせます。また、左の拳は左の耳に当てて、右の拳は右腰に当てます。縮地のように移動することを相手に気取られないようにしようという意図は全くなく、箭疾歩を行う前の準備段階として必要になります。
箭疾歩の構えは、腰を落として右足の踵を軽く浮かせます。また、左の拳は左の耳に当てて、右の拳は右腰に当てます。縮地のように移動することを相手に気取られないようにしようという意図は全くなく、箭疾歩を行う前の準備段階として必要になります。
頭が上下する
via pixabay.com
縮地は頭を上下させないことで、対峙している相手の距離感覚を狂わせて一瞬で移動したかのような錯覚を相手に与える移動方法です。まさに「静の動き」といった感じで日本の武術らしい迫力があります。
一方の箭疾歩は、頭を上下させないという制約はありません。むしろ踵を上げた右足のバネを利用して一気に相手との距離を縮めることができます。相手に移動していることを気付かれないようにするのではなく、移動を相手にアピールするのが箭疾歩の大きな特徴です。
一方の箭疾歩は、頭を上下させないという制約はありません。むしろ踵を上げた右足のバネを利用して一気に相手との距離を縮めることができます。相手に移動していることを気付かれないようにするのではなく、移動を相手にアピールするのが箭疾歩の大きな特徴です。
横に使用できない
via pixabay.com
縮地は前に出した足の力を抜いて重力を利用しながら移動するので、当然ながら前にしか移動することはできません。むしろ「相手に気付かれずに前方に移動すること」を縮地だと考えることもできます。
一方で、箭疾歩はそうした制約がありません。構えの姿勢から出す一歩目の方向を変えることによって、前だけではなく横や後ろに対しても自由自在に動いて相手を撹乱することができます。もちろん移動方向によって少しずつコツが違うので習得は困難ですが、一度習得すると非常に便利な歩き方だと言えるでしょう。
一方で、箭疾歩はそうした制約がありません。構えの姿勢から出す一歩目の方向を変えることによって、前だけではなく横や後ろに対しても自由自在に動いて相手を撹乱することができます。もちろん移動方向によって少しずつコツが違うので習得は困難ですが、一度習得すると非常に便利な歩き方だと言えるでしょう。
縮地に関する伝承
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ここまで縮地が日本で有名になったのは漫画の力だけではありません。ここでは縮地に関する伝承を、開祖の伝説と併せて紹介していきます。伝承を読めば読むほど、縮地への憧れを強める人もいるのではないでしょうか。
合気道の開祖植芝盛平
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植芝盛平氏は、1883年に生まれて1969年に没した日本の武道家です。さまざまな功績がありますが、その中でも最も大きな功績は合気道を創始したことです。相手の力を利用して自分の身を守ることができる合気道は、現在でも多くの人に親しまれている武術の一つです。
実はこの合気道の開祖である植芝盛平氏は縮地を習得していて自由自在に使いこなしていたと言われています。そのため、植芝盛平氏の縮地にまつわる伝承が2つほど知られているので、その2つを紹介していきましょう。
実はこの合気道の開祖である植芝盛平氏は縮地を習得していて自由自在に使いこなしていたと言われています。そのため、植芝盛平氏の縮地にまつわる伝承が2つほど知られているので、その2つを紹介していきましょう。
弾を避ける
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植芝盛平氏は縮地を完璧に習得していたため、自分を狙って放たれた拳銃の弾を避けることができたと言われています。弾を放たれた気配を感じたと同時に縮地の移動方法を行って弾を避け、その上で相手の死角に潜り込んで相手から拳銃を奪取して戦いを制圧したという逸話も残っています。
現在の拳銃の性能を考えると信じがたい話かもしれませんが、植芝盛平氏が存命だった時代の拳銃の性能を考えると、もしかしたらこの伝承も嘘ではないのかもしれません。
現在の拳銃の性能を考えると信じがたい話かもしれませんが、植芝盛平氏が存命だった時代の拳銃の性能を考えると、もしかしたらこの伝承も嘘ではないのかもしれません。
数十メートルを一瞬で移動した
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植芝盛平氏は拳銃の弾を避けるだけではなく、数十メートルの距離を一瞬で移動することができたと言われています。一般的に縮地は自分の歩幅よりあまりにも長すぎる距離は移動できないと言われていますが、縮地を極めたと言われている植芝盛平氏なら常人には考え付かない方法で可能にしたのかもしれません。
縮地は先ほど紹介したように、地球の重力を利用する移動法です。そのため人間の頭では考え難い移動距離を移動することも、もしかしたら不可能ではないのでしょう。
縮地は先ほど紹介したように、地球の重力を利用する移動法です。そのため人間の頭では考え難い移動距離を移動することも、もしかしたら不可能ではないのでしょう。
縮地の誤認
via pixabay.com
縮地は漫画などで有名になった移動方法ですが、誇張された表現で描かれることも多いので本来の縮地とは違うことを誤認してしまっている人も少なくはありません。では、縮地にまつわる誤認にはどのようなものがあるのでしょうか。代表的なものを3つ紹介していきます。
力任せで行う動作ではない
via pixabay.com
縮地は地球の重力を使う移動方法なので、自分の筋力や力などはむしろ邪魔になります。相手に知られずに移動するために極限まで力を抜くことが重要な移動方法です。しかし、格闘漫画などでは筋肉のあるキャラが使うことも多い技ですので、いつからか力任せに行う必要があると誤解されていることもあります。
そのため、縮地を習得しようとしてまず筋トレに精を出してしまうという人もいるでしょう。しかし縮地は筋力は不要の移動方法なので、縮地の習得に関していえば筋トレは徒労に終わってしまいます。
そのため、縮地を習得しようとしてまず筋トレに精を出してしまうという人もいるでしょう。しかし縮地は筋力は不要の移動方法なので、縮地の習得に関していえば筋トレは徒労に終わってしまいます。
前方だけではなく四方八方に応用できる
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