2019年3月13日 更新

電気椅子での死刑の仕組みは?「グリーンマイル」の失敗シーンも解説

映画「グリーンマイル」を知っていますか?電気椅子での死刑執行の方法や死刑を受ける被告人の心理描写が詳細に描かれている作品です。スポンジに水を含ませることなく行った死刑が衝撃を受けます。エジソンとの関係や電気椅子に流れる電圧や仕組みを紹介していきます。

電気椅子の死刑は今もある?

Electric Chair Death Row Execution - Free photo on Pixabay (93310)

現在電気椅子の死刑の制度があるのは、アメリカの一部の州に残っています。テネシー州、アラバマ州、アーカンソー州、フロリダ州、ケンタッキー州、オクラホマ州、サウスカロナイ州、バージニア州の8つの州です。

電気椅子で実際執行されたのは2013年が最後になっていて、多くが薬物での死刑になっています。しかしテネシー州で薬物より電気椅子での死刑執行を訴えた死刑人がいました。死刑囚の訴えが通り電気椅子以外での死刑執行は認められない判決がでました。2018年11月に電気椅子にて死刑執行がされました。

電気椅子の歴史

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電気椅子はいつ頃できたのでしょうか。きっかけは酔っ払いがあやまって送電線ふれ感電死を目撃したことから始まります。電気椅子は名前を聞けば誰もが知っている人物もかかわりを持っています。死刑執行の手段で人権的な方法として作られた電気椅子の謎を紹介します。

電気椅子の歴史

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電気椅子の歴史はニューヨークの歯科医師アルフレッド・サウスウイックが、偶然見かけた送電線にふれた酔っ払いの姿を見て、絞首刑にかわる方法として死刑に執行できないかを1881年に提案しました。

その当時一般的に行われていた絞首刑は失敗し生きながらえることがありました。苦しむことなく死刑が執行される人道的な方法として議会に提案しましたが、一向にまとまらないためライバルと電流戦争をしていたエジソンに依頼をしました。

あのエジソンが関係していた?

Thomas Alva Edison Inventor 1922 - Free photo on Pixabay (93313)

「世界の発明家」といわれていたエジソンはなぜ電気椅子を作ることになったのでしょう。それは、電気産業の盛んな時期を生きていたエジソンは家庭に送電する方法をライバルと争っていたところでした。

エジソンが主張しているのは「直流送電方式」を、ライバルのジョージ・ウェスティングハウスが主張していたのは「交流送電方式」でした。ジョージはエジソンの下で一緒に働いていたニコラ・テスラと手を組み結果アメリカの送電の基礎となる「多極交流電送機」を作り上げました。
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気分よく思わないエジソンが、動物実験で「交流方式」の電気椅子を使ったネガティブキャンペーンを行っています。

「交流方式」は危険な電気を印象つけるために、動物実験を行い電気椅子をマスコミの前で実演しています。犬や猫を始め、時には象を電気椅子で感電死させました。ネガティブキャンペーン中に発したアメリカンジョークの「死刑囚の死刑にも」といった言葉をニューヨークの市議が耳にしエジソンに死刑執行の道具として話を持ちかけました。

エジソンは死刑執行の反対者でしたが、電流戦争で切羽詰まっていたエジソンはニューヨーク市が絞首刑の代わりになる死刑方法を募集をしていた市議からの依頼で協力を約束しました。動物実験を繰り返し1889年6月4日、ニューヨーク州で電気による処刑が合法化されました。

電気椅子の仕組みと執行方法

Lightning Bolt - Free photo on Pixabay (93330)

電気椅子の仕組みはどうのようになっているのでしょうか。電気椅子から流れる電流やどのくらいの電圧が必要か、いすに使う素材、電気椅子を使った時の死刑執行方法は簡単に行えるものなのかを紹介します。

電気椅子の仕組み

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エジソンが作り始めて死刑執行に使われた電気椅子は、オーク材で作られ床にボルトで固定された木製のものでした。背もたれに電極を通す木材があり、頭にヘッドドレス、腰には電流を通すカップが取り付けられていました。カップと発電機はケーブルで繋がれていました。

今現在も使われている電気椅子の多くは木製で作られています。椅子の脚は安定するよう床に固定されていて、死刑が決まった囚人を椅子に固定するために、頭・胸・胴・両手・両足首に皮かゴムひもが取り付けられています。

ヘルメット状になっていて1つ目の電流を後頭部に付け、もう1つの電流を足首に取り付けます。交流による電流の衝撃が最低でも2回にわたり数分間加えられます。

死刑執行方法

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最低でも2回流れる電圧は、1回目は2000ボルト前後の電圧が最初に流され死刑囚は気を失います。2回目の電圧をさらに高圧にさせダメージを与えます。最初の電流で多くの生態機能が制御を失い筋肉の動きの機能を失います。そのため電気椅子での死刑囚はオムツの着用を勧められます。死刑執行がされた後は医師による死亡の確認が行われます。

電気椅子には専門の死刑執行人が必要

Police Service Officer - Free vector graphic on Pixabay (93372)

電気椅子による死刑執行を行うときにアメリカで唯一いるのが「州の電気技術者」と呼ばれる死刑執行人です。保安官助手など公職にあたる人間が兼務でおこなっています。

他の絞首刑や薬殺などには選任の死刑執行人は存在しません。



電気椅子の電圧

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電気椅子の電圧はおよそ2000ボルトの電圧をかけ生命機能の内蔵にダメージを与えて死に至らせるものです。死刑執行方法でも説明していますが最低でも2回電圧をかけられます。

日本の一般家庭の電圧は通常100ボルトで、雷雨のときに見かける落雷での電圧は約200万~10億ボルトです。

グリーンマイルのような失敗はあり得るのか

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